1. 企業情報
象印マホービン株式会社は、家庭用製品を製造・販売している日本の企業で、特に調理家電とリビング用品に強みを持っています。主力製品には炊飯ジャーや電気ポットがあり、アジア市場での強い存在感を誇ります。海外生産比率は50％を超え、台湾や北米市場でも事業を展開しています。
2. 業界のポジションと市場シェア
象印マホービンは、調理家電およびリビング用品の専業大手として、業界内での競争優位性を持っています。特にアジア市場での強みがあり、海外売上比率は36％に達しています。しかし、競争が激化する中、製品の差別化やブランド力の強化が課題となっています。
3. 経営戦略と重点分野
経営陣は中期経営計画『SHIFT』を掲げ、ソリューションブランドへの移行を推進しています。これにより、製品の付加価値を高め、顧客の多様なニーズに応えることを目指しています。
4. 事業モデルの持続可能性
象印マホービンの事業モデルは、家庭用製品の需要が安定していることから持続可能性があります。しかし、グローバルな市場ニーズの変化に迅速に対応することが求められます。
5. 技術革新と主力製品
同社は技術開発に注力し、炊飯ジャーや電気ポットなどの主力製品で独自の技術を展開しています。これらの製品は収益を牽引しており、特にアジア市場での人気が高いです。
6. 株価の評価
- EPS（1株当たり利益）: 96.63円
- BPS（1株当たり純資産）: 1355.90円
- PER（株価収益率）: 株価1290円 ÷ EPS 96.63円 ≈ 13.35倍
- PBR（株価純資産倍率）: 株価1290円 ÷ BPS 1355.90円 ≈ 0.95倍
業界平均PERが24.2倍、PBRが1.6倍であることから、同社の株価は業界平均と比較して割安と評価されます。
7. テクニカル分析
直近の株価推移を見ると、株価は高値から下落し、現在は安値圏に位置しています。50日移動平均（1576.90円）および200日移動平均（1588.49円）を下回っており、下降トレンドが続いていることが示唆されます。
8. 財務諸表分析
- 売上高: 過去12か月で87,221百万円
- 営業利益: 5,955百万円
- 純利益: 6,462百万円
- ROE（自己資本利益率）: 6.99%
- ROA（総資産利益率）: 3.15%
売上高は増加傾向にあるものの、利益率はやや低下しています。財務の健全性は高く、自己資本比率は77.1％です。
9. 株主還元と配当方針
- 配当利回り: 2.97%
- 配当性向: 43.61%
安定した配当を実施しており、株主還元に積極的です。
10. 株価モメンタムと投資家関心
直近の株価は下落傾向にあり、投資家の関心はやや低下しています。市場の不透明感や競争環境の変化が影響を与えている可能性があります。
11. 総評
象印マホービンは、安定した事業基盤と強いブランド力を持つ企業です。株価は業界平均と比較して割安であり、配当利回りも魅力的です。しかし、競争環境の変化に対する適応力が求められます。投資家は、同社の中期経営計画の進捗や市場動向に注目する必要があります。
企業情報
| 銘柄コード | 7965 |
| 企業名 | 象印マホービン |
| URL | http://www.zojirushi.co.jp/ |
| 市場区分 | プライム市場 |
| 業種 | 電機・精密 – 電気機器 |
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