1. 企業情報

概要

ファインデックス(FINDEX Inc.)は、主に医療分野向けのITソリューションを提供する企業です。主力製品は医療用画像管理システム「Claio」で、大学病院や大規模病院向けに医療データ管理システムを展開しています。加えて、自治体や一般産業向けにも文書管理システムを提供しています。事業は「医療ビジネス(売上比率94%)」「公共ビジネス(5%)」「ヘルステックビジネス(1%)」の3セグメントで構成されています。

2. 業界のポジションと市場シェア

業界内ポジション

ファインデックスは、医療IT分野において画像管理や電子カルテなどのソリューションで高い専門性を持ち、大学病院や大病院など大規模医療機関への導入実績が豊富です。

競争優位性

  • 自社開発の医療用画像管理システム「Claio」など、独自性の高い製品群
  • 医療現場の業務効率化・データ連携ニーズに対応した製品ラインナップ

課題

  • 医療IT分野は大手IT企業や専門ベンダーとの競争が激しい
  • 医療機関のIT投資動向や制度変更の影響を受けやすい

3. 経営戦略と重点分野

ビジョン・戦略

  • 医療現場のDX(デジタルトランスフォーメーション)推進を掲げ、医療情報の高度活用・連携を目指す
  • 公共分野やヘルステック分野への事業拡大も視野

中期経営計画の重点施策

  • 既存主力製品の機能強化・クラウド化
  • 新規サービス(ヘルステック、遠隔医療、ビッグデータ活用等)の開発・展開
  • 公共・産業分野への横展開

4. 事業モデルの持続可能性

収益モデル

  • 医療機関向けシステムの導入・保守契約によるストック型収益
  • クラウドサービスや新規アプリによるサブスクリプション収益拡大を目指す

市場ニーズへの適応力

  • 医療分野のDX化やデータ連携ニーズの高まりに対応
  • 公共・産業分野への応用可能性もあり、多角化の余地

5. 技術革新と主力製品

技術開発の動向・独自性

  • 医療画像管理「Claio」、電子カルテ「REMORA」、遠隔医療アプリ「Remotalk-Cloud」など独自開発
  • 医療ビッグデータ活用やAI技術の導入も進行中

収益牽引製品

  • 医療用画像管理システム「Claio」
  • 文書管理システム「DocuMaker」
  • 各種医療機関向け専用アプリケーション

6. 株価の評価

バリュエーション指標

  • 株価:714円
  • 予想PER:16.54倍(業界平均23.2倍より低い)
  • 実績PBR:3.27倍(業界平均2.3倍より高い)
  • EPS(会社予想):43.16円
  • BPS(実績):218.24円

評価

  • PERは業界平均より割安水準
  • PBRは業界平均より高め
  • ROE(22.26%)は高水準

7. テクニカル分析

  • 直近10日間の株価は680円~717円のレンジで推移
  • 年初来高値:956円、年初来安値:598円
  • 現在株価は50日移動平均線(721.4円)付近、200日移動平均線(851.09円)を大きく下回る
  • 直近はやや持ち直し傾向だが、過去1年では下落基調

8. 財務諸表分析

売上・利益の推移

  • 売上高:2021年4,969百万円 → 2024年5,841百万円(増加傾向)
  • 営業利益:2021年920百万円 → 2024年1,525百万円(増加傾向)
  • 純利益:2021年636百万円 → 2024年1,162百万円(増加傾向)

利益率

  • 営業利益率:26.15%
  • 純利益率:19.89%

ROE/ROA

  • ROE:22.26%(高水準)
  • ROA:15.12%

キャッシュフロー

  • 営業キャッシュフロー:1,900百万円
  • フリーキャッシュフロー:1,410百万円

自己資本比率

  • 83.8%(財務健全性が高い)

9. 株主還元と配当方針

  • 予想配当利回り:2.38%(5年平均1.24%より高い)
  • 1株配当:17円(前期15円から増配)
  • 配当性向:33.11%(安定的な水準)
  • 自社株買い:自己株式保有比率3%
  • 株主構成:代表者・創業者の相原氏が約29%を保有

10. 株価モメンタムと投資家関心

  • 直近は700円台前半で横ばい~やや上昇
  • 信用買残が多く(信用倍率54.48倍)、個人投資家の短期的な注目度が高い
  • 出来高はやや低調
  • 52週変動幅は高値から下落傾向(-31.49%)

11. 総評

ファインデックスは医療IT分野で高い専門性と実績を持ち、主力製品の強みを背景に安定した収益成長と高い利益率を維持しています。財務体質も極めて健全であり、株主還元も強化傾向です。一方、直近の業績成長率はやや鈍化しており、株価も過去1年で下落基調となっています。業界平均と比較してPERは割安ですが、PBRは高めで、今後の成長性や新規事業の進展が注目されます。信用買残の多さや流動性の状況も投資家動向に影響を与える要因です。


企業情報

銘柄コード 3649
企業名 ファインデックス
URL http://findex.co.jp/
市場区分 プライム市場
業種 情報通信・サービスその他 – 情報・通信業

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By シャーロット

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