1. 企業情報
鳥越製粉株式会社は、九州地盤の製粉会社です。小麦粉やミックス粉、焼酎用精麦などを製造・販売しており、特にミックス粉や焼酎用精麦で高いシェアを誇っています。研究開発にも力を入れており、低糖質パン用ミックス粉など、付加価値の高い製品も提供しています。
2. 業界のポジションと市場シェア
鳥越製粉は、製粉業界において中堅グループのトップに位置しています。焼酎用精麦では首位の地位を確立しており、ミックス粉などでも強みを持っています。
競争優位性:
- 九州地盤としての強固な顧客基盤
- ミックス粉や焼酎用精麦における高い市場シェア
- 研究開発による高付加価値製品の開発
課題:
- 原材料価格の変動リスク（特に小麦価格）
- 個人消費の低迷による需要への影響
3. 経営戦略と重点分野
経営陣のビジョン:
中期経営計画「TTC150 Stage3」を実施しており、詳細な内容は決算短信に記載されています。
中期経営計画の重点分野:
- 詳細については決算短信を参照ください。
- 配当性向100%を目標としています。
4. 事業モデルの持続可能性
収益モデル:
- 製粉、食品、精麦、飼料などの事業を展開し、多様な製品ラインナップで収益を確保しています。
- 高付加価値製品の開発により、収益性の向上を図っています。
市場ニーズの変化への適応力:
- 低糖質パン用ミックス粉など、健康志向の高まりに対応した製品を開発しています。
- 焼酎用精麦など、特定の市場ニーズに特化した製品を提供しています。
5. 技術革新と主力製品
技術開発の動向と独自性:
- 研究開発に注力し、高付加価値製品の開発を進めています。
収益を牽引している製品やサービス:
- ミックス粉
- 焼酎用精麦
6. 株価の評価
- 株価: 828.0円 (2025年4月3日終値)
- EPS（会社予想）: 43.38円
- PER（会社予想）: 19.09倍
- BPS（実績）: 1,542.32円
- PBR（実績）: 0.54倍
比較:
- PERは業界平均（16.8倍）よりやや高い水準です。
- PBRは割安な水準です。
7. テクニカル分析
- 株価推移:
- 年初来高値: 840円
- 年初来安値: 704円
- 直近10日間の株価は802円から829円の間を推移しており、828円で取引を終えています。
- 50日移動平均線: 774.96円
- 200日移動平均線: 718.72円
- 直近の株価は、年初来高値に近く、50日、200日移動平均線を上回っています。
8. 財務諸表分析
売上高:
- 2024年12月期の売上高は261億6千8百万円（前年同期比0.8%減）
利益:
- 営業利益: 1,063百万円（前年同期比0.2%増）
- 経常利益: 1,401百万円（前年同期比1.4%増）
- 親会社株主に帰属する当期純利益: 950百万円（前年同期比1.7%減）
その他の指標:
- ROE（実績）: 2.70%
- ROA（過去12か月）: 1.51%
- 自己資本比率（実績）: 79.1%
過去数年との比較:
- 売上高は緩やかな増加傾向にありましたが、2024年12月期は減少しました。
- 利益は、2024年12月期は増益となりました。
- 自己資本比率は高く、財務体質は安定しています。
9. 株主還元と配当方針
- 配当利回り（会社予想）: 5.31%
- 1株配当（会社予想）: 44.00円
- 配当性向: 42.30%
- 自社株買い: なし
分析:
- 高い配当利回りは魅力的です。
- 配当性向は、中期経営計画で100%を目標としています。
10. 株価モメンタムと投資家関心
- 株価の直近の変動:
- 直近10日間の株価は、802円から829円の間を推移しています。
- 52週間の変動率は20.14%で、S&P500の10.18%を上回っています。
- 株価への影響を与える要因:
- 穀物価格や為替相場の変動
- 個人消費の動向
- 中期経営計画の進捗
11. 総評
鳥越製粉は、九州地盤の製粉会社として、安定した事業基盤を持っています。焼酎用精麦やミックス粉など、強みのある分野で高いシェアを誇り、高配当も魅力的です。
直近の業績は、売上高が減少したものの、利益は増加しています。
株価は、PERは業界平均よりやや高いものの、PBRは割安な水準です。
今後の株価は、原材料価格の変動や個人消費の動向、中期経営計画の進捗などに左右される可能性があります。
企業情報
| 銘柄コード | 2009 |
| 企業名 | 鳥越製粉 |
| URL | http://www.the-torigoe.co.jp/ |
| 市場区分 | スタンダード市場 |
| 業種 | 食品 – 食料品 |
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