1. 企業情報
タマホーム株式会社は、注文住宅の建築請負を主力とする住宅会社です。ローコスト住宅を強みとし、首都圏郊外や地方を中心に展開しています。住宅事業に加え、不動産販売、リフォーム、金融、エネルギー事業も手掛けています。
2. 業界のポジションと市場シェア
タマホームは、ローコスト住宅市場において一定のシェアを占めています。積極的な営業戦略と低価格路線により、一定の顧客を獲得しています。しかし、住宅市場全体の競争激化や、資材価格の高騰、人件費の上昇などの影響を受けやすいという課題があります。
3. 経営戦略と重点分野
2025年5月期第3四半期決算短信によると、売上高は減少、営業利益、経常利益、親会社株主に帰属する四半期純利益は損失となっています。今後は、住宅事業における収益性の改善、不動産事業の強化、金融・エネルギー事業の成長などが重点分野になると考えられます。
4. 事業モデルの持続可能性
ローコスト住宅という事業モデルは、価格競争が激化しやすく、資材価格や人件費の変動に収益が左右されやすいというリスクがあります。市場ニーズの変化への対応として、高付加価値住宅やリフォーム事業の強化などが求められます。
5. 技術革新と主力製品
タマホームは、主に注文住宅の建築請負を行っており、技術革新という点では、省エネ性能の高い住宅や、デザイン性の高い住宅の開発などが重要になります。
6. 株価の評価
- EPS（1株あたり当期純利益）: 直近12ヶ月の希薄化後EPSは138.38円です。
- PER（株価収益率）: 会社予想EPSに基づいていないため、算出できません。
- BPS（1株あたり純資産）: 直近四半期のBPSは993.65円です。
- PBR（株価純資産倍率）: 株価4000円 ÷ BPS993.65円 = 約4.02倍
- 業界平均との比較: 業界平均PERは14.0、PBRは1.1です。
PBRは業界平均を大きく上回っています。
7. テクニカル分析
直近10日間の株価は上昇傾向にあり、4月28日の終値は4000円です。50日移動平均線（3557.40円）と200日移動平均線（3731.23円）を上回っており、上昇トレンドにあると見られます。52週高値は4630円、52週安値は3050円です。
8. 財務諸表分析
- 売上高: 過去12ヶ月の売上高は2191.1億円で、前期比で減少しています。
- 利益: 過去12ヶ月の営業利益率は-8.82%、当期純利益は40.2億円です。
- ROE（自己資本利益率）: 過去12ヶ月のROEは13.59%です。
- ROA（総資産利益率）: 過去12ヶ月のROAは3.83%です。
- キャッシュフロー: 詳細なデータが不足しています。
過去のデータと比較すると、売上高の減少、利益率の低下が見られます。
9. 株主還元と配当方針
- 配当利回り: 4.85%（直近）、9.82%（予想）
- 配当性向: 137.15%
- 自社株買い: 実施されていません。
高い配当利回りですが、配当性向も高くなっています。
10. 株価モメンタムと投資家関心
直近10日間の株価は上昇傾向にあり、モメンタムは強いと考えられます。信用取引の状況を見ると、買い残は減少し、売り残は増加しており、売り圧力が強まっている可能性があります。
11. 総評
タマホームは、ローコスト住宅を強みとする企業ですが、足元では住宅市場の悪化や、資材価格の高騰、人件費の上昇などの影響を受けて業績が悪化しています。株価は上昇傾向にありますが、PBRは高く、業績の回復が今後の株価の重要なポイントとなります。配当利回りは高いですが、配当性向も高いため、今後の業績動向に注意が必要です。
企業情報
| 銘柄コード | 1419 |
| 企業名 | タマホーム |
| URL | http://www.tamahome.jp/ |
| 市場区分 | プライム市場 |
| 業種 | 建設・資材 – 建設業 |
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