1. 企業情報
新東工業は、鋳造機械で国内首位、表面処理、環境関連装置も手掛ける企業です。主な事業は、鋳造設備、表面処理装置、環境関連装置、搬送システム、特殊機械など多岐にわたります。自動車業界向けに強く、グローバル展開も行っています。
2. 業界のポジションと市場シェア
新東工業は、鋳造機械分野で国内トップシェアを誇ります。自動車業界を中心に強固な顧客基盤を持ち、表面処理や環境関連分野でも技術力を活かして事業を展開しています。
* 競争優位性: 鋳造技術における長年の実績と高い技術力、自動車業界との強固な関係性。
* 課題: 世界経済の動向や、主要顧客である自動車産業の需要変動の影響を受けやすい。
3. 経営戦略と重点分野
新東工業は、中期経営計画において、表面処理事業の拡大、環境関連分野の育成を重点分野としています。
* 経営ビジョン: 詳細な情報は開示されていませんが、技術革新と顧客ニーズへの対応を通じて、持続的な成長を目指していると考えられます。
* 中期経営計画: 表面処理事業におけるエラスティコス社の買収、電子部品分野・ダイカスト分野への注力、環境事業におけるコスト削減などが具体的な施策として挙げられます。
4. 事業モデルの持続可能性
新東工業の事業モデルは、自動車業界の需要に大きく依存しています。
* 収益モデル: 鋳造機械の販売、表面処理装置、環境関連装置などの販売、及びメンテナンスサービス。
* 市場ニーズへの適応力: 環境規制強化や、自動車の電動化など、市場の変化に対応するため、技術開発や事業ポートフォリオの見直しを行っています。
5. 技術革新と主力製品
新東工業は、鋳造技術を基盤に、表面処理、環境関連分野でも技術開発を進めています。
* 技術開発の動向: 表面処理技術の高度化、環境負荷低減技術の開発、省エネルギー化など。
* 主力製品: 鋳造機械、表面処理装置、集塵装置、粉体処理装置、搬送システムなど。
6. 株価の評価
- PER（会社予想）: 20.47倍 (業界平均: 16.6)
- PBR（実績）: 0.35倍 (業界平均: 1.4)
- EPS（会社予想）: 38.15円
- BPS（実績）: 2,224.31円
現在の株価781円は、EPS、BPSから見て割安感があります。PERは業界平均よりやや高いですが、PBRは低い水準です。
7. テクニカル分析
直近10日間の株価推移を見ると、2025年4月4日に659円まで下落した後、700円台で推移しています。4月17日の終値は781円であり、年初来安値からは上昇していますが、年初来高値953円からは下落しています。
8. 財務諸表分析
- 売上高: 過去12ヶ月で115,495百万円と、前年同期比で増加しています。
- 営業利益: 過去12ヶ月で5,409百万円と、前年同期比で増加しています。
- 当期純利益: 過去12ヶ月で8,706百万円と、前年同期比で増加しています。
- ROE（実績）: 7.69%
- ROA（過去12か月）: 1.39%
- 自己資本比率（実績）: 64.1%
売上高は増加していますが、利益率は低下傾向にあります。
9. 株主還元と配当方針
- 配当利回り（会社予想）: 5.63%
- 1株配当（会社予想）: 44.00円
- 配当性向: 39.75%
- 自社株買い: 情報なし
高い配当利回りは魅力的ですが、業績悪化による減配リスクには注意が必要です。
10. 株価モメンタムと投資家関心
- 株価の変動: 直近では、4月7日に年初来安値を更新した後、反発しています。
- 株価への影響要因: 自動車業界の動向、半導体関連業界の投資意欲、世界経済の動向などが影響を与える可能性があります。
- 信用取引: 信用買残は増加、信用売残は減少しており、買い優勢の状況です。
11. 総評
新東工業は、鋳造機械で国内トップシェアを誇り、高い技術力と安定した財務基盤を持つ企業です。高い配当利回りも魅力ですが、業績の変動リスクや、自動車業界の動向に左右されやすい点には注意が必要です。
企業情報
| 銘柄コード | 6339 |
| 企業名 | 新東工業 |
| URL | http://www.sinto.co.jp/ |
| 市場区分 | プライム市場 |
| 業種 | 機械 – 機械 |
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