1. 企業情報
住友大阪セメント株式会社は、セメントの製造を主な事業とし、国内外で展開しています。セメント以外にも、鉱産品、建材、光電子、新材料の製造・販売を行っており、廃棄物の再資源化や電力供給、リサイクル活動にも取り組んでいます。また、半導体製造装置用材料や光電子部品の開発・販売も行っています。
2. 業界のポジションと市場シェア
住友大阪セメントは、国内セメント市場で3位のシェアを持ち、廃棄物再資源化や売電での実績があります。業界内での競争優位性としては、廃棄物再資源化技術の先行性が挙げられますが、セメント需要の減少という課題に直面しています。
3. 経営戦略と重点分野
同社は2023-2025年度の中期経営計画を推進中で、既存事業の収益改善、成長基盤の構築、海外事業の拡大、脱炭素分野での新規事業開発、経営基盤の強化を目指しています。
4. 事業モデルの持続可能性
セメント事業は国内需要の減少に直面していますが、輸出の増加や新素材事業の成長が期待されています。また、廃棄物再資源化や電力供給事業が収益の多様化に寄与しています。
5. 技術革新と主力製品
同社は光電子部品や新材料の開発に注力しており、半導体製造装置用材料や光電子部品が収益を牽引しています。これらの技術革新は、将来的な成長の鍵となる可能性があります。
6. 株価の評価
- 現在の株価: 3,614円
- EPS（会社予想）: 233.39円
- BPS（実績）: 5,733.19円
- PER（会社予想）: 15.48倍
- PBR（実績）: 0.63倍
業界平均と比較すると、PBRが低く、株価は割安と評価される可能性があります。
7. テクニカル分析
直近の株価は3,614円で、年初来高値3,886円に近づいていますが、52週高値4,311円には達していません。50日移動平均線（3,533.02円）を上回っており、短期的には上昇傾向にあります。
8. 財務諸表分析
- 売上高: 222,502百万円（前年比増加）
- 営業利益: 7,251百万円（改善）
- 純利益: 15,339百万円（黒字転換）
- ROE: 8.14%
- 自己資本比率: 54.5%
財務状況は安定しており、利益率も改善傾向にあります。
9. 株主還元と配当方針
- 配当利回り: 3.32%
- 1株配当: 120円
- 配当性向: 35.51%
安定した配当を継続しており、株主還元に積極的です。
10. 株価モメンタムと投資家関心
株価は直近で上昇傾向にあり、出来高も増加しています。市場の関心が高まっている可能性があります。
11. 総評
住友大阪セメントは、セメント業界での堅実な地位を維持しつつ、新素材や光電子分野での成長を目指しています。財務状況は安定しており、株主還元にも積極的です。市場動向や技術革新に対応しつつ、持続可能な成長を図る姿勢が見られます。
企業情報
| 銘柄コード | 5232 |
| 企業名 | 住友大阪セメント |
| URL | http://www.soc.co.jp/ |
| 市場区分 | プライム市場 |
| 業種 | 建設・資材 – ガラス・土石製品 |
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