1. 企業情報
山陰合同銀行は、1878年に創業し、本社を島根県松江市に置く地域銀行です。主に鳥取県と島根県で預金高1位を誇り、広島、岡山、大阪、兵庫にも展開しています。個人および法人顧客向けに、預金、貸出、クレジットカード、リース、資産管理、M&Aアドバイザリーサービスなど多岐にわたる金融サービスを提供しています。また、ベンチャーキャピタルや再生可能エネルギー関連事業にも取り組んでいます。
2. 業界のポジションと市場シェア
山陰合同銀行は、地方銀行として地域に根ざした金融サービスを提供しています。鳥取・島根地域での強いプレゼンスを持ち、広域地方銀行としてのポジションを強化しています。競争優位性は地域密着型のサービスと広範な営業地域にありますが、地方銀行特有の課題として、人口減少や地域経済の停滞が挙げられます。
3. 経営戦略と重点分野
経営陣は「地域の夢、お客様の夢をかなえる創造的なベストバンク」をビジョンに掲げ、地域のリーディングバンクとしての地位を確立することを目指しています。中期経営計画では、地域・顧客の課題解決に貢献し、持続的な成長を図ることを重点に置いています。
4. 事業モデルの持続可能性
山陰合同銀行の収益モデルは、主に預金と貸出を基盤としています。地域経済の変化に対応しつつ、リースや資産管理サービスの強化を図っています。市場ニーズの変化に対する適応力が求められます。
5. 技術革新と主力製品
銀行業務におけるデジタル化の推進や、再生可能エネルギー関連事業への取り組みが進められています。これにより、新たな収益源の確保と既存業務の効率化を図っています。
6. 株価の評価
- EPS（会社予想）: 119.29円
- BPS（実績）: 2,083.60円
- PER（会社予想）: 9.58倍
- PBR（実績）: 0.55倍
現在の株価（1,143円）は、業界平均PER（10.7倍）と比較して割安感がありますが、PBRは業界平均（0.4倍）より高い水準です。
7. テクニカル分析
直近の株価推移を見ると、株価は年初来高値（1,399円）から下落し、現在は1,143円で取引されています。50日移動平均（1,270.56円）および200日移動平均（1,276.12円）を下回っており、安値圏に位置しています。
8. 財務諸表分析
- 売上高（過去12か月）: 108,909百万円
- 純利益（過去12か月）: 19,155百万円
- ROE（実績）: 5.27%
- 自己資本比率（実績）: 4.4%
過去数年の売上および利益は増加傾向にあり、収益性は改善していますが、自己資本比率が低く、財務の健全性には課題があります。
9. 株主還元と配当方針
- 配当利回り（会社予想）: 4.20%
- 1株配当（会社予想）: 48.00円
- 配当性向: 41.19%
山陰合同銀行は安定した配当を維持しており、株主還元に積極的です。
10. 株価モメンタムと投資家関心
最近の株価は下落傾向にあり、信用買残の増加が見られます。市場全体の動向や地域経済の状況が株価に影響を与える可能性があります。
11. 総評
山陰合同銀行は、地域に根ざした金融サービスを提供する地方銀行としての強みを持っています。財務状況は改善傾向にありますが、自己資本比率の低さが課題です。株価は割安感があるものの、今後の地域経済の動向に注意が必要です。株主還元策は安定しており、長期的な視点での投資が考えられます。
企業情報
| 銘柄コード | 8381 |
| 企業名 | 山陰合同銀行 |
| URL | http://www.gogin.co.jp/ |
| 市場区分 | プライム市場 |
| 業種 | 銀行 – 銀行業 |
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