1. 企業情報

企業名: マーキュリアホールディングス
設立: 2021年7月1日
所在地: 東京都千代田区内幸町1-3-3
代表者: 豊島 俊弘
従業員数: 119人
市場区分: プライム市場
事業内容:
– 投資ファンドの運用(連結売上の70%)
– 自己投資事業(24%)
– その他(6%)
– 海外売上比率53%(2024.12時点)
– 投資対象は国内外企業、REIT、不動産など多岐にわたる
– 日本政策投資銀行と伊藤忠商事が大株主

2. 業界のポジションと市場シェア

  • 業界分類: 証券・資産運用業
  • 競争優位性: 政策投資銀行や伊藤忠商事など大手企業が大株主であり、資本力やネットワークを活用した案件獲得力が強み。
  • 課題: 業界全体としてはファンド運用の競争激化や、グローバル経済の変動による投資リスク管理が課題。

3. 経営戦略と重点分野

  • ビジョン・戦略:
    • グローバルに展開するファンド運用会社として、国内外の多様な資産への投資拡大
    • 不動産、インフラ、成長企業への投資を強化
  • 中期経営計画の重点施策:
    • 海外展開の加速
    • 新規ファンド組成と運用資産拡大
    • デジタル技術を活用した投資プラットフォームの開発

4. 事業モデルの持続可能性

  • 収益モデル: ファンド運用報酬、自己投資によるキャピタルゲイン、資産管理手数料など
  • 適応力: 海外比率が高く、グローバルな分散投資により市場変動への耐性を持つ
  • 自己資本比率: 83.2%と高水準で財務基盤が安定

5. 技術革新と主力製品

  • 技術開発の動向:
    • デジタルプラットフォームを活用した中小企業向けマッチングサイト運営
  • 主力サービス:
    • Spring不動産投資信託(REIT)などの運用
    • 国内外の企業・不動産・インフラファンドの組成・運用

6. 株価の評価

  • PER(会社予想): 10.27倍(業界平均13.3倍より低位)
  • PBR(実績): 0.88倍(業界平均1.0倍より低位)
  • EPS(会社予想): 77.53円
  • BPS(実績): 904.87円
  • 株価: 796円
  • 評価:
    • PBRが1倍を下回っており、株価は純資産に対して割安水準
    • PERも業界平均より低く、利益面からも割安感がある

7. テクニカル分析

  • 年初来高値: 815円
  • 年初来安値: 661円
  • 直近株価: 796円(4/17終値)
  • 50日移動平均: 758.86円
  • 200日移動平均: 826.49円
  • 直近10日間の推移: 700円台前半から上昇し、高値圏で推移
  • 判断: 直近では高値圏に位置しているが、年初来高値(815円)まではやや余地あり

8. 財務諸表分析

  • 売上高:
    • 2021: 4,169百万円 → 2022: 4,598百万円 → 2023: 5,842百万円 → 2024: 5,565百万円
    • 2023年に大きく増加、2024年はやや減少傾向
  • 営業利益:
    • 2021: 1,763百万円 → 2022: 2,054百万円 → 2023: 1,343百万円 → 2024: 975百万円
    • 2022年をピークに減少傾向
  • 純利益:
    • 2021: 1,304百万円 → 2022: 1,562百万円 → 2023: 1,055百万円 → 2024: 505百万円
    • 直近は大幅減益
  • ROE: 2.92%(2024年実績)
  • ROA: 約3%(2024年実績)
  • キャッシュフロー:
    • 営業CF: 655百万円
    • フリーCF: 203.88百万円
  • 財務健全性:
    • 自己資本比率83.2%、流動比率14.36と非常に高い

9. 株主還元と配当方針

  • 配当利回り(予想): 2.76%
  • 1株配当(予想): 22円
  • 配当性向: 84.23%(高水準)
  • 自社株買い: 自己株式保有比率7.92%と一定の自社株買い実績あり

10. 株価モメンタムと投資家関心

  • 株価変動傾向: 直近10日間で上昇基調、出来高も増加傾向
  • 信用倍率: 37.56倍(信用買い残が多い)
  • 直近の株価変動要因:
    • 決算発表や配当方針などの材料が影響
    • 業界全体の市況や金利動向も影響要因

11. 総評

マーキュリアホールディングスは、国内外でファンド運用や自己投資を展開する資産運用会社です。大手企業が大株主となっており、安定した資本基盤とグローバルなネットワークを有しています。財務健全性は高く、自己資本比率も高水準です。一方で、2022年をピークに利益が減少傾向にあり、直近の純利益・ROEは低下しています。株価はPBR・PERともに業界平均より低く、割安感が見られますが、配当性向は高いため今後の利益動向には注意が必要です。株価は直近で上昇基調にあり、高値圏で推移しています。今後は収益力の回復や新たな成長戦略の進捗が注目されます。


企業情報

銘柄コード 7347
企業名 マーキュリアホールディングス
URL https://mercuria-hd.jp
市場区分 プライム市場
業種 金融(除く銀行) – 証券、商品先物取引業

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By シャーロット

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