1. 企業情報
株式会社きもとは、特殊フィルムメーカーであり、特にタッチパネル用ハードコートフィルムで国内首位を誇ります。スマートフォンやデジタル家電向けのフィルムを主力製品とし、地理情報システム事業も展開しています。
2. 業界のポジションと市場シェア
きもとは、タッチパネル用ハードコートフィルムの分野で高い市場シェアを有しており、競争優位性を持っています。業界内での競争は激しいものの、技術力と製品の品質で差別化を図っています。
3. 経営戦略と重点分野
経営陣は、輸送機器向け電子部品関連、通信機器の部材やIoT関連製品の販売を強化しています。高付加価値製品の販売促進、低収益品の統合、生産効率の向上による製造原価低減を目指しています。中期経営計画では、デジタルツイン事業の組織営業強化、新規顧客獲得も重点的に取り組んでいます。
4. 事業モデルの持続可能性
きもとの収益モデルは、スマートフォンやデジタル家電市場の成長に大きく依存しています。市場ニーズの変化に対応するため、新製品の開発や技術革新が重要となります。
5. 技術革新と主力製品
主力製品は、スマートフォンやデジタル家電向けのタッチパネル用ハードコートフィルムです。技術開発においては、高機能フィルムの開発や、地理情報システム事業における技術革新が重要です。
6. 株価の評価
- 株価: 236.0円 (2025年4月8日)
- PER (会社予想): 15.13倍 (業界平均: 15.9)
- PBR (実績): 0.57倍 (業界平均: 0.7)
- EPS (会社予想): 15.60円
- BPS (実績): 412.26円
PERは業界平均を下回っており、割安感があります。PBRも1倍を下回っており、割安と判断できます。
7. テクニカル分析
直近10日間の株価履歴から、2025年4月4日以降、株価は下落傾向にあります。年初来高値は323円、年初来安値は212円であり、現在の株価は年初来安値に近い水準です。
8. 財務諸表分析
- 売上高: 2024年3月期は99.1億円、2025年3月期（会社予想）は109億円と増収を見込んでいます。
- 営業利益: 2024年3月期は2.18億円、2025年3月期（会社予想）は10億円と大幅な増益を見込んでいます。
- 経常利益: 2025年3月期第3四半期累計で12.54億円と、前年同期比で大幅な増益を達成しています。
- ROE (実績): 1.87%
- 自己資本比率 (実績): 80.3%
売上高は堅調に推移しており、利益率も改善傾向にあります。自己資本比率も高く、財務体質は良好です。
9. 株主還元と配当方針
- 配当利回り (会社予想): 2.54%
- 1株配当 (会社予想): 6.00円
- 配当性向: 28.72%
安定した配当を実施しており、株主還元にも積極的な姿勢を示しています。
10. 株価モメンタムと投資家関心
直近の株価は下落傾向にあり、モメンタムは弱いです。信用買残は減少、信用売残は少ない状況です。
11. 総評
きもとは、タッチパネル用ハードコートフィルムで高い競争力を持つ企業です。業績は回復傾向にあり、増収増益を見込んでいます。株価は割安感があり、配当利回りも魅力的です。ただし、直近の株価は下落傾向にあるため、今後の市場動向を注視する必要があります。
企業情報
| 銘柄コード | 7908 |
| 企業名 | きもと |
| URL | http://www.kimoto.co.jp/ |
| 市場区分 | スタンダード市場 |
| 業種 | 素材・化学 – 化学 |
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