1. 企業情報
株式会社アイネットは、独立系のデータセンターを基盤とし、情報処理サービス、システム開発サービス、システム機器販売を展開しています。主な顧客は、流通、金融、宇宙開発など多岐にわたります。データセンターの規模は独立系企業の中でも上位に位置し、受託システム開発を主力としています。宇宙関連事業の強化も進めています。
2. 業界のポジションと市場シェア
アイネットは、独立系データセンター事業者として、特定の業界に依存しない多様な顧客基盤を持つことが強みです。データセンターの規模と、そこを軸とした情報処理・システム開発の提供は、競争優位性につながっています。
3. 経営戦略と重点分野
中期経営計画（2022年4月-2025年3月）の最終年度であり、データセンター・クラウド事業、SS向け受託計算サービス、メーリングサービスの拡大に注力しています。また、金融業向け、宇宙・防衛産業向けのビジネス拡大も目指しています。
4. 事業モデルの持続可能性
データセンターを基盤とした情報処理サービスは、安定した収益基盤を築いています。クラウドサービスの需要増加や、多様な顧客への対応能力は、市場ニーズの変化への適応力を高めています。
5. 技術革新と主力製品
詳細な技術開発の動向や、具体的な製品・サービスに関する情報は、今回のデータからは限定的です。
6. 株価の評価
- PER（会社予想）: 11.24倍
- PBR（実績）: 1.32倍
- EPS（会社予想）: 143.03円
- BPS（実績）: 1,215.26円
業界平均PERが23.2であるのに対し、アイネットのPERは11.24倍と低く評価されています。
7. テクニカル分析
直近10日間の株価推移を見ると、2025年4月4日までは1700円台後半から1900円台で推移していましたが、4月7日以降は下落傾向にあり、4月9日の終値は1607円でした。50日移動平均線は1915.32円、200日移動平均線は1717.30円となっており、現在の株価はこれらの移動平均線を下回っています。
8. 財務諸表分析
- 売上高: 2024年3月期は34,988,835千円、2025年3月期（予想）は39,500百万円と増収を見込んでいます。
- 営業利益: 2024年3月期は2,129,241千円、2025年3月期（予想）は2,500百万円と減益を見込んでいます。
- ROE（実績）: 11.66%
- 自己資本比率（実績）: 53.4%
売上高は増加傾向にあるものの、営業利益は減少傾向にあります。
9. 株主還元と配当方針
- 配当利回り（会社予想）: 3.48%
- 1株配当（会社予想）: 56.00円
- 配当性向: 38.55%
安定した配当を実施しており、株主還元にも積極的な姿勢が見られます。
10. 株価モメンタムと投資家関心
直近の株価は下落傾向にあり、モメンタムは弱くなっています。
11. 総評
アイネットは、独立系データセンターを基盤とした安定した事業基盤を持つ企業です。売上高は増加傾向にあるものの、営業利益は減少傾向にあり、今後の収益性の改善が課題です。株価は割安感があり、配当利回りも魅力的です。直近の株価は下落傾向にあり、今後の株価の動向には注意が必要です。
企業情報
| 銘柄コード | 9600 |
| 企業名 | アイネット |
| URL | http://www.inet.co.jp/ |
| 市場区分 | プライム市場 |
| 業種 | 情報通信・サービスその他 – 情報・通信業 |
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