1. 企業情報
全保連は、独立系の家賃債務保証会社として、主に賃貸住宅の家賃保証サービスを提供しています。 賃料管理リスクヘッジ業務も手掛けており、業界最大手です。信託口座を利用した家賃集金スキームが強みです。
2. 業界のポジションと市場シェア
全保連は、独立系の家賃債務保証会社として業界最大手であり、競争優位性を持っています。 賃貸住宅市場の成長に伴い、家賃保証サービスの需要も増加傾向にあります。
3. 経営戦略と重点分野
全保連は、中期経営計画において、事業用家賃債務保証事業の強化を重点分野としています。 具体的には、高単価の保証案件獲得を目指し、ビル経営管理に関する調査研究や情報交流活動を推進しています。 また、DX戦略の一環として、電子申込システム「Z-WEB2.0」の導入を促進しています。
4. 事業モデルの持続可能性
全保連の収益モデルは、賃貸住宅市場の成長と連動しており、安定した需要が見込めます。 市場ニーズの変化への適応として、事業用家賃債務保証事業への注力や、DX推進による業務効率化を図っています。
5. 技術革新と主力製品
全保連は、電子申込システム「Z-WEB2.0」を独自開発し、業務効率化を図っています。 主力製品は、家賃債務保証サービスです。
6. 株価の評価
- 株価: 765.0円（2025年4月15日終値）
- PER（会社予想）: 11.12倍 (業界平均: 14.1倍)
- PBR（実績）: 2.86倍 (業界平均: 1.0倍)
- EPS（会社予想）: 68.62円
- BPS（実績）: 266.45円
PERは業界平均を下回っており、割安感があります。PBRは業界平均を上回っています。
7. テクニカル分析
直近10日間の株価推移を見ると、2025年4月2日に年初来高値976円をつけた後、下落傾向にあります。200日移動平均線（747.38円）近辺で推移しており、現時点では高値圏から調整局面にあると判断できます。
8. 財務諸表分析
- 売上高: 2024年3月期は238.46億円、2025年3月期（予想）は260.21億円と増収を見込んでいます。
- 営業利益: 2024年3月期は19.04億円、2025年3月期（予想）は24.03億円と増益を見込んでいます。
- 当期純利益: 2024年3月期は7.73億円、2025年3月期（予想）は16.23億円と増益を見込んでいます。
- ROE（実績）: 49.58%
- 自己資本比率（実績）: 21.8%
増収増益基調であり、ROEも高い水準を維持しています。自己資本比率はやや低いですが、安定した経営を示唆しています。
9. 株主還元と配当方針
- 配当利回り（会社予想）: 3.93%
- 1株配当（会社予想）: 30.00円
- 配当性向: 情報なし
- 自社株買い: 2025年3月期3Qにおいて、自己株式を保有しています。
配当利回りは比較的高く、株主還元に積極的な姿勢を示しています。
10. 株価モメンタムと投資家関心
直近の株価は下落傾向にあり、モメンタムは弱まっています。 信用買残は減少、信用売残は増加しており、短期的な売り圧力が強まっている可能性があります。
2025年2月14日に三菱UFJニコス株式会社による公開買付けに賛同を表明しており、今後の株価に影響を与える可能性があります。
11. 総評
全保連は、家賃債務保証業界のリーディングカンパニーであり、安定した収益基盤と高い収益性を誇っています。 中期経営計画における事業戦略も明確であり、今後の成長も期待できます。 株価は割安感があり、配当利回りも魅力的です。 ただし、直近の株価は調整局面にあるため、今後の動向を注視する必要があります。 三菱UFJニコス株式会社による公開買付けの行方も、株価に影響を与える可能性があります。
企業情報
| 銘柄コード | 5845 |
| 企業名 | 全保連 |
| URL | https://www.zenhoren.jp/ |
| 市場区分 | スタンダード市場 |
| 業種 | 金融（除く銀行） – その他金融業 |
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