1. 企業情報
企業名: エーアンドエーマテリアル株式会社
概要:
エーアンドエーマテリアルは、建設・建材および工業製品・エンジニアリングを主要事業分野とする日本の企業です。建設・建材事業では、非可燃性ボードや装飾ボードを製造・販売し、火災防止コーティングの設計・実施も行っています。工業製品・エンジニアリング事業では、産業用摩擦材料、密閉材料、防音材料、断熱材料、造船材料、延長継手などを製造・販売し、保冷工事やメンテナンス工事の設計・実施も行っています。また、不動産の賃貸も行っています。
設立年月日: 1924年3月10日
代表者名: 巻野 徹
従業員数: 896人
本社所在地: 〒108-0075 東京都港区港南1-2-70
証券コード: 5391
市場区分: スタンダード（内国株式）
17業種区分: 建設・資材
33業種区分: ガラス・土石製品
2. 業界のポジションと市場シェア
業界内での競争優位性や課題について:
エーアンドエーマテリアルは、太平洋セメントグループの中核建材会社として、国内市場で建設・建材分野で高いシェアを有しています。工業製品・エンジニアリング事業においても、LNG燃料船タンク保冷工事やメンテナンス工事の分野で競争力を持ちます。しかし、市場競争は激しく、新興企業や大手建設会社との競争にさらされています。また、環境規制の厳格化や原材料価格の上昇など、外部環境の変化に対応する課題もあります。
3. 経営戦略と重点分野
経営陣が掲げるビジョンや戦略:
エーアンドエーマテリアルは、2026年までの中期経営計画を掲げています。主要な戦略は、建設・建材事業におけるハイラックフネン®やステンド®#800ドライの販売拡大、大昭和ユニボード株式会社の連結子会社化による事業拡大、工業製品・エンジニアリング事業における船舶関連およびプラント関連のメンテナンス工事の推進です。
中期経営計画の具体的な施策や重点分野:
- 建設・建材事業: けい酸カルシウム板「ハイラックフネン®」とドライルーム用高性能不燃化粧板「ステンド®#800ドライ」の販売拡大、大昭和ユニボード株式会社の連結子会社化による事業拡大。
- 工業製品・エンジニアリング事業: 船舶関連での防熱材や副資材の出荷、プラント関連でのメンテナンス工事の推進。
4. 事業モデルの持続可能性
収益モデルや市場ニーズの変化への適応力など:
エーアンドエーマテリアルの収益モデルは、建設・建材および工業製品・エンジニアリング事業の両方から成り立っています。市場ニーズの変化に対応するため、再生可能エネルギーやカーボンニュートラルに関連する設備投資の増加を見込んでいます。また、環境分野への進出も計画しています。
5. 技術革新と主力製品
技術開発の動向や独自性:
技術革新において、ハイラックフネン®やステンド®#800ドライなどの独自製品の開発を推進しています。特に、ハイラックフネン®は高い耐火性と耐久性を持ち、建材市場で高い評価を得ています。
収益を牽引している製品やサービス:
建設・建材事業では、ハイラックフネン®、ステンド®#800ドライが主力製品です。工業製品・エンジニアリング事業では、LNG燃料船タンク保冷工事やメンテナンス工事が主力です。
6. 株価の評価
EPSやBPSに基づく計算等を用いて、現在の株価との比較など:
- EPS（会社予想）: 169.50円
- BPS（実績）: 2,514.25円
- PER（会社予想）: 6.57倍
- PBR（実績）: 0.44倍
現在の株価（1,114円）をEPS（169.50円）で割ると、PERは6.57倍となり、業界平均PER（7.3倍）より低い水準です。PBRは0.44倍と低く、株価が割安である可能性を示唆しています。
7. テクニカル分析
株価推移を参照して、現在の株価が高値圏か安値圏か:
直近10日間の株価は、1,000円から1,114円の範囲で推移しており、50日移動平均（1,175.34円）を上回る高値圏にあります。200日移動平均（1,210.36円）も上回っており、長期的な上昇トレンドが続いています。
8. 財務諸表分析
売上、利益、キャッシュフロー、ROE、ROAなどの指標を評価:
- 売上高（過去12か月）: 42.61B円
- 利益率（過去12か月）: 3.48%
- ROE（過去12か月）: 7.91%
- ROA（過去12か月）: 3.38%
- キャッシュフロー（直近四半期）: 3.11B円
過去数年分の比較では、売上高は増加傾向にあり、利益率も安定しています。ROEとROAは健全な水準を維持しています。
9. 株主還元と配当方針
配当利回りや配当性向の分析:
- 配当利回り（会社予想）: 5.39%
- 年間配当予想: 60円
- 配当性向: 26.37%
配当利回りは5.39%と高く、株主還元に積極的な姿勢を示しています。配当性向は26.37%と適度な水準を維持しています。
自社株買いなどの株主還元策:
自社株買いは行っていない。
10. 株価モメンタムと投資家関心
株価の直近の変動傾向（上昇・下降の勢い）:
直近10日間の株価は上昇トレンドにあり、特に4月8日以降、株価が上昇しています。
株価への影響を与える要因など:
主要株主の太平洋セメントグループの業績や、建設・建材市場の堅調な需要が株価に影響を与えています。
11. 総評
エーアンドエーマテリアルは、建設・建材および工業製品・エンジニアリング事業において、高い競争力を持ち、市場で安定した収益を上げています。技術革新により独自製品を開発し、市場ニーズの変化にも適応力を持っています。株価は割安であり、テクニカル分析では高値圏にあり、長期的な上昇トレンドが見られます。配当利回りも高く、株主還元に積極的です。しかし、外部環境の変化や競合他社との競争に注意が必要です。
企業情報
| 銘柄コード | 5391 |
| 企業名 | エーアンドエーマテリアル |
| URL | http://www.aa-material.co.jp/ |
| 市場区分 | スタンダード市場 |
| 業種 | 建設・資材 – ガラス・土石製品 |
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