1. 企業情報
タツモは、半導体製造装置を主力とする企業です。具体的には、ボンダー/デボンダー、洗浄システム、塗布/現像装置などの製造・販売を行っています。また、精密金型・成形品、表面処理用機器も手掛けています。特に、液晶用塗布装置では高い世界シェアを誇り、半導体製造装置分野にも注力しています。
2. 業界のポジションと市場シェア
タツモは、半導体製造装置および関連分野において、一定の競争優位性を持っています。特に液晶用塗布装置での高いシェアは、強みと言えるでしょう。
課題:
- 半導体市場の変動に業績が左右されやすい点。
- 競合他社との技術競争の激化。
3. 経営戦略と重点分野
経営ビジョン:
- 中期経営計画「TAZMO Vision 2025」に基づき、事業を展開。
重点分野:
- 半導体製造装置分野への注力。
- 顧客ニーズに対応した装置の開発。
- 生産体制の強化。
中期経営計画の進捗:
- 2024年12月期は、利益が計画を上回る結果となりました。
4. 事業モデルの持続可能性
収益モデル:
- 半導体製造装置の販売が中心。
- 精密金型・成形品、表面処理用機器も収益源。
市場ニーズへの適応力:
- AI用半導体需要の増加に対応したアドバンスドパッケージ用装置の引き合いが強い。
- パワー半導体需要の鈍化による影響も受ける。
5. 技術革新と主力製品
技術開発の動向:
- 顧客ニーズに対応した装置開発に注力。
主力製品:
- 半導体製造装置（ボンダー/デボンダー、洗浄システム、塗布/現像装置など）。
- 液晶用塗布装置。
6. 株価の評価
- 株価: 1,606.0円
- PER（会社予想）: 6.73倍（業界平均: 16.6）
- PBR（実績）: 0.97倍（業界平均: 1.4）
- EPS（会社予想）: 238.79円
- BPS（実績）: 1,649.40円
考察:
PER、PBRともに業界平均を下回っており、割安感があります。EPS、BPSも堅調です。
7. テクニカル分析
- 株価推移:
- 年初来高値: 2,525円
- 年初来安値: 1,302円
- 直近10日間の株価は、1,302円から1,715円の間を変動。
- 50日移動平均: 2,003.60円
- 200日移動平均: 2,643.93円
- 現在の株価:
- 1,606円であり、年初来高値からは大きく下落している。
- 50日、200日移動平均線を大きく下回っており、下落トレンドにあると判断できる。
8. 財務諸表分析
- 売上高: 過去12ヶ月で358.65億円と、前期比で大幅増収（+27.4%）。
- 営業利益: 過去12ヶ月で59.17億円と、前期比で大幅増益（+61.9%）。
- 当期純利益: 過去12ヶ月で42.47億円と、前期比で大幅増益（+80.2%）。
- ROE（実績）: 19.33%
- ROA（過去12か月）: 7.66%
- 自己資本比率（実績）: 49.1%
考察:
売上高、利益ともに大幅に増加しており、収益性は向上しています。ROEも高く、財務体質も良好です。
9. 株主還元と配当方針
- 配当利回り（会社予想）: 2.12%
- 1株配当（会社予想）: 34.00円
- 配当性向: 11.38%
- 自社株買い: 自己株式取得に関する発表あり。
考察:
配当利回りは平均的ですが、配当性向は低く、今後の増配余地があると考えられます。
10. 株価モメンタムと投資家関心
- 直近の株価変動:
- 直近10日間では、下落傾向。
- 2025年4月7日には年初来安値を更新。
- 信用取引:
- 信用買残は増加傾向、信用売残は減少傾向。
- 信用倍率は2.44倍。
株価への影響要因:
- 半導体市場の動向（特にAI関連需要）。
- パワー半導体需要の動向。
- 業績予想（2025年12月期は減益予想）。
11. 総評
タツモは、半導体製造装置を主力とし、高い技術力と競争力を持つ企業です。直近の業績は好調であり、売上高、利益ともに大幅に増加しています。財務体質も良好で、株主還元にも積極的です。
現在の株価は、PER、PBRともに割安感があり、財務状況も良好です。ただし、株価は下落トレンドにあり、2025年12月期の減益予想も発表されています。半導体市場の動向や、パワー半導体需要の変動に注意が必要です。
リスク:
- 半導体市場の変動による業績への影響。
- パワー半導体需要の鈍化。
- 競合他社との技術競争の激化。
今後の注目点:
- 2025年12月期の業績動向。
- 半導体市場の回復状況。
- 新製品・新技術の開発状況。
企業情報
| 銘柄コード | 6266 |
| 企業名 | タツモ |
| URL | http://www.tazmo.co.jp/ |
| 市場区分 | プライム市場 |
| 業種 | 機械 – 機械 |
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