1. 企業情報
神島化学工業は、建材、化学品、セラミックスを製造・販売する企業です。主力製品は窯業系不燃内外装建材であり、マグネシウムやセラミックスなどの化成品も手掛けています。1917年創業と歴史があり、大阪に本社を置いています。
2. 業界のポジションと市場シェア
神島化学工業は、建材業界において、不燃建材に強みを持つ中堅企業です。特に、窯業系不燃内外装建材で一定のシェアを占めています。競合他社との差別化として、マグネシウムやセラミックスなどの化成品事業を強化している点が特徴です。
競争優位性:
- 不燃建材分野での技術力と実績
- 化成品分野への事業展開
課題:
- 新設住宅着工戸数の減少による建材需要の減少
- 原材料価格の高騰
3. 経営戦略と重点分野
経営ビジョン:
中期経営計画では、「環境対策等の社会課題へ対応することによって持続的成長モデルを構築し、社会貢献と利益拡大を両立」を目指しています。また、「資本コストや株価を意識した経営の実現に向けた対応」も掲げています。
重点分野:
- 高付加価値建材製品の販売強化
- マグネシウム、セラミックスなどの化成品事業の拡大
4. 事業モデルの持続可能性
神島化学工業の事業モデルは、建材と化成品の2つの柱で構成されています。建材事業は、新築需要に左右されやすいものの、リフォーム需要や不燃建材の需要増に対応することで、安定的な収益を確保しようとしています。化成品事業は、マグネシウムやセラミックスの需要拡大を捉え、成長の余地があります。
市場ニーズの変化への適応力:
- 環境配慮型製品の開発
- 高付加価値製品へのシフト
- 化成品事業の拡大
5. 技術革新と主力製品
技術開発の動向:
環境負荷低減に貢献する製品の開発や、高機能な建材の開発に注力していると考えられます。
主力製品:
- 窯業系不燃内外装建材
- マグネシウム、セラミックスなどの化成品
6. 株価の評価
- 株価: 1,210.0円 (2025年4月9日終値)
- EPS（会社予想）: 182.11円
- PER（会社予想）: 6.64倍 (業界平均: 7.3倍)
- BPS（実績）: 1,378.32円
- PBR（実績）: 0.88倍 (業界平均: 0.7倍)
- 配当利回り（会社予想）: 3.64%
PER、PBRともに業界平均を下回っており、割安感があります。
7. テクニカル分析
直近10日間の株価推移を見ると、2025年4月4日以降、株価は下落傾向にあります。年初来高値1,782円から大きく下落しており、現在は年初来安値1,147円に近づいています。
8. 財務諸表分析
売上高: 過去12ヶ月の売上高は25,974百万円で、前期比で増加しています。
利益: 営業利益、経常利益、当期純利益は、過去数年で増加傾向にあります。
ROE（実績）: 14.50%
自己資本比率（実績）: 39.8%
損益計算書（過去5年）
- 売上高は増加傾向にあり、2024年4月期には25,974百万円を計上しています。
- 営業利益、経常利益、当期純利益も増加傾向にあり、収益性が向上しています。
9. 株主還元と配当方針
- 配当利回り（会社予想）: 3.64%
- 1株配当（会社予想）: 44.00円
- 配当性向は23.40%
- Ex-Dividend Date 4: 4/28/2025
安定した配当を実施しており、株主還元にも積極的な姿勢が見られます。
10. 株価モメンタムと投資家関心
株価の直近の変動傾向:
直近10日間の株価は下落傾向にあります。
株価への影響を与える要因:
- 建材需要の動向（新設住宅着工戸数、リフォーム需要など）
- 原材料価格の変動
- 化成品事業の成長
- 中期経営計画の進捗
11. 総評
神島化学工業は、不燃建材に強みを持つ中堅企業であり、化成品事業の拡大も目指しています。財務状況は良好で、増収増益を続けています。株価は割安感があり、配当利回りも魅力的です。ただし、建材需要の動向や原材料価格の変動などのリスク要因も考慮する必要があります。直近の株価は下落傾向にあり、今後の動向を注視する必要があります。
企業情報
| 銘柄コード | 4026 |
| 企業名 | 神島化学工業 |
| URL | http://www.konoshima.co.jp/ |
| 市場区分 | スタンダード市場 |
| 業種 | 建設・資材 – ガラス・土石製品 |
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