1. 企業情報
- 企業名: コナミグループ株式会社
- 設立: 1973年3月19日
- 本社所在地: 東京都中央区銀座1-11-1
- 代表者: 東尾 公彦
- 従業員数: 5,060人（平均年齢36.3歳、平均年収710万円）
- 主要事業:
- デジタルエンタテインメント（家庭用・携帯用ゲーム、カードゲーム等）
- アミューズメント（アーケードゲーム、ぱちんこ・パチスロ等）
- ゲーミング&システム（カジノ向け機器・システム、主に北米・豪州）
- スポーツ（スポーツクラブ運営、子供向け教室、関連商品販売）
- 海外展開: 日本、アジア/オセアニア、米国、欧州
2. 業界のポジションと市場シェア
- 業界内ポジション:
- 家庭用・携帯ゲーム分野で国内外で高い知名度を持つ大手企業。
- スポーツ施設運営で国内首位。
- カジノ機器分野では米国・豪州での展開が強み。
- 競争優位性:
- 長年のIP（知的財産）資産とブランド力（「ウイニングイレブン」「遊戯王」等）。
- 多角化によるリスク分散。
- 課題:
- ゲーム市場の競争激化（国内外大手や新興勢力の参入）。
- カジノ事業は規制や経済情勢の影響を受けやすい。
3. 経営戦略と重点分野
- ビジョン・戦略:
- 「持続的成長と企業価値向上」を掲げ、主力IPの強化と新規事業開発を推進。
- 中期経営計画の施策:
- デジタルエンタテインメント事業のグローバル展開強化。
- アミューズメント・ゲーミング事業の新技術導入・海外展開拡大。
- スポーツ事業での新サービス・DX推進。
- 収益基盤の強化と財務健全性維持。
4. 事業モデルの持続可能性
- 収益モデル:
- ゲームソフト・デジタルコンテンツの販売、アミューズメント機器の販売・運営、カジノ機器の販売、スポーツクラブの会費収入など多様。
- 市場ニーズへの適応力:
- ゲーム分野ではモバイル・オンライン化に対応。
- スポーツ分野は健康志向の高まりに対応したサービス拡充。
- カジノ分野はグローバルな規制動向に柔軟に対応。
5. 技術革新と主力製品
- 技術開発の動向・独自性:
- ゲーム分野での自社IP活用と最新技術（クラウド、AI等）の積極導入。
- カジノ機器分野でのシステム開発力。
- 主力製品・サービス:
- 「ウイニングイレブン」「遊戯王」などのゲームタイトル。
- カジノ機器、アミューズメント機器。
- スポーツクラブ運営、子供向け教室。
6. 株価の評価
- 株価: 19,875円
- EPS（会社予想）: 516.39円
- BPS（実績）: 3,505.89円
- PER（会社予想）: 38.49倍（業界平均23.2倍）
- PBR（実績）: 5.67倍（業界平均2.3倍）
評価:
現在の株価は業界平均と比較してPER・PBRともに高水準。成長期待やブランド力が株価に織り込まれている可能性がある。
7. テクニカル分析
- 年初来高値: 20,180円（本日高値20,040円に近接）
- 年初来安値: 13,530円
- 50日移動平均: 18,137.8円
- 200日移動平均: 14,889.3円
- 直近株価推移: 直近10日間で上昇基調、年初来高値圏に位置。
評価:
株価は高値圏にあり、短期的にはやや過熱感も見られる。
8. 財務諸表分析
- 売上高推移（百万円）:
- 2021/3: 272,656
- 2022/3: 299,522
- 2023/3: 314,321
- 2024/3: 360,314
- 直近12か月: 418,047
- 営業利益推移（百万円）:
- 2021/3: 36,550
- 2022/3: 74,435
- 2023/3: 46,185
- 2024/3: 80,262
- 直近12か月: 107,354
- 純利益推移（百万円）:
- 2021/3: 32,261
- 2022/3: 54,806
- 2023/3: 34,895
- 2024/3: 59,171
- 直近12か月: 77,786
- ROE（実績）: 14.73%
- ROA（過去12か月）: 11.44%
- 自己資本比率: 70.5%（財務健全性高い）
- 営業CF（過去12か月）: 115,030百万円（キャッシュ創出力も十分）
評価:
売上・利益ともに増加傾向、収益性・効率性・安全性いずれも高い水準。
9. 株主還元と配当方針
- 配当実績・予想:
- 2024年3月期: 131円
- 2025年3月期予想: 155円
- 配当利回り（予想）: 0.78%
- 配当性向: 23.53%（利益成長に合わせて増配傾向）
- 自社株買い: 自己株式保有5.53%（安定株主対策・資本効率改善）
評価:
配当利回りは市場平均と比べてやや低めだが、安定的な増配傾向が見られる。
10. 株価モメンタムと投資家関心
- 直近の株価変動:
- 52週で約2倍超（+114.71%）
- 直近10日も高値圏で推移
- 信用取引動向:
- 信用買残: 76,200株（前週比+2,900）
- 信用売残: 171,500株（前週比+63,700）
- 信用倍率: 0.44倍（売り長傾向）
- 出来高: 直近も高水準
- 投資家構成:
- インサイダー保有27.81%、機関投資家保有37.88%
- 安定株主比率高い
評価:
株価は上昇モメンタムが強く、投資家の関心も高い。信用売りが積み上がっており、需給動向に注意が必要。
11. 総評
コナミグループは、デジタルエンタテインメントを主力としつつ、アミューズメント、カジノ機器、スポーツクラブと多角的に展開する国内外有数のエンタメ企業です。直近の業績は売上・利益ともに過去最高を更新し、財務の健全性やキャッシュ創出力も高い水準にあります。株価は年初来高値圏で推移し、成長期待が強く織り込まれている状況です。配当利回りは低めですが、利益成長に合わせた増配傾向が見られます。今後の市場環境や競争動向、事業ポートフォリオの成長持続性に注目が集まります。
※本レポートは情報提供を目的としたものであり、投資判断を目的としたものではありません。
企業情報
| 銘柄コード | 9766 |
| 企業名 | コナミグループ |
| URL | https://www.konami.com/ja/ |
| 市場区分 | プライム市場 |
| 業種 | 情報通信・サービスその他 – 情報・通信業 |
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