1. 企業情報
- 企業名: 安田倉庫株式会社
- 事業内容: 安田倉庫は、物流と不動産事業を展開する企業です。物流部門では、配送サービスやサプライチェーンソリューション、医療物流サービス、IT機器物流サービス、国際輸送サービスを提供しています。不動産部門では、オフィスや住宅の賃貸サービス、駐車場サービス、ホテルや商業施設の再開発・改修、建物管理サービスを行っています。
- 設立: 1919年12月20日
- 所在地: 東京都港区芝浦3-1-1 田町ステーションタワーN
- 従業員数: 2,556人
- 市場区分: プライム（内国株式）
- 業種: 倉庫・運輸関連業
2. 業界のポジションと市場シェア
安田倉庫は、旧財閥系の倉庫準大手として、首都圏を中心に事業を展開しています。関西の中央倉庫と連携し、外資系の取り扱いも多いのが特徴です。物流業界は堅調に推移しており、安田倉庫はその中で競争優位性を持つ企業の一つです。
3. 経営戦略と重点分野
安田倉庫は「変わらず、変える。YASDA Next Challenge 2024」という中期経営計画を策定しています。物流事業では、付加価値の高いサービスの提供を目指し、ソリューションの強化とネットワークの拡充を進めています。不動産事業では、保有不動産の維持管理と価値向上施策を重点に置いています。
4. 事業モデルの持続可能性
安田倉庫の収益モデルは、物流と不動産の二本柱です。物流事業は新規取引の開始や既存顧客の取引拡大により安定した収益を上げており、不動産事業も施工工事が堅調に推移しています。市場ニーズの変化に対しても、付加価値の高いサービスの提供を通じて適応しています。
5. 技術革新と主力製品
物流事業においては、ITを活用した効率的な物流ソリューションの提供を進めています。特に医療物流やIT機器物流において、専門性の高いサービスを展開しています。
6. 株価の評価
- EPS（1株当たり利益）: 85.04円
- BPS（1株当たり純資産）: 3180.26円
- 現在の株価: 1603.0円
- 業界平均PER: 14.8
- 業界平均PBR: 1.1
株価は業界平均に比べて割安感がありますが、詳細な投資判断は他の要因も考慮する必要があります。
7. テクニカル分析
直近の株価は1603.0円で、50日移動平均の1784.54円、200日移動平均の1678.93円を下回っています。52週高値1980.00円、52週安値1268.00円の範囲内で推移しています。
8. 財務諸表分析
- 売上高: 67,381百万円（前年比増加）
- 営業利益: 2,645百万円（前年比増加）
- 純利益: 2,302百万円（前年比増加）
- ROE: 2.95%
- ROA: 0.96%
- キャッシュフロー: 営業活動によるキャッシュフローは8.41B、レバードフリーキャッシュフローは-1.64B
財務状況は安定しており、収益性も改善傾向にあります。
9. 株主還元と配当方針
- 配当利回り: 1.85%
- 配当性向: 34.69%
- 配当実績: 2024年3月期は28.00円、2025年3月期は30.00円の予想
安田倉庫は安定した配当を提供しており、株主還元に積極的です。
10. 株価モメンタムと投資家関心
直近の株価は下落傾向にありますが、長期的には安定した成長を見せています。市場の関心は物流業界の成長と不動産事業の回復に向けられています。
11. 総評
安田倉庫は、物流と不動産の二本柱で安定した収益を上げている企業です。市場環境の変化に対応しつつ、付加価値の高いサービスを提供することで競争優位性を維持しています。株価は業界平均に比べて割安感があり、配当利回りも魅力的です。ただし、投資判断には他の要因も考慮する必要があります。
企業情報
| 銘柄コード | 9324 |
| 企業名 | 安田倉庫 |
| URL | http://www.yasuda-soko.co.jp/ |
| 市場区分 | プライム市場 |
| 業種 | 運輸・物流 – 倉庫・運輸関連業 |
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