1. 企業情報
サスメドは、東京証券取引所に上場している企業で、主にデジタル治療(DTx)アプリケーションの開発・販売を行っています。具体的には、不眠症、乳がん、腎臓病などの疾患を対象としたスマートフォンアプリ型の治療用アプリケーションを開発しています。また、治療用アプリの開発プラットフォームや臨床試験システムの提供も行っています。製薬会社との提携を通じて、医療現場での活用を目指しています。
2. 業界のポジションと市場シェア
サスメドは、DTx(デジタル治療)という比較的新しい分野に特化しており、競合他社との差別化を図っています。DTx市場は成長が期待されていますが、まだ黎明期であり、市場シェアに関する具体的なデータは公開されていません。競合他社との競争激化や、規制・薬事承認の取得が課題となります。
3. 経営戦略と重点分野
サスメドは、DTxプロダクト事業とDTxプラットフォーム事業を両輪としています。
* DTxプロダクト事業: 不眠障害治療用アプリの保険適用を目指し、耳鳴治療用アプリの開発、あすか製薬との共同開発による治療用アプリの開発に注力しています。
* DTxプラットフォーム事業: 汎用臨床試験システム、機械学習自動分析システムの提供、ブロックチェーン技術を活用した治験実施、国立大学法人との共同研究、医療機器の使用成績調査での活用を進めています。
4. 事業モデルの持続可能性
サスメドの収益モデルは、DTxアプリケーションの販売、プラットフォーム利用料、コンサルティングサービスなどです。DTx市場は、デジタル技術を活用した新たな医療の形として注目されており、市場ニーズの変化に対応できる可能性があります。しかし、薬事承認の取得や、医療機関への導入、患者への普及など、課題も多く、事業の持続可能性は、これらの課題を克服できるかにかかっています。
5. 技術革新と主力製品
サスメドは、スマートフォンアプリ型のDTxアプリケーションを開発しており、独自の技術開発を行っています。主力製品は、不眠症治療用アプリ、乳がん、腎臓病などの疾患を対象とした治療用アプリです。また、DTxプラットフォーム事業も展開しており、臨床試験の効率化に貢献しています。
6. 株価の評価
- 株価: 493.0円(2025年4月4日終値)
- EPS (1株あたり当期純利益): -21.41円(過去12か月)
- BPS (1株あたり純資産): 258.25円(直近四半期)
EPSがマイナスであり、現時点では利益が出ていない状況です。PBR(株価純資産倍率)は、株価/BPSで計算できますが、BPSが258.25円であることから、PBRは1.91倍となります。
7. テクニカル分析
直近10日間の株価推移を見ると、2025年4月4日の終値は493円であり、50日移動平均線(616.86円)と200日移動平均線(586.70円)を下回っています。直近では株価は下落傾向にあり、52週高値(706.00円)からも大きく下落しています。
8. 財務諸表分析
- 売上高: 2024年6月期は342,577千円、前期(2023年6月期)は530,654千円と、売上高は減少傾向にあります。
- 営業利益: 過去12ヶ月で-364,980千円と赤字です。
- 純利益: 過去12ヶ月で-357,415千円と赤字です。
- ROE (自己資本利益率): 過去12か月で-12.62%とマイナスです。
- ROA (総資産利益率): 過去12か月で-7.31%とマイナスです。
- キャッシュフロー: 営業CFはマイナス、投資CFもマイナスです。
財務状況は、売上高の減少、大幅な赤字、低い収益性を示しており、改善が急務です。
9. 株主還元と配当方針
サスメドは、現時点では配当を実施していません。
* 配当利回り: 0.00%
* 配当性向: 0.00%
10. 株価モメンタムと投資家関心
直近の株価は下落傾向にあり、モメンタムは弱いです。信用買い残が非常に多く、今後の株価変動に注意が必要です。
* 信用倍率: 13.25倍と高く、需給が悪化する可能性があります。
* 出来高: 直近10日間の平均出来高は72.29kと、活発とは言えません。
11. 総評
サスメドは、DTxという成長分野に特化しており、将来性への期待は高いものの、現時点では売上高の減少、大幅な赤字、低い収益性という厳しい財務状況にあります。株価は下落傾向にあり、テクニカル的にも弱気なシグナルが出ています。信用買い残が多く、需給が悪化するリスクもあります。今後の業績改善と、DTx市場における競争優位性の確立が、株価上昇の鍵となります。投資にあたっては、リスクを十分に理解し、慎重な判断が必要です。
企業情報
銘柄コード | 4263 |
企業名 | サスメド |
URL | https://www.susmed.co.jp/ |
市場区分 | グロース市場 |
業種 | 情報通信・サービスその他 – 情報・通信業 |
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