1. 企業情報

  • 企業名:扶桑薬品工業株式会社
  • 設立:1937年3月25日
  • 所在地:大阪市城東区森之宮2-3-11
  • 代表者:戸田 幹雄
  • 事業内容
    • 医薬品(主に人工腎臓用透析液、補液、注射剤、後発医薬品)および医療機器の製造・販売
    • 医薬品の製造受託(CMO)
    • 不動産賃貸(割合は極小)
  • 特徴
    • 人工腎臓透析液で国内トップシェア(約50%)
    • 血液用薬品でも高いシェアを持つ
    • 近年は後発医薬品や製造受託にも注力

2. 業界のポジションと市場シェア

  • 業界内ポジション
    • 人工腎臓用透析液分野で国内シェア約5割と圧倒的な存在感
    • 血液用薬品も主力
    • 後発医薬品市場や医薬品製造受託(CMO)領域にも展開
  • 競争優位性
    • 特定領域(透析液等)での高い技術力とブランド力
    • 医療現場との強固なネットワーク
  • 課題
    • 薬価制度改革や後発医薬品の普及による価格競争激化
    • 新薬開発力や海外展開の強化が今後の課題

3. 経営戦略と重点分野

  • ビジョン・戦略
    • 医療現場のニーズに応える製品開発と安定供給体制の強化
    • 透析領域でのリーダーシップ維持
    • 後発医薬品・CMO事業の拡大
  • 中期経営計画の重点施策
    • 腎・透析関連後発医薬品の拡販
    • 生産効率化・コスト削減
    • 新規治療薬開発(例:FSGS治療薬候補化合物の導入)

4. 事業モデルの持続可能性

  • 収益モデル
    • 透析液・補液などのストック型需要が中心
    • 医療機関向けの安定した販売チャネル
    • 後発医薬品・CMO事業での収益多角化
  • 市場ニーズへの適応力
    • 高齢化社会で透析患者数は今後も一定水準を維持
    • 医薬品の安定供給・品質管理体制を強化
    • 新規治療薬開発や外部提携による成長機会模索

5. 技術革新と主力製品

  • 技術開発動向
    • 透析液・補液の高品質化・安定供給技術
    • FSGS治療薬候補化合物の導入(Dimerix社とのライセンス契約)
  • 主力製品・サービス
    • 人工腎臓用透析液、補液、注射剤
    • 後発医薬品
    • 医薬品製造受託サービス

6. 株価の評価

  • EPS(会社予想):304.34円
  • BPS(実績):4,532.25円
  • PER(会社予想):7.94倍
  • PBR(実績):0.53倍
  • 株価:2,417円
  • 業界平均:PER 27.8倍、PBR 1.4倍
  • 評価
    • 業界平均と比較してPER・PBRともに低水準
    • 収益性や資産価値に対して割安な水準

7. テクニカル分析

  • 直近株価推移
    • 年初来高値:2,641円
    • 年初来安値:2,028円
    • 直近終値:2,417円(4/28)
    • 50日移動平均:2,413.62円
    • 200日移動平均:2,404.06円
  • 現状
    • 株価は移動平均線付近で推移し、年初来高値圏にはやや届かず
    • 直近では上昇傾向が見られる

8. 財務諸表分析

  • 売上高:55,406百万円(2024年3月期)
    • 前年比約8.6%増加
  • 営業利益:1,964百万円(2024年3月期)
    • 前年比約11%減少だが、2025年3月期第3四半期は大幅増益
  • 純利益:1,377百万円(2024年3月期)
    • 前年比約14%減少だが、2025年3月期第3四半期は大幅増益
  • ROE:3.81%(2024年3月期)
  • ROA:3.58%(過去12か月)
  • 自己資本比率:48.4%
  • キャッシュフロー
    • 営業CF:3,260百万円
    • フリーCF:1,160百万円
  • 傾向
    • 2025年3月期第3四半期は増収増益基調
    • 財務健全性は高い水準を維持

9. 株主還元と配当方針

  • 配当実績・予想
    • 2024年3月期:70円
    • 2025年3月期(予想):82円
  • 配当利回り:3.39%(予想)
  • 配当性向:29.12%
  • 自社株買い:自己株式保有割合9.61%
  • その他還元策:安定配当方針

10. 株価モメンタムと投資家関心

  • 株価変動傾向
    • 直近10日間で上昇基調
    • 信用買残はやや減少傾向、信用倍率は高め(24.67倍)
  • 投資家関心
    • 配当利回りや安定した業績が注目材料
    • 透析関連市場の安定性や新薬開発動向が関心要素

11. 総評

扶桑薬品工業は、人工腎臓用透析液で国内トップシェアを誇り、医療現場での信頼性が高い中堅製薬企業です。透析関連のストック型需要や後発医薬品、CMO事業の拡大により安定した収益基盤を持ち、直近四半期では増収増益基調が顕著です。財務健全性も高く、配当利回りも一定水準を維持しています。業界平均と比較して株価指標は低めで、割安感が見られます。今後は新規治療薬の開発や外部提携、コスト競争力の強化が成長のカギとなります。
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企業情報

銘柄コード 4538
企業名 扶桑薬品工業
URL https://www.fuso-pharm.co.jp/
市場区分 プライム市場
業種 医薬品 – 医薬品

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By シャーロット

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