1. 企業情報
事業内容
日本ケミコン株式会社は、アルミ電解コンデンサをはじめとする各種コンデンサや精密機械部品、電子機器を製造・販売しています。特にアルミ電解コンデンサにおいては世界シェア首位を誇り、車載用キャパシタの育成にも注力しています。事業の大部分をコンデンサが占めており、海外売上比率が高いことも特徴です。
2. 業界のポジションと市場シェア
競争優位性と課題
日本ケミコンはアルミ電解コンデンサで世界シェア首位を誇り、一貫生産体制による高い競争力を持っています。しかし、車載市場や産業機器市場における需要の低迷や在庫調整が課題となっています。
3. 経営戦略と重点分野
経営戦略
高付加価値製品の販売に注力し、不採算品の生産終息を進めています。また、新製造棟の稼働開始によりハイブリッドコンデンサの生産能力を強化しています。
4. 事業モデルの持続可能性
収益モデルと適応力
高付加価値製品の販売戦略により収益性の向上を図っていますが、世界経済の減速や市場の低迷がリスク要因となっています。
5. 技術革新と主力製品
技術開発の動向
ハイブリッドコンデンサ専用の新製造棟を稼働させるなど、技術革新に取り組んでいます。
6. 株価の評価
株価評価
- 現在の株価: 858円
- EPS（予想）: 28.09
- BPS（実績）: 2,531.18
- PER（予想）: 30.51倍
- PBR（実績）: 0.34倍
業界平均と比較すると、PBRが低く、株価は割安感がありますが、収益性の課題が影響しています。
7. テクニカル分析
株価推移
年初来高値1,055円、安値818円の範囲で推移しており、現在の株価は安値圏に近いです。
8. 財務諸表分析
財務指標評価
- 売上高: 150,740百万円（過去12か月）
- 営業利益: 9,423百万円
- 純利益: -21,291百万円
- ROE: -41.20%
- 自己資本比率: 30.7%
売上高は減少傾向にあり、純利益は赤字となっています。財務健全性に課題があります。
9. 株主還元と配当方針
配当方針
配当は0円であり、株主還元策は見られません。
10. 株価モメンタムと投資家関心
株価の変動傾向
直近の株価は下降傾向にあり、投資家の関心は低下している可能性があります。
11. 総評
日本ケミコンはアルミ電解コンデンサで世界的な競争力を持つ一方、収益性の改善が課題です。株価は割安感がありますが、財務健全性の向上が求められます。技術革新や高付加価値製品への注力が今後の成長の鍵となるでしょう。
企業情報
| 銘柄コード | 6997 |
| 企業名 | 日本ケミコン |
| URL | http://www.chemi-con.co.jp/ |
| 市場区分 | プライム市場 |
| 業種 | 電機・精密 – 電気機器 |
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