1. 企業情報
セキ株式会社は、印刷・紙卸売を主軸とする企業です。印刷事業では、商業印刷、パッケージ印刷、出版、広告関連事業を展開しています。また、紙の卸売も行い、出版やカタログ販売も手掛けています。近年はデジタルマーケティング分野にも注力し、事業の多角化を図っています。本社は愛媛県松山市にあり、1908年創業の歴史ある企業です。
2. 業界のポジションと市場シェア
セキは、四国地方を中心に事業を展開し、全国展開を目指しています。印刷業界は競争が激しく、セキは中小規模の企業に分類されます。デジタル化の進展により、印刷需要は減少傾向にありますが、セキはデジタルマーケティング分野への進出や、水性フレキソ印刷技術の導入など、変化に対応しようとしています。
3. 経営戦略と重点分野
セキは、BPO事業の推進、デジタルマーケティング分野の強化を重点戦略としています。また、首都圏での受注開拓にも力を入れています。中期経営計画の詳細は開示されていませんが、印刷事業の安定化と、デジタル関連事業の成長を両立させることを目指していると考えられます。
4. 事業モデルの持続可能性
印刷需要の減少という構造的な課題に加え、原材料価格の高騰や人件費の上昇といった外部環境の変化は、セキの収益性に影響を与えています。デジタルマーケティング分野への進出は、新たな収益源となる可能性がありますが、競争も激しいため、差別化戦略が重要となります。
5. 技術革新と主力製品
セキは、水性フレキソ印刷技術を導入しています。これは環境負荷の低い印刷技術であり、差別化要因となり得ます。主力製品は、印刷物全般（商業印刷、パッケージ、出版物など）ですが、デジタルマーケティング関連のサービスも強化しています。
6. 株価の評価
- 株価: 1,330円
- EPS（会社予想）: 76.82円
- PER（会社予想）: 17.31倍
- BPS（実績）: 3,726.83円
- PBR（実績）: 0.36倍
PERは17.31倍であり、業界平均PERの10.0と比較すると、やや割高な水準です。PBRは0.36倍と低く、割安感があります。
7. テクニカル分析
直近10日間の株価は、1,300円から1,340円の範囲で推移しており、1,330円で取引されています。年初来高値は1,361円、年初来安値は1,280円です。50日移動平均線は1,342.14円、200日移動平均線は1,344.76円であり、株価はこれらの移動平均線を下回っています。
8. 財務諸表分析
- 売上高: 過去12ヶ月で119.89億円。
- 営業利益: 過去12ヶ月で2.60億円。
- 当期純利益: 過去12ヶ月で3.65億円。
- ROE（実績）: 2.48%
- ROA（過去12ヶ月）: 0.87%
- 自己資本比率: 81.3%
売上高は安定していますが、利益率は低く、ROEも低い水準です。自己資本比率は高く、財務基盤は安定しています。
9. 株主還元と配当方針
- 配当利回り（会社予想）: 1.80%
- 1株配当（会社予想）: 24.00円
- 配当性向: 27.34%
配当利回りは平均的な水準です。
10. 株価モメンタムと投資家関心
直近の株価は、1,300円近辺で推移しており、方向感に欠ける状況です。出来高も少なく、投資家の関心は低いと考えられます。信用取引の買残は減少傾向にあり、売り残はありません。
11. 総評
セキ株式会社は、印刷・紙卸売を主軸とする企業であり、デジタルマーケティング分野への進出など、事業の多角化を図っています。財務状況は安定していますが、利益率は低く、株価は割高感があります。
* 印刷業界の構造的な課題と、デジタル化への対応に注目する必要があります。
* デジタルマーケティング分野の成長性や、競争優位性を評価する必要があります。
* 今後の業績予想や、経営戦略の進捗状況を注視する必要があります。
* 株価は割高感があるため、今後の株価の推移を注意深く見守る必要があります。
企業情報
| 銘柄コード | 7857 |
| 企業名 | セキ |
| URL | http://www.seki.co.jp/ |
| 市場区分 | スタンダード市場 |
| 業種 | 情報通信・サービスその他 – その他製品 |
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