1. 企業情報
概要
ワールドは、婦人・紳士・子供向け衣料、服飾雑貨、ゴルフウェア、インテリア、ジュエリーなど多岐にわたるブランドを展開する総合アパレル企業です。国内外で企画・製造・小売・卸・輸出入を手掛けており、BtoB（法人向け）ソリューションやEC（オンラインショップ）、二次流通、販売代行、プラットフォーム事業なども強化しています。1959年創業、神戸市に本社を置き、従業員数は約7,000人です。
2. 業界のポジションと市場シェア
業界内ポジション
ワールドは国内アパレル大手の一角で、幅広いブランドポートフォリオと多様な事業展開が特徴です。百貨店・ショッピングセンター・ECなど多チャネル展開を進めており、BtoBやプラットフォーム事業への注力が他社との差別化要素となっています。
競争優位性・課題
- 強み：ブランド数の多さ、BtoB・デジタル・プラットフォーム事業の多角化、EC強化
- 課題：アパレル業界全体の市場縮小、消費者嗜好の変化、在庫リスク、為替や物価変動リスク
3. 経営戦略と重点分野
経営ビジョン・戦略
中期経営計画「PLAN-W」に基づき、ブランド事業の高付加価値化、デジタル・プラットフォーム事業の拡大、BtoBソリューション強化、OMO（オンラインとオフラインの融合）戦略推進を掲げています。
具体的施策と重点分野
- ブランドポートフォリオの最適化・高付加価値化
- EC・デジタル事業強化（B2B/B2C両面）
- プラットフォームの外部企業への開放
- M&Aによる事業拡大（三菱商事ファッションの子会社化等）
4. 事業モデルの持続可能性
収益モデル
ブランド事業を中核としつつ、デジタル・プラットフォーム事業で収益の多様化を図っています。ECやBtoBソリューション、二次流通（リユース）など新たな収益源の確立を進めています。
市場ニーズへの適応力
消費者のデジタルシフトやサステナビリティ志向に対応するため、EC強化・サーキュラーエコノミー（循環型経済）事業にも注力しています。
5. 技術革新と主力製品
技術開発・独自性
- OMO戦略（オンライン・オフライン融合）の推進
- デジタルソリューション（EC運営受託、B2B/B2Cプラットフォーム）
- サーキュラーエコノミー型サービス（リユース・二次流通）
主力製品・サービス
「アンタイトル」などの有力ブランド、ゴルフウェア「adabat」、10代向け「PINK-latte」、メンズブランド「TAKEO KIKUCHI」等。BtoB向けサービスやECプラットフォームも成長分野です。
6. 株価の評価
- PER（予想）：7.89倍（業界平均21.7倍と比べて割安水準）
- PBR（実績）：1.09倍（業界平均1.0倍と同程度）
- EPS（予想）：328.73円
- BPS（実績）：2,384.90円
- 株価（4/25終値）：2,594円
指標比較
- PER・PBRともに業界平均と比較して割安感が見られます。
- 株価はBPS（簿価純資産）に近い水準。
7. テクニカル分析
- 年初来高値：2,766円
- 年初来安値：2,297円
- 直近株価：2,594円
- 50日移動平均：2,531円
- 200日移動平均：2,263円
株価位置
- 直近株価は50日・200日移動平均を上回り、高値圏に位置していますが、年初来高値にはやや届かない水準です。
- 直近10日間は2,500～2,600円台での推移が続き、やや横ばい傾向。
8. 財務諸表分析
売上・利益・キャッシュフロー
- 売上高：225,658百万円（前年同期比+11.5%）
- 営業利益：16,796百万円（営業利益率7.4%）
- 純利益：11,105百万円
- 営業キャッシュフロー：31,992百万円
- フリーキャッシュフロー：12,470百万円
収益性・効率性
- ROE：13.6%
- ROA：4.16%
- 営業利益率：7.4%
- 自己資本比率：29.7%
- 総資産回転率：0.82（参考値）
過去数年の推移
- 2022年以降、売上・利益ともに回復傾向。
- 2021年に赤字だったが、以降は黒字回復・増益基調。
9. 株主還元と配当方針
- 配当利回り（予想）：4.09%
- 1株配当（予想）：106円（5周年記念配当5円含む）
- 配当性向：30.42%（今後40%へ引き上げ方針）
- 自社株買い：自己株式保有あり（0.93%）
方針
- 安定配当と配当性向引き上げを掲げており、株主還元に積極的な姿勢が見られます。
10. 株価モメンタムと投資家関心
- 直近の株価は横ばい～やや反発傾向。
- 出来高は安定しており、信用買残は減少傾向、信用倍率2.4倍。
- 機関投資家・個人投資家双方の保有比率が高く、安定株主構成。
- 配当利回りの高さや業績回復が株価を下支えしている要因と考えられます。
11. 総評
ワールドは、多様なブランド展開とBtoB・デジタル・プラットフォーム事業への多角化を進める総合アパレル企業です。業績はコロナ禍から回復し、増収増益基調を維持しています。株価指標は業界平均と比較して割安感があり、配当利回りも高水準です。財務面では自己資本比率やキャッシュフローも一定の安定性を確保しています。今後は、EC・デジタル事業やサーキュラーエコノミー領域の成長が注目されます。市場環境や消費動向の変化には引き続き注意が必要です。
企業情報
| 銘柄コード | 3612 |
| 企業名 | ワールド |
| URL | http://corp.world.co.jp/ |
| 市場区分 | プライム市場 |
| 業種 | 素材・化学 – 繊維製品 |
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このレポートは、AIアドバイザー「シャーロット (2.0.0)」によって自動生成されました。
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