1. 企業情報
東京會舘は、宴会場、結婚式場、レストランを運営する企業です。法人向けの宴会や婚礼に強みを持っており、丸の内本館は会議場としても利用されています。1920年の設立と歴史があり、高品質なサービスを提供することで顧客からの信頼を得ています。
2. 業界のポジションと市場シェア
東京會舘は、宴会・婚礼施設を提供する業界において、老舗としてのブランド力と、法人顧客との強固な関係を強みとしています。競争が激しい業界ですが、長年の実績と高品質なサービス提供により、一定の市場シェアを維持しています。課題としては、人件費の高騰や、競合他社の台頭、顧客ニーズの変化への対応が挙げられます。
3. 経営戦略と重点分野
中期経営計画では、目標数値の上方修正を行い、持続的な成長を目指しています。具体的な施策としては、既存施設の改修や、新たな顧客獲得のためのプロモーションなどが考えられます。重点分野は、婚礼事業と法人宴会事業であり、これらの事業の収益性向上を図るものと推測されます。
4. 事業モデルの持続可能性
東京會舘の収益モデルは、宴会、婚礼、レストラン事業からの収入が中心です。これらの事業は、景気変動や社会情勢の影響を受けやすい側面があります。市場ニーズの変化への適応としては、顧客ニーズに合わせたサービスの多様化や、新たな顧客層の開拓が重要となります。
5. 技術革新と主力製品
東京會舘は、特定の技術革新を必要とする事業ではありません。主力製品は、宴会、婚礼、レストランサービスであり、高品質な料理、洗練された空間、行き届いたサービスを提供することで、顧客満足度を高めています。
6. 株価の評価
- 株価: 3,835.0円 (2025年4月16日終値)
- EPS（会社予想）: 259.04円
- PER（会社予想）: 14.80倍
- BPS（実績）: 3,204.82円
- PBR（実績）: 1.20倍
PERは業界平均（15.0倍）を下回っており、割安感がある可能性があります。PBRも1.20倍と、割安圏と言える範囲です。
7. テクニカル分析
直近10日間の株価推移を見ると、4月7日に年初来安値3,500円をつけた後、3,800円台で推移しています。50日移動平均線は3,987.90円、200日移動平均線は3,905.25円であり、株価はこれらの移動平均線を下回っています。
8. 財務諸表分析
- 売上高: 2024年3月期は128.86億円、2023年3月期は148.84億円と、回復基調にあります。
- 営業利益: 2024年3月期は228.89百万円、2023年3月期は1,047.88百万円と、大幅な改善を見せています。
- 当期純利益: 2024年3月期は249.54百万円、2023年3月期は1,535.36百万円と、黒字を計上しています。
- ROE（実績）: 17.92%と高い水準です。
- 自己資本比率（実績）: 36.3%と、財務基盤は安定しています。
9. 株主還元と配当方針
- 配当利回り（会社予想）: 0.78%
- 1株配当（会社予想）: 30.00円
- 配当性向は6.43%と低く、今後の増配余地があると考えられます。
- 自社株買いに関する情報はありません。
10. 株価モメンタムと投資家関心
直近の株価は、3,800円台で推移しており、方向感は定まっていません。
信用取引の状況は、買い残が300株、売り残が0株と、需給は良好です。
株価への影響を与える要因としては、業績動向、業界の競争環境、経済状況などが挙げられます。
11. 総評
東京會舘は、宴会・婚礼業界の名門として、安定した顧客基盤と高いブランド力を有しています。業績は回復基調にあり、財務状況も良好です。株価は割安感があり、配当も実施しています。
ただし、業界の競争激化や、人件費の高騰、景気変動の影響を受けやすい点には注意が必要です。
今後の成長のためには、顧客ニーズへの対応、新たな顧客層の開拓、コスト管理などが重要となります。
企業情報
| 銘柄コード | 9701 |
| 企業名 | 東京會舘 |
| URL | http://www.kaikan.co.jp/ |
| 市場区分 | スタンダード市場 |
| 業種 | 情報通信・サービスその他 – サービス業 |
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