1. 企業情報
- 企業名: 第一工業製薬株式会社
- 概要: 第一工業製薬は、界面活性剤やその他の工業用化学品、ライフサイエンス関連製品を製造・販売する企業です。界面活性剤、アメニティ材料、ウレタン材料、機能材料、電子デバイス材料、ライフサイエンスの6つのセグメントで事業を展開しています。
- 設立: 1918年8月25日
- 所在地: 京都市南区
- 従業員数: 1,139人
2. 業界のポジションと市場シェア
- 業界内の競争優位性: 第一工業製薬は、特に界面活性剤や凝集剤で強みを持ち、工業用薬剤の分野で首位を占めています。
- 課題: 世界的な資源価格の上昇や円安の進行、海外からの安価な化学品の流入などが市場の不透明要因となっています。
3. 経営戦略と重点分野
- ビジョン: 「SMART 2030」を掲げ、2030年までに売上高1,000億円、営業利益100億円を目指しています。
- 重点分野: 機能材料セグメントの光硬化樹脂材料の成長に注力しています。
4. 事業モデルの持続可能性
- 収益モデル: 多様な化学品の製造・販売を通じて収益を上げています。
- 適応力: 健康関連分野への進出や新材料の開発により市場ニーズの変化に対応しています。
5. 技術革新と主力製品
- 技術開発の動向: 技術力に定評があり、特に光硬化樹脂材料の開発が進んでいます。
- 主力製品: 界面活性剤や機能材料が収益の柱となっています。
6. 株価の評価
- PER: 9.38倍（業界平均20.4倍）
- PBR: 0.62倍（業界平均1.1倍）
- EPS: 261.13円
- BPS: 3,950.86円
- 現在の株価は業界平均よりも割安と評価される可能性があります。
7. テクニカル分析
- 株価推移: 直近の株価は2,449円で、年初来高値3,840円からは下落していますが、年初来安値2,107円からは上昇しています。
- 現在の株価位置: 50日移動平均（2,726.50円）および200日移動平均（3,276.95円）よりも下回っており、安値圏に位置しています。
8. 財務諸表分析
- 売上高: 63,118百万円（前年度比減少）
- 営業利益: 2,079百万円（前年度比増加）
- 純利益: 1,174百万円（前年度の赤字から黒字転換）
- ROE: 3.30%
- 自己資本比率: 38.9%
9. 株主還元と配当方針
- 配当利回り: 4.08%
- 1株配当: 100円
- 配当性向: 26.31%
- 株主還元策: 配当を通じた株主還元を重視しています。
10. 株価モメンタムと投資家関心
- 株価の変動傾向: 直近では下落傾向から反発の兆しが見られます。
- 影響要因: 世界的な資源価格の動向や為替レートの変動が株価に影響を与える可能性があります。
11. 総評
第一工業製薬は、界面活性剤や機能材料での強みを活かし、安定した収益基盤を持つ企業です。現在の株価は業界平均と比較して割安とされ、配当利回りも高水準です。市場環境の変化に対しても、新材料の開発や健康関連分野への進出などで対応力を示しています。今後の成長には、経営戦略の実行と市場の動向が重要となります。
企業情報
| 銘柄コード | 4461 |
| 企業名 | 第一工業製薬 |
| URL | http://www.dks-web.co.jp/ |
| 市場区分 | プライム市場 |
| 業種 | 素材・化学 – 化学 |
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