1. 企業情報
高松コンストラクショングループは、建築、土木、不動産事業を展開する中堅ゼネコンです。賃貸マンション建築に強みを持つ高松建設と、土木工事に強みを持つ青木あすなろ建設を中核としています。買収も積極的に行い、事業規模を拡大しています。
2. 業界のポジションと市場シェア
準大手ゼネコンとして、一定の市場シェアを有しています。建築事業では賃貸マンションを中心に、土木事業では公共工事など、幅広い分野で実績があります。業界内では、大手ゼネコンに比べて地域密着型の強みを持つ一方、大手との競争や、人手不足、資材価格の高騰といった課題に直面しています。
3. 経営戦略と重点分野
経営陣は、事業規模の拡大、収益性の向上を目指していると考えられます。中期経営計画などの具体的な情報は開示されていませんが、買収を積極的に行っていることからも、事業領域の拡大に意欲的であることが伺えます。重点分野としては、建築、土木、不動産事業のバランスを取りながら、収益性の高い事業への注力、新たな技術やサービスの開発などが考えられます。
4. 事業モデルの持続可能性
高松コンストラクショングループの事業モデルは、公共投資や民間企業の設備投資に依存するため、景気変動の影響を受けやすいと考えられます。しかし、ストックビジネスである不動産事業も展開しており、安定的な収益源を確保しようとしています。市場ニーズの変化に対しては、技術革新や新たな事業への参入を通じて、適応していく必要があります。
5. 技術革新と主力製品
技術革新に関する具体的な情報は限られていますが、建設業界においては、省力化、省エネ、環境負荷低減といった技術開発が重要です。高松コンストラクショングループも、これらの分野で技術開発を進めている可能性があります。主力製品としては、建築事業における賃貸マンション、土木事業における公共工事などが挙げられます。
6. 株価の評価
- EPS (1株あたり当期純利益): 263.25円 (過去12ヶ月)
- BPS (1株あたり純資産): 3839.19円 (直近四半期)
- PER (株価収益率): 10.92 (2874円 / 263.25円)
- PBR (株価純資産倍率): 0.75 (2874円 / 3839.19円)
- 業界平均PER: 14.0
- 業界平均PBR: 1.1
PER、PBRともに業界平均を下回っており、割安感があります。
7. テクニカル分析
直近10日間の株価推移を見ると、2025年4月11日の2621円から上昇し、2025年4月24日には2874円となっています。50日移動平均線（2753.72円）と200日移動平均線（2816.91円）を上回っており、上昇トレンドにあると考えられます。ただし、52週高値（3160円）に近づいており、高値圏にあるとも言えます。
8. 財務諸表分析
| 指標 | 過去12ヶ月 | 3/31/2024 | 3/31/2023 | 3/31/2022 | 3/31/2021 |
|---|---|---|---|---|---|
| 売上高 (百万円) | 312,679 | 312,679 | 282,495 | 263,907 | 283,080 |
| 営業利益 (百万円) | 11,652 | 11,652 | 12,039 | 11,225 | 12,199 |
| 経常利益 (百万円) | 11,884 | 11,884 | 11,755 | 11,316 | 12,028 |
| 当期純利益 (百万円) | 9,165 | 9,165 | 7,534 | 6,727 | 7,467 |
| 売上高成長率 | 10.7% | 7.0% | -6.8% | ||
| 営業利益率 | 3.7% | 4.3% | 4.3% | 4.3% | |
| ROE (自己資本利益率) | 6.68% | ||||
| ROA (総資産利益率) | 2.87% |
- 売上高: 過去12ヶ月で増加傾向にあります。
- 利益: 2024年3月期は増収減益となっています。
- ROE/ROA: 6.68%/2.87%と、まずまずの水準です。
9. 株主還元と配当方針
- 配当利回り: 2.80% (予想)
- 配当性向: 38.11%
- 年間配当予想: 82円
- Ex-Dividend Date: 2025年3月28日
安定的な配当を実施しており、配当利回りも一定の水準を維持しています。
10. 株価モメンタムと投資家関心
直近の株価は上昇傾向にあり、モメンタムは良好です。信用買い残は減少し、信用売り残は増加しており、短期的な需給はやや弱含みです。
株価への影響を与える要因としては、建設業界全体の動向、公共投資の増減、原材料価格や労務費の変動、金利動向などが挙げられます。
11. 総評
高松コンストラクショングループは、中堅ゼネコンとして安定した事業基盤を持っています。割安な株価評価、安定的な配当、良好な株価モメンタムが魅力です。
一方、建設業界特有のリスク（景気変動、人手不足、資材価格高騰など）に注意が必要です。
今後の業績動向、特に利益率の改善、新たな事業展開などに注目していく必要があります。
企業情報
| 銘柄コード | 1762 |
| 企業名 | 高松コンストラクショングループ |
| URL | http://www.takamatsu-cg.co.jp/ |
| 市場区分 | プライム市場 |
| 業種 | 建設・資材 – 建設業 |
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