1. 企業情報
塩野義製薬は、医薬品の研究開発、製造、販売を行う日本の製薬会社です。主な事業内容は、医薬品、診断薬、医療機器の提供です。HIV治療薬やインフルエンザ治療薬などの開発・販売に強みを持っています。
2. 業界のポジションと市場シェア
塩野義製薬は、国内医薬品市場において主要なプレーヤーの一つです。特に、HIV治療薬や感染症治療薬の分野で一定のシェアを占めています。競争優位性としては、研究開発力と、特定の疾患領域における専門性が挙げられます。課題としては、新薬開発の成否が業績に大きく影響すること、競合他社との競争激化などが挙げられます。
3. 経営戦略と重点分野
塩野義製薬は、グローバル展開を加速させ、新薬開発を積極的に推進しています。重点分野としては、感染症、がん、中枢神経系疾患などが挙げられます。中期経営計画については、詳細な情報が不足していますが、新薬の上市と海外市場での販売拡大を目指していると考えられます。
4. 事業モデルの持続可能性
塩野義製薬の収益モデルは、新薬の開発・販売に大きく依存しています。新薬の開発には多額の投資が必要であり、成功すれば高い収益性が見込める一方、開発リスクも伴います。市場ニーズの変化への適応としては、多様な疾患領域への取り組み、グローバル展開などが挙げられます。
5. 技術革新と主力製品
塩野義製薬は、創薬技術の研究開発に注力しています。主力製品としては、HIV治療薬「Cabenuva」「Apretude」、COVID-19治療薬「Xocova」、インフルエンザ治療薬「Xofluza」などがあります。これらの製品が収益を牽引しています。
6. 株価の評価
- 株価: 2,334.5円（2025年4月4日終値）
- EPS (1株当たり当期純利益): 558.32円 (過去12ヶ月)
- PER (株価収益率): 4.18 (株価 ÷ EPS)
- BPS (1株当たり純資産): 1581.77円 (直近四半期)
- PBR (株価純資産倍率): 1.48 (株価 ÷ BPS)
- 業界平均PER: 27.8
- 業界平均PBR: 1.4
PERは業界平均と比較して非常に低い水準にあり、割安感があります。PBRは業界平均と同程度です。
7. テクニカル分析
直近10日間の株価は変動が大きく、2,200円台から2,400円台で推移しています。200日移動平均線は2182.52円、50日移動平均線は2259.72円です。4月4日の終値は2334.5円であり、50日移動平均線を上回っています。
8. 財務諸表分析
- 売上高: 過去12ヶ月で435,081百万円と、2023年3月期と比較して微増しています。
- 営業利益: 過去12ヶ月で153,312百万円と、2023年3月期と比較して微増しています。
- 当期純利益: 過去12ヶ月で162,030百万円と、2023年3月期と比較して減少しています。
- ROE (自己資本利益率): 13.00% (過去12ヶ月)
- ROA (総資産利益率): 7.34% (過去12ヶ月)
- 売上高成長率（前年比）: 12.60%
- 営業利益率: 44.60%
- 自己資本比率: 88.7% (2025年3月期第3四半期末)
売上高は増加傾向にあり、営業利益率も高い水準を維持しています。自己資本比率も高く、財務体質は良好です。
9. 株主還元と配当方針
- 配当利回り: 2.46% (フォワード)
- 配当性向: 28.60%
- 年間配当予想: 160.00円
- 自社株買い: 情報なし
配当利回りは平均的であり、配当性向も適正な水準です。
10. 株価モメンタムと投資家関心
直近の株価は上昇傾向にあり、出来高も増加しています。信用買い残は多く、信用倍率は15.29倍と高い水準です。
株価に影響を与える要因としては、新薬開発の進捗、業績発表、市場全体の動向などが挙げられます。
11. 総評
塩野義製薬は、医薬品の研究開発・販売に強みを持つ企業です。財務状況は良好で、PERは割安感があります。直近の株価は上昇傾向にあり、投資家の関心も高まっていると考えられます。ただし、新薬開発の成否が業績に大きく影響すること、競合との競争激化などのリスクも考慮する必要があります。
企業情報
| 銘柄コード | 4507 |
| 企業名 | 塩野義製薬 |
| URL | http://www.shionogi.co.jp/ |
| 市場区分 | プライム市場 |
| 業種 | 医薬品 – 医薬品 |
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