1. 企業情報
NECキャピタルソリューション（8793）は、情報通信機器を中心にリース、ファイナンス、投資事業を展開する企業です。SBI新生銀行の持分法適用会社であり、リース事業が収益の大部分を占めています。官公庁や大企業、中小企業向けに幅広い金融サービスを提供しています。
2. 業界のポジションと市場シェア
NECキャピタルソリューションは、情報通信機器のリース分野で大手の一角を占めています。リース業界全体が成長傾向にある中で、同社も一定のシェアを維持しています。SBI新生銀行との連携強化により、更なる事業拡大が期待されます。
競争優位性:
- 情報通信機器に強みを持つリース事業
- SBI新生銀行との連携による事業基盤の強化
課題:
- 景気変動の影響を受けやすいリース・ファイナンス事業
- 金利変動リスク
3. 経営戦略と重点分野
NECキャピタルソリューションは、中期経営計画2025において、CSV経営を実践し、事業を通じて顧客と社会の課題解決を目指しています。次世代循環型社会の実現に向けた循環型サービスの創出にも注力しています。
重点分野:
- リース事業の拡大（特に官公庁向け）
- ファイナンス事業の強化（ファクタリングなど）
- インベストメント事業の成長
4. 事業モデルの持続可能性
NECキャピタルソリューションの収益モデルは、リース料収入、ファイナンス事業からの利息収入、投資事業からの売却益など多角化されています。情報通信機器の需要は底堅く、リース需要も安定的に見込まれます。
市場ニーズへの適応力:
- 情報通信技術の進化に対応したリース商品の提供
- 顧客ニーズに合わせた多様な金融サービスの提供
5. 技術革新と主力製品
NECキャピタルソリューションは、具体的な技術革新に関する情報は開示されていませんが、情報通信機器のリースが主力事業であるため、最新のIT機器やソリューションへの対応が重要です。
収益を牽引している製品やサービス:
- 情報通信機器のリース
- ファクタリングなどのファイナンスサービス
- 投資事業
6. 株価の評価
- PER（会社予想）: 12.30倍（業界平均：10.3）
- PBR（実績）: 0.68倍（業界平均：0.9）
- EPS（会社予想）: 464.25円
- BPS（実績）: 5,617.59円
PERは業界平均を上回っていますが、PBRは業界平均を下回っています。EPSとBPSを考慮すると、割安感があるとも言えます。
7. テクニカル分析
直近10日間の株価は、3,590円から3,810円の間を変動しており、200日移動平均線（3,838.48円）を下回っています。年初来高値は4,020円、年初来安値は3,260円です。
8. 財務諸表分析
- 売上高: 過去12ヶ月で2548.8億円。前期比で0.4%減少。
- 営業利益: 過去12ヶ月で77.8億円。前期比で33.5%減少。
- 当期純利益: 過去12ヶ月で66.1億円。前期比で6.0%減少。
- ROE（実績）: 6.25%
- ROA（過去12か月）: 0.41%
- 自己資本比率（実績）: 10.4%
売上高は微減、利益は減少傾向にあります。自己資本比率は低く、財務体質には改善の余地があります。
9. 株主還元と配当方針
- 配当利回り（会社予想）: 3.97%
- 1株配当（会社予想）: 150.00円
- 配当性向: 35.58%
高い配当利回りは魅力的ですが、業績悪化による減配リスクも考慮する必要があります。
10. 株価モメンタムと投資家関心
直近の株価は、やや低調な推移となっています。信用買い残がやや増加傾向にあり、今後の株価動向に注目が必要です。
株価への影響を与える要因:
- 金利動向
- 経済状況
- SBI新生銀行との連携効果
- 業績動向
11. 総評
NECキャピタルソリューションは、情報通信機器のリースを中心に安定した事業基盤を持つ企業です。SBI新生銀行との連携強化による成長も期待できます。しかし、業績の伸び悩みや自己資本比率の低さ、金利変動リスクなど、注意すべき点もあります。株価は割安感があるものの、今後の業績動向や経営戦略の進捗を注視し、慎重な投資判断が求められます。
企業情報
| 銘柄コード | 8793 |
| 企業名 | NECキャピタルソリューション |
| URL | http://www.necap.co.jp/ |
| 市場区分 | プライム市場 |
| 業種 | 金融（除く銀行） – その他金融業 |
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