1. 企業情報
株式会社村上開明堂は、自動車用バックミラーを主力製品とする企業です。国内市場で高いシェアを誇り、トヨタ自動車をはじめとする主要自動車メーカーとの取引があります。近年は電子ミラー分野にも参入し、事業領域を拡大しています。
2. 業界のポジションと市場シェア
村上開明堂は、自動車用バックミラー市場において国内トップシェアを維持しています。競争優位性としては、長年の実績に基づく技術力と、主要自動車メーカーとの強固な取引関係が挙げられます。課題としては、自動車業界全体の動向に業績が左右されやすい点、電子ミラーなど新技術への対応が求められる点があります。
3. 経営戦略と重点分野
村上開明堂の経営戦略は、バックミラー事業を基盤としつつ、電子ミラーなどの新技術への対応、海外市場の開拓、M&Aによる事業拡大など、多角的な成長戦略を推進していると考えられます。
4. 事業モデルの持続可能性
村上開明堂の収益モデルは、自動車用バックミラーの販売が中心であり、自動車業界の需要に大きく依存します。電気自動車（EV）の普及や自動運転技術の進化など、自動車業界の変化に対応するため、電子ミラーなどの新技術への投資や、海外市場の開拓が重要となります。
5. 技術革新と主力製品
村上開明堂は、バックミラー技術を長年培ってきました。近年は、電子ミラーの開発に注力しており、今後の収益への貢献が期待されます。主力製品は、自動車用バックミラーであり、トヨタ自動車をはじめとする主要自動車メーカーに納入されています。
6. 株価の評価
- EPS (1株当たり利益): 512.25円 (過去12ヶ月)
- PER (株価収益率): 株価5080円 ÷ EPS512.25円 = 9.91
- BPS (1株当たり純資産): 7374.46円 (直近四半期)
- PBR (株価純資産倍率): 株価5080円 ÷ BPS7374.46円 = 0.69
- 業界平均PER: 7.3
- 業界平均PBR: 0.5
PERは業界平均を上回っていますが、PBRは業界平均を上回っており、割安感があります。
7. テクニカル分析
直近10日間の株価は、5000円～5500円の間で変動しており、200日移動平均線（5107.83円）近辺で推移しています。52週高値は6410円、52週安値は3870円であり、現在の株価は過去1年間のレンジの中間付近に位置しています。
8. 財務諸表分析
- 売上高: 2024年3月期は1046億円、2023年3月期は906億円と増加傾向にあります。
- 営業利益: 2024年3月期は83億円、2023年3月期は55億円と増加傾向にあります。
- 当期純利益: 2024年3月期は58億円、2023年3月期は53億円と増加傾向にあります。
- ROE (自己資本利益率): 7.92% (過去12ヶ月)
- ROA (総資産利益率): 4.83% (過去12ヶ月)
売上高、利益ともに増加傾向にあり、業績は好調です。ROE、ROAも一定の水準を維持しています。
9. 株主還元と配当方針
- 年間配当: 180円
- 配当利回り: 3.47%
- 配当性向: 35.14%
- Ex-Dividend Date: 2025/03/28
安定した配当を実施しており、配当利回りも魅力的です。
10. 株価モメンタムと投資家関心
直近の株価は、5000円近辺で推移しており、大きな変動は見られません。信用買い残が多く、今後の株価動向に注目が必要です。
11. 総評
村上開明堂は、自動車用バックミラー市場で高いシェアを誇り、安定した業績を上げています。電子ミラーへの参入など、将来に向けた取り組みも評価できます。財務状況も良好で、株主還元も充実しています。現在の株価は、PER、PBRともに割安感があり、今後の成長に期待できる銘柄と言えるでしょう。ただし、自動車業界の動向や、電子ミラー市場の競争激化など、リスク要因も考慮する必要があります。
企業情報
| 銘柄コード | 7292 |
| 企業名 | 村上開明堂 |
| URL | http://www.murakami-kaimeido.co.jp/ |
| 市場区分 | スタンダード市場 |
| 業種 | 自動車・輸送機 – 輸送用機器 |
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