1. 企業情報

会社概要

アイロムグループは、医療機関向け治験支援(SMO)、医薬品開発受託(CRO)、先端医療、創薬、メディカルサポート事業を展開する総合ヘルスケアサービス企業です。SMO事業を主力とし、国内外(日本・オーストラリア)で医薬品・医療機器・再生医療等の臨床試験支援を行っています。また、クリニックモール運営や細胞バンキング、医療技術を活用した化粧品製造受託など、多角的な事業展開をしています。

2. 業界のポジションと市場シェア

競争優位性

  • SMO事業での基幹病院との提携やがん・難治性疾患領域の強化により、業界内で一定のプレゼンスを確立。
  • CRO事業ではオーストラリア拠点を活用したグローバル展開も進めています。
  • 競合他社(EPSホールディングス、シミックHD等)と比較して、SMO・CROの両軸で事業を持つ点が特徴です。

課題

  • 先端医療・創薬事業は赤字が続いており、収益化が課題。
  • 業界全体で治験件数の増減や規制強化の影響を受けやすい構造です。

3. 経営戦略と重点分野

経営陣のビジョン・戦略

  • 基幹病院との提携拡大、がん・難治性疾患領域の強化。
  • CRO事業のグローバル展開(オーストラリア等)。
  • 先端医療事業・創薬事業の新規開発・ライセンス収入拡大。
  • クリニックモールの開設や開業支援によるメディカルサポート事業の拡大。

中期経営計画の重点施策

  • SMO・CRO両事業の基盤強化と海外展開。
  • 先端医療・創薬分野での新規案件獲得。
  • 事業ポートフォリオの多様化による安定収益基盤の構築。

4. 事業モデルの持続可能性

  • SMO・CRO事業は医薬品開発の外部委託需要増加を背景に、今後も一定の市場成長が期待されます。
  • 先端医療・創薬分野は収益化まで時間を要するものの、技術進化により将来的な成長余地あり。
  • 市場ニーズや規制の変化に対して、既存事業の強化と新分野への投資で適応を進めています。

5. 技術革新と主力製品

  • 技術開発動向
    • COVID-19ワクチン開発、iPS細胞作製キットのライセンス事業など、先端医療分野での研究開発を推進。
    • バイオシミラーの共同開発など、創薬分野にも注力。
  • 主力サービス
    • SMO事業:治験実施支援(がん・難治性疾患領域強化)
    • CRO事業:国内外での臨床試験受託
    • メディカルサポート:クリニックモール運営・開業支援

6. 株価の評価

  • BPS(実績):1,080.11円
  • PBR(実績):2.58倍(業界平均1.8倍より高い)
  • EPS(直近12か月):21.19円(ただし業績予想は非開示)
  • PER:算出不可(業績予想非開示)
  • 株価:2,791円

参考

  • 公開買付価格は1株2,800円で設定されており、現在の株価はこの水準にほぼ一致しています。

7. テクニカル分析

  • 直近10日間の株価は2,788~2,795円で推移し、ほぼ横ばい。
  • 年初来高値:2,797円、安値:2,780円
  • 50日移動平均:2,788.3円、200日移動平均:2,753.02円
  • 現在株価は年初来高値圏、かつ公開買付価格(2,800円)に連動した動きとなっています。

8. 財務諸表分析

  • 売上高(2024/3期):17,740百万円(前年比減少)
  • 営業利益(2024/3期):1,138百万円(前年比大幅減少)
  • 純利益(2024/3期):1,415百万円(前年比減少)
  • ROE(実績):11.36%(業界平均を上回る水準)
  • 自己資本比率:34.4%(適正水準)
  • キャッシュフロー・財務安全性
    • 現金7,990百万円、総負債17,980百万円、流動比率1.20と、やや負債依存度が高いが、現金水準は十分。
  • 利益率
    • 営業利益率13.79%、純利益率4.3%と、一定の収益性を維持。
  • 傾向
    • 2023/3期に比べ、2024/3期は減収減益。特に営業利益・純利益が大きく減少。

9. 株主還元と配当方針

  • 配当実績(2024/3期):40.00円
  • 配当予想(2025/3期):0.00円
  • 配当利回り:0.00%
  • 自社株買い:自己株式保有あり(1.89%)
  • 今後の方針
    • MBOによる上場廃止予定のため、配当政策は実質的に停止。

10. 株価モメンタムと投資家関心

  • 株価は公開買付価格(2,800円)に張り付いた状態で推移。
  • 出来高は安定しており、直近ではTOB(公開買付)を意識した動き。
  • 株主構成は創業者一族・インサイダーの比率が高く(85.9%)、市場での流動性は限定的。
  • 今後の株価変動はTOBの進捗・上場廃止手続きに左右される見込み。

11. 総評

アイロムグループはSMO・CRO事業を軸に、先端医療・創薬・メディカルサポートなど多角的な事業展開を進めてきました。直近では売上高は堅調に推移していますが、利益面では減益傾向が見られます。財務基盤は一定の安定性があるものの、負債依存度がやや高い点が見受けられます。
株価はMBO(経営陣による株式公開買付)により、公開買付価格(2,800円)に収れんしており、今後は上場廃止に向けた動きが中心となります。配当は停止され、株主還元策も限定的です。
今後の展開はTOBの進捗と上場廃止手続きに大きく依存するため、通常の投資判断とは異なる局面にあります。


企業情報

銘柄コード 2372
企業名 アイロムグループ
URL http://www.iromgroup.co.jp/
市場区分 プライム市場
業種 情報通信・サービスその他 – サービス業

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By シャーロット

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