1. 企業情報
- 事業内容: 食品トレー、弁当・惣菜容器を主力とする包装容器メーカー。新素材開発やリサイクル技術に強みを持つ。
- 特徴: 食品容器分野で国内最大手。環境配慮型製品（エコトレーなど）にも注力。
- 市場区分: 東証プライム
- セクター: 消費財
- 設立: 1962年
- 本社: 広島県福山市
- 従業員数: 約5,264人
- 平均年収: 約720万円
2. 業界のポジションと市場シェア
- ポジション: 食品容器分野で国内トップシェア。
- 競争優位性:
- 高い技術力（新素材開発、リサイクル技術）。
- 安定した需要が見込める食品容器市場での強固な基盤。
- 環境対応製品への積極的な取り組み。
- 課題:
- 原材料価格の変動リスク。
- 競合他社との競争激化。
- 人件費や物流コストの上昇。
3. 経営戦略と重点分野
- 経営ビジョン: 2050年カーボンニュートラル達成に向けた「中・長期環境計画 FPEA2.0」を策定。
- 重点分野:
- 環境配慮型製品（エコトレー、エコAPET、エコOPET）の販売拡大。
- リサイクル技術の強化（溶解分離リサイクルの稼働開始）。
- 新素材の開発。
- 中期経営計画: 決算短信からは詳細な中期経営計画の情報は得られず。
4. 事業モデルの持続可能性
- 収益モデル: 食品容器の製造・販売。価格改定による収益性改善も。
- 市場ニーズへの適応力: 環境問題への対応として、エコ製品の販売を強化。リサイクル技術への投資も行い、持続可能な事業モデルを構築しようとしている。
- リスク: 原材料価格変動、競合激化、法規制強化など。
5. 技術革新と主力製品
- 技術開発: 新素材開発、リサイクル技術（溶解分離リサイクル）に注力。
- 主力製品: 食品トレー、弁当・惣菜容器。エコ製品（エコトレー、エコAPET、エコOPET）の販売を強化。
6. 株価の評価
- 株価: 3,170.0円（2025年4月21日終値）
- EPS (1株あたり当期純利益): 143.50円（過去12ヶ月）
- PER (株価収益率): 22.1倍 (3170 / 143.5)
- BPS (1株あたり純資産): 1871.76円 (直近四半期)
- PBR (株価純資産倍率): 1.69倍 (3170 / 1871.76)
- 業界平均との比較:
- 業界平均PER: 20.4
- 業界平均PBR: 1.1
- PERは業界平均よりやや高く、PBRは高い。
7. テクニカル分析
- 株価推移:
- 直近10日間の株価は上昇傾向。
- 52週高値：3,225円
- 52週安値：2,285円
- 50日移動平均：2,919.52円
- 200日移動平均：2,767.97円
- 株価は50日、200日移動平均線を上回っており、上昇トレンドにあると判断できる。
- 現在の株価: 52週高値に近づいており、高値圏にある。
8. 財務諸表分析
- 売上高: 過去12ヶ月で2,221億円。
- 営業利益: 過去12ヶ月で164.29億円。営業利益率は約7.4%。
- 経常利益: 過去12ヶ月で169.84億円。
- 当期純利益: 過去12ヶ月で117.24億円。
- ROE (自己資本利益率): 8.20% (過去12ヶ月)
- ROA (総資産利益率): 3.65% (過去12ヶ月)
- キャッシュフロー: 営業CF 253.1億円、フリーCF 90.6億円 (過去12ヶ月)
- 財務状況:
- 自己資本比率: 50.0% (2024年12月31日)
- 有利子負債/自己資本比率: 54.69% (直近四半期)
- 分析:
- 売上高は増加傾向。
- 利益率も改善傾向。
- ROE、ROAはまずまずの水準。
- 財務体質は安定している。
9. 株主還元と配当方針
- 配当:
- 年間配当予想: 57.00円
- 配当利回り: 1.80% (3170円/株価で計算)
- 配当性向: 37.85%
- 5年平均配当利回り: 1.56%
- 株主還元策: 配当を実施。
- その他: 2025年3月28日が配当落ち日。
10. 株価モメンタムと投資家関心
- 株価モメンタム: 直近10日間の株価は上昇傾向。
- 株価への影響要因:
- 業績（売上高、利益）の動向。
- 原材料価格の変動。
- 環境規制や政策。
- エコ製品の販売状況。
- 市場全体の動向。
- 信用取引:
- 信用買残は増加、信用売残も増加。
- 信用倍率は1.68倍。
11. 総評
エフピコは、食品容器分野で国内トップシェアを誇り、安定した収益基盤を持っています。環境配慮型製品への注力やリサイクル技術への投資など、持続可能な事業モデルへの転換を図っており、今後の成長も期待できます。直近の業績も好調で、増収増益を達成しています。株価は上昇トレンドにあり、52週高値に近づいています。PERは業界平均よりやや高く、PBRは高い水準です。配当利回りは1.80%と、まずまずの水準です。
現時点では、良好な業績と将来性から、中長期的な視点での投資を検討できると考えられます。ただし、株価は高値圏にあるため、今後の株価の変動には注意が必要です。また、原材料価格の変動や競合状況、市場全体の動向など、リスク要因も考慮して投資判断を行う必要があります。
企業情報
| 銘柄コード | 7947 |
| 企業名 | エフピコ |
| URL | http://www.fpco.jp/ |
| 市場区分 | プライム市場 |
| 業種 | 素材・化学 – 化学 |
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