1. 企業情報
概要
荏原製作所（Ebara Corporation）は、1912年創業、東京都大田区に本社を置く総合機械メーカーです。主力はポンプをはじめとした産業機械で、標準・特注ポンプ、ファン、チラー、冷却塔、加熱・冷却装置、コンプレッサー、タービン、極低温ポンプなどを提供しています。また、廃棄物処理プラント、バイオマス発電、化学リサイクルプラント、半導体製造装置（CMPシステム、ドライ真空ポンプ等）など幅広い分野に展開。独自技術に定評があり、グローバル展開も積極的です。
事業構成（2024年度予想、カッコ内は営業利益率）
- 建築・産業：27%（4%）
- エネルギー：24%（13%）
- インフラ：6%（7%）
- 環境：10%（10%）
- 精密・電子：32%（18%）
- その他：0%（-129%）
- 海外売上比率：66%
2. 業界のポジションと市場シェア
業界内ポジション
荏原製作所は、ポンプ・流体機械分野で国内外トップクラスのシェアを持ち、特に半導体製造装置（CMP装置、ドライ真空ポンプ等）や環境プラント分野でも高い技術力を有しています。精密・電子分野の売上比率が高く、半導体や電子部品製造向けで世界的な競争力を持っています。
競争優位性・課題
- 優位性：独自技術、グローバルネットワーク、幅広い製品ポートフォリオ、環境・省エネ対応力
- 課題：新興国メーカーとの価格競争、原材料コスト変動、半導体市況の影響
3. 経営戦略と重点分野
経営ビジョン・戦略
「技術と信頼で社会の発展に貢献する」を掲げ、持続可能な社会の実現を目指しています。
中期経営計画の重点分野
- 半導体・電子分野への積極投資
- 環境・エネルギーソリューションの拡充
- 海外市場でのシェア拡大（特にアジア・北米）
- DX推進による生産性向上
- サービスビジネス強化
4. 事業モデルの持続可能性
収益モデル
- 製品販売（ポンプ、装置等）＋メンテナンス・サービス収入
- 半導体・電子分野は景気変動の影響を受けやすいが、環境・インフラ分野は安定的
市場ニーズへの適応力
- 環境規制強化、省エネニーズ、半導体市場の成長に対応
- 技術革新や新興国需要にも柔軟に対応
5. 技術革新と主力製品
技術開発の動向・独自性
- 省エネ型ポンプ、高効率ファン、半導体製造用CMP装置・真空ポンプ等で独自技術
- 環境対応型廃棄物処理プラント、バイオマス発電設備等も強化
収益牽引製品・サービス
- 精密・電子分野（CMP装置、真空ポンプ等）
- 環境・エネルギー分野（廃棄物処理、バイオマス発電設備）
6. 株価の評価
- 株価：1,979.5円
- 予想PER：12.62倍（業界平均16.6倍より低水準）
- 実績PBR：1.93倍（業界平均1.4倍より高め）
- 予想EPS：156.74円
- 実績BPS：1,024.60円
参考指標
- 理論株価（EPS×業界平均PER）：156.74円×16.6＝2,601円
- 現在株価は理論株価・業界平均PERより割安水準
- PBRは業界平均より高く、ROEの高さを反映
7. テクニカル分析
- 年初来高値：2,809円
- 年初来安値：1,770円
- 直近株価は1,979.5円で、安値圏寄り
- 50日移動平均：2,371.07円、200日移動平均：2,317.45円
- 現在株価は移動平均線を大きく下回っており、下落トレンド
- 直近10日間で急落後、やや下げ止まりの兆し
8. 財務諸表分析
売上・利益推移（単位: 百万円）
| 年度 | 売上高 | 営業利益 | 純利益 | 営業利益率 | EPS |
|---|---|---|---|---|---|
| 2021 | 603,213 | 61,372 | 43,616 | 10.2% | 92.69 |
| 2022 | 680,870 | 70,573 | 50,488 | 10.4% | 109.72 |
| 2023 | 759,328 | 86,025 | 60,283 | 11.3% | 130.73 |
| 2024予想 | 866,668 | 97,954 | 71,401 | 11.3% | 154.62 |
- 売上・利益ともに安定した成長基調
- ROE（実績）：16.17%、ROA：6.80%と高水準
- 自己資本比率：47.1%で財務健全性良好
- 営業キャッシュフロー・フリーキャッシュフローも黒字
9. 株主還元と配当方針
- 予想配当利回り：2.83%（5年平均2.45%より高め）
- 予想1株配当：56円
- 配当性向：35.61%（安定的な水準）
- 直近で5:1の株式分割実施
- 自社株買いの記載はなし
10. 株価モメンタムと投資家関心
- 直近1年で株価は高値から約30%下落（52週変動：-26.52%）
- 直近10日間で出来高増加を伴う下落、やや下げ止まりの動き
- 信用買残減少、信用倍率8.09倍とやや買い長
- 機関投資家の保有比率が高い（65.34%）
11. 総評
荏原製作所は、ポンプ・半導体製造装置・環境プラント等で国内外トップクラスの技術力とシェアを持つ総合機械メーカーです。近年は売上・利益ともに安定成長し、ROEや自己資本比率など財務指標も良好です。株価は業界平均PERより割安水準にあり、配当利回りも過去平均より高めです。直近では株価が大きく調整しており、テクニカル的には安値圏ですが、業績・財務の安定感や今後の成長分野（半導体・環境・海外）への取り組みが注目されます。
（※本レポートは情報提供を目的とし、投資判断を勧誘・推奨するものではありません。）
企業情報
| 銘柄コード | 6361 |
| 企業名 | 荏原製作所 |
| URL | http://www.ebara.co.jp |
| 市場区分 | プライム市場 |
| 業種 | 機械 – 機械 |
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このレポートは、AIアドバイザー「シャーロット (2.0.0)」によって自動生成されました。
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