1. 企業情報
株式会社ブロードリーフは、自動車業界向けのSaaS型クラウドサービスと、自動車部品データベースを提供している企業です。主な顧客は、自動車整備業や部品商であり、業務効率化を支援するシステムを提供しています。また、自動車アフターマーケット向けの業務ソフトで高いシェアを誇っています。
2. 業界のポジションと市場シェア
ブロードリーフは、自動車アフターマーケット向けの業務ソフトにおいて高いシェアを有しています。競争優位性としては、自動車部品データベースを基盤とした、専門性の高いサービス提供が挙げられます。課題としては、競合他社との差別化や、市場ニーズの変化への対応が求められます。
3. 経営戦略と重点分野
ブロードリーフは、中期経営計画（2022-2028）において、「クラウドの浸透」と「サービスの拡張」を成長戦略として掲げています。具体的には、クラウドサービスの拡充、パッケージソフトからクラウドソフトへの移行を推進しています。2024年12月期の決算短信では、2025年12月期の業績予想として、売上収益11.4%増、営業利益122.5%増、当期利益191.3%増と大幅な増益を見込んでいます。
4. 事業モデルの持続可能性
ブロードリーフの収益モデルは、SaaS型クラウドサービスとパッケージシステムの販売が中心です。自動車業界のデジタル化が進む中で、クラウドサービスの需要は拡大傾向にあり、事業の持続可能性は高いと考えられます。市場ニーズの変化への適応としては、クラウドサービスの拡充や、MaaS（Mobility as a Service）関連事業への取り組みが重要となります。
5. 技術革新と主力製品
ブロードリーフは、クラウドプラットフォーム「broadleaf cloud platform」を基盤に、顧客管理、販売管理、在庫管理などのITソリューションを提供しています。また、自動車部品データベースを強みとしており、これが競合との差別化要因となっています。主力製品としては、自動車整備業向け業務ソフト、部品商向け業務ソフトが挙げられます。
6. 株価の評価
- 株価: 661.0円（2025年4月24日時点）
- PER（会社予想）: 59.05倍
- PBR（実績）: 2.55倍
- EPS（会社予想）: 11.21円
- BPS（実績）: 259.39円
PERは業界平均（23.2倍）と比較して高く、割高感があります。PBRは業界平均（2.3倍）よりやや高い水準です。EPSとBPSを考慮すると、現在の株価は割高と判断できます。
7. テクニカル分析
直近10日間の株価は、627円から678円の間を変動しており、200日移動平均線（649.30円）を上回っています。年初来高値は730円、年初来安値は521円です。2025年4月24日の株価は661円であり、高値圏での推移と判断できます。
8. 財務諸表分析
- 売上高: 2024年12月期は180億45百万円（前年比+17.3%）と増収。
- 営業利益: 2024年12月期は6億74百万円と黒字転換。
- 当期利益: 2024年12月期は3億43百万円と黒字転換。
- ROE（実績）: 1.50%
- 自己資本比率（実績）: 58.0%
過去の業績と比較すると、2024年12月期は増収増益と好調です。ROEは低い水準ですが、自己資本比率は高く、財務体質は安定しています。
9. 株主還元と配当方針
- 配当利回り（会社予想）: 0.76%
- 1株配当（会社予想）: 5.00円
- 配当性向: 53.33%
配当利回りは、他の銘柄と比較して低い水準です。2025年12月期の年間配当は4.00円を予定しており、増配を計画しています。
10. 株価モメンタムと投資家関心
直近10日間の株価は、上昇と下落を繰り返しており、方向感は定まっていません。信用買残は増加傾向にあり、個人投資家の関心は高いと考えられます。
11. 総評
ブロードリーフは、自動車アフターマーケット向けのSaaS型クラウドサービスを提供する企業であり、高いシェアと専門性の高いサービスが強みです。2024年12月期は増収増益と好調な業績を示しており、今後の成長も期待できます。しかし、株価は割高感があり、配当利回りも低い水準です。テクニカル面では高値圏での推移であり、今後の株価の動向には注意が必要です。投資判断は、これらの情報を総合的に考慮し、ご自身の投資判断に基づいて行ってください。
企業情報
| 銘柄コード | 3673 |
| 企業名 | ブロードリーフ |
| URL | http://www.broadleaf.co.jp/ |
| 市場区分 | プライム市場 |
| 業種 | 情報通信・サービスその他 – 情報・通信業 |
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