1. 企業情報

太洋基礎工業(証券コード: 1758)は、特殊土木工事を主力とする建設会社です。具体的には、下水道や電力線などのインフラ工事、地盤改良工事、建築工事などを手掛けています。積水ハウス向け地盤改良工事が事業の大きな柱の一つです。

2. 業界のポジションと市場シェア

建設業界に属しており、特に特殊土木工事と住宅関連の地盤改良工事に強みを持っています。競争環境としては、大手ゼネコンや他の専門工事業者との競争が考えられます。市場シェアに関する具体的なデータは、公開情報からは確認できませんでした。

競争優位性:

  • 特殊土木工事における技術力
  • 積水ハウスとの安定的な取引関係

課題:

  • 建設業界全体の人手不足、資材価格高騰
  • 都市再開発事業の動向による業績変動

3. 経営戦略と重点分野

経営陣のビジョン:

  • 環境サステナブル経営を長期ビジョンとし、「安定成長・100年企業」を目指す。
  • 「たゆみない付加価値の提案・提供」を基本方針とする。

中期経営計画(第59期~第61期、2025年2月~2028年1月):

  • 詳細な施策は決算短信からは読み取れませんでしたが、環境サステナビリティへの取り組みを強化すると考えられます。
  • 住宅関連工事、環境関連工事、建築事業の強化も重要と推測されます。

4. 事業モデルの持続可能性

収益モデル:

  • 官公庁からの特殊土木工事受注
  • 積水ハウスからの地盤改良工事受注
  • その他、環境関連工事、建築工事からの収益

市場ニーズの変化への適応力:

  • インフラ投資の継続的な需要が見込まれるため、特殊土木工事は安定的な需要が期待できます。
  • 住宅需要や都市開発の動向に左右される側面もあります。
  • 環境関連工事への注力は、社会的なニーズに対応する動きと言えます。

5. 技術革新と主力製品

技術開発の動向と独自性:

  • 特殊土木工事における技術力が強みと考えられます。
  • 地盤改良技術も、住宅関連工事の基盤となっています。
  • 具体的な技術革新に関する情報は、公開情報からは確認できませんでした。

収益を牽引している製品やサービス:

  • 特殊土木工事
  • 住宅関連の地盤改良工事

6. 株価の評価

EPS(会社予想): 213.66円
PER(会社予想): 7.84倍
PBR(実績): 0.38倍
配当利回り(会社予想): 3.28%

比較:

  • PERは業界平均11.3を下回っており、割安感があります。
  • PBRは0.38倍と低く、割安と判断できます。
  • 配当利回りは3.28%と、ある程度の水準です。

7. テクニカル分析

株価推移:

  • 直近10日間の株価は、1650円~1760円の範囲で変動しています。
  • 2025年4月23日の終値は1675円です。
  • 年初来高値は1944円、年初来安値は1503円です。
  • 50日移動平均線は1781.54円、200日移動平均線は1754.62円です。
  • 直近の株価は、50日、200日移動平均線を下回っています。

判断:

  • 現時点では、高値圏にあるとは言えません。
  • 過去1年間の株価変動から見ると、やや低水準にある可能性があります。

8. 財務諸表分析

売上高:

  • 過去12ヶ月: 13,482百万円
  • 2024年1月期: 14,571百万円
  • 2023年1月期: 14,709百万円
  • 売上高は減少傾向にあります。

利益:

  • 営業利益は、2024年1月期に225百万円、直近12ヶ月で170百万円と減少しています。
  • 当期純利益は、2024年1月期に212百万円、直近12ヶ月で229百万円と増加しています。
  • 営業利益率、当期純利益率は改善の余地があります。

ROE(実績): 2.61%
ROA(過去12か月): 0.92%
自己資本比率(実績): 76.7%

評価:

  • ROE、ROAは低い水準です。
  • 自己資本比率は高く、財務体質は安定しています。

9. 株主還元と配当方針

配当利回り(会社予想): 3.28%
1株配当(会社予想): 55.00円
配当性向: 691.70%

株主還元策:

  • 配当を実施しています。
  • 配当性向は高い水準です。

10. 株価モメンタムと投資家関心

株価の変動傾向:

  • 直近10日間の株価は、やや下落傾向です。
  • 2025年4月10日に1760円の高値をつけた後、下落しています。

株価への影響要因:

  • 建設業界の動向(人手不足、資材価格、法規制など)
  • 特殊土木工事の受注状況
  • 住宅関連工事の動向
  • 中期経営計画の進捗

11. 総評

太洋基礎工業は、特殊土木工事を主力とする建設会社であり、積水ハウスとの安定的な取引関係が強みです。財務状況は、自己資本比率が高く安定していますが、売上高と営業利益は減少傾向にあります。PER、PBRは割安な水準にあり、配当利回りも一定の水準です。直近の株価は、50日、200日移動平均線を下回っており、やや低水準にある可能性があります。今後は、中期経営計画の進捗、建設業界の動向、特殊土木工事の受注状況などが、株価に影響を与える可能性があります。


企業情報

銘柄コード 1758
企業名 太洋基礎工業
URL http://www.taiyoukiso.co.jp/
市場区分 スタンダード市場
業種 建設・資材 – 建設業

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