1. 企業情報
- 事業内容: 独立系のシステム開発会社で、主に受託開発を行っています。通信、官公庁向けのシステム開発に強みを持っています。また、データ処理、レンタカー事業も展開しています。福井県に本社を置き、アウトソーシング事業の強化も図っています。
- 特徴: 情報システム開発を主軸とし、多様な事業を展開している点が特徴です。
2. 業界のポジションと市場シェア
- 業界内でのポジション: 情報通信・サービスその他業界に属し、独立系のシステム開発会社として、特定の顧客セグメント（通信、官公庁）に強みを持っています。
- 競争優位性: 特定の分野に特化した技術力や、顧客との長年の関係性が強みと考えられます。
- 課題: 競争激化や、技術革新の速さへの対応が求められます。
3. 経営戦略と重点分野
- 経営ビジョン: 決算短信からは具体的なビジョンは読み取れませんでしたが、情報処理事業、不動産事業、レンタカー事業、無線ソリューション事業と多角的な事業展開を行っています。
- 中期経営計画: 2025年3月期の連結業績予想に変更はなく、各セグメントでの戦略を推進しています。
- 情報処理事業：クラウド化移行に伴う需要に対応
- 不動産事業：太陽光発電所の早期復旧
- レンタカー事業：サービス向上
- 無線ソリューション事業：収益性改善
4. 事業モデルの持続可能性
- 収益モデル: 受託開発を主体とするため、案件の獲得状況が業績に大きく影響します。
- 市場ニーズへの適応力: クラウド化など、変化する市場ニーズへの対応が重要です。
5. 技術革新と主力製品
- 技術開発の動向: DX・AI関連需要への対応、ERP構築事業など、最新技術への対応を進めていると考えられます。
- 主力製品・サービス: 情報処理事業が中心であり、顧客のニーズに合わせたシステム開発が収益の柱です。
6. 株価の評価
- PER (会社予想): 7.06倍
- PBR (実績): 0.68倍
- EPS (会社予想): 82.69円
- BPS (実績): 863.51円
- 業界平均PER: 17.6
-
業界平均PBR: 1.6
PER、PBRともに業界平均と比較して低く、割安感があります。
7. テクニカル分析
- 株価推移: 直近10日間の株価は、500円台後半から600円台前半で推移しています。2025年4月9日には489円まで下落しましたが、その後は持ち直しています。
- 52週:
- 高値: 739円
- 安値: 460円
- 移動平均線:
- 50日移動平均: 658.14円
- 200日移動平均: 572.93円
- 200日移動平均線を上回っており、上昇トレンドにあると見られます。
8. 財務諸表分析
- 売上高: 過去12ヶ月で60.9億円、前期比で増加しています。
- 営業利益: 過去12ヶ月で5.39億円、増益傾向です。
- 当期純利益: 過去12ヶ月で4.19億円、増益傾向です。
- ROE (実績): 11.02%
- ROA (過去12か月): 4.72%
-
自己資本比率 (実績): 53.1%
増収増益で、ROEも10%を超えており、良好な財務状況です。自己資本比率も高く、財務基盤は安定しています。
9. 株主還元と配当方針
- 配当利回り (会社予想): 1.71%
- 1株配当 (会社予想): 10.00円
- 配当性向: 5.84%
- 株主還元策: 配当を実施しています。
10. 株価モメンタムと投資家関心
- 直近の株価変動: 足元では、590円～620円の間での推移となっており、方向感は定まっていません。
- 出来高: 2025年4月22日の出来高は200株と低く、流動性は低いと考えられます。
- 信用取引: 信用買残が83,300株、信用倍率が0.00倍と、売り優勢の状況です。
- 株価への影響要因: 業績、市場全体の動向、競合他社の動向などが影響を与える可能性があります。
11. 総評
ＫＹＣＯＭホールディングスは、独立系のシステム開発会社として、安定した収益基盤を築いています。財務状況も良好で、増収増益を達成しています。株価は割安感があり、配当も実施しています。
ただし、出来高が少なく、流動性が低い点には注意が必要です。
今後の成長には、クラウド化など、変化する市場ニーズへの対応と、新たな顧客獲得が重要となります。
企業情報
| 銘柄コード | 9685 |
| 企業名 | KYCOMホールディングス |
| URL | http://www.kyd.co.jp/ |
| 市場区分 | スタンダード市場 |
| 業種 | 情報通信・サービスその他 – 情報・通信業 |
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