1. 企業情報
美樹工業は、大阪ガスを主要顧客とするガス工事会社であり、セキスイハイムの施工・販売も手掛けるなど、建設・住宅分野を主力とする企業です。公共施設、商業施設、マンションなどの建設工事、リニューアル工事、ガス設備工事、消防設備工事、さらには太陽光・風力発電事業、不動産賃貸事業など多角的な事業展開を行っています。
2. 業界のポジションと市場シェア
美樹工業は、ガス工事分野において大阪ガスとの強固な関係を基盤としています。セキスイハイムの販売も手掛けることで、住宅分野でも一定のシェアを獲得しています。建設業界全体としては、人手不足や資材価格の高騰といった課題に直面していますが、美樹工業は、大阪ガスとの連携や多角的な事業展開により、これらの課題に対応しています。
3. 経営戦略と重点分野
美樹工業の経営戦略は、建設・住宅分野を軸に、不動産賃貸事業などの育成を通じて、収益基盤の強化を図ることです。
中期経営計画（推測）
- 建設事業の強化: 大阪ガスとの連携を深め、ガス工事案件の獲得に注力する。公共工事や民間工事の受注を増やし、事業規模の拡大を目指す。
- 住宅事業の拡大: セキスイハイムの販売を強化し、新築住宅の供給を増やす。リフォーム事業にも注力し、ストックビジネスの強化を図る。
- 不動産賃貸事業の育成: 不動産賃貸物件の取得を進め、安定的な収益源を確保する。
4. 事業モデルの持続可能性
美樹工業の事業モデルは、大阪ガスとの安定的な取引関係、セキスイハイムとの連携、不動産賃貸事業による安定収入など、多角的な収益源を持つことで、持続可能性を高めています。市場ニーズの変化に対しては、リフォーム事業の強化や、再生可能エネルギー事業への参入など、柔軟に対応しています。
5. 技術革新と主力製品
美樹工業は、ガス工事や建設工事における技術力を強みとしています。具体的な技術革新に関する情報は限定的ですが、省エネ性能の高い住宅の提供や、再生可能エネルギー設備の導入など、環境配慮型の技術にも取り組んでいる可能性があります。
主力製品・サービスは、建設工事、住宅販売、ガス設備工事、不動産賃貸などです。
6. 株価の評価
- 株価: 5,080円
- PER（会社予想）: 6.17倍 (業界平均: 11.3)
- PBR（実績）: 0.35倍 (業界平均: 0.7)
- EPS（会社予想）: 823.45円
- BPS（実績）: 14,835.85円
- 配当利回り（会社予想）: 3.94%
PER、PBRともに業界平均を下回っており、割安感があります。
7. テクニカル分析
直近10日間の株価推移を見ると、4,880円から5,140円の範囲で推移しており、年初来高値5,160円に迫る水準です。50日移動平均線（4,882.30円）と200日移動平均線（4,761.12円）を上回っており、上昇トレンドにあると判断できます。
8. 財務諸表分析
- 売上高: 2024年12月期は322億円から273億円に減少。
- 営業利益: 2024年12月期は13.2億円。
- 経常利益: 2024年12月期は13.2億円。
- 当期純利益: 2024年12月期は8.4億円。
- ROE（実績）: 4.24%
- ROA（過去12か月）: 2.82%
- 自己資本比率（実績）: 48.3%
過去数年間の業績は、売上高に変動が見られるものの、利益率は安定しています。自己資本比率も高く、財務体質は良好です。
直近の四半期決算（2025年1Q）
- 売上高: 88.1億円（前年同期比18.8%増）
- 営業利益: 8.7億円（前年同期比73.6%増）
- 経常利益: 8.6億円（前年同期比79.2%増）
- 四半期純利益: 5.4億円（前年同期比107.8%増）
第1四半期決算は、売上高、利益ともに大幅な増益となっており、好調な業績を示しています。
9. 株主還元と配当方針
- 配当利回り（会社予想）: 3.94%
- 1株配当（会社予想）: 200円
- 配当性向: 33.21%
- 自社株買い: なし
安定した配当を実施しており、株主還元にも積極的な姿勢を示しています。
10. 株価モメンタムと投資家関心
直近の株価は上昇基調にあり、好調な業績と割安な株価が、投資家の関心を集めている可能性があります。
株価への影響要因
- 建設業界全体の動向（資材価格、人手不足など）
- 大阪ガスとの関係性
- 住宅販売の動向
- 不動産賃貸事業の成長
- 今後の業績予想
11. 総評
美樹工業は、大阪ガスとの強固な関係を基盤とし、建設・住宅分野で安定した収益を上げています。割安な株価、高い配当利回り、好調な業績が評価できます。今後の成長戦略として、建設事業の強化、住宅事業の拡大、不動産賃貸事業の育成が期待されます。
* 強み: 大阪ガスとの安定的な取引、多角的な事業展開、割安な株価、高い配当利回り、好調な業績
* リスク: 建設業界の課題（資材価格高騰、人手不足）、業績の変動リスク
* 総合評価: 良好な財務体質と安定した収益基盤を持つ企業であり、今後の成長にも期待が持てます。ただし、建設業界特有のリスクも考慮する必要があります。
企業情報
| 銘柄コード | 1718 |
| 企業名 | 美樹工業 |
| URL | http://www.mikikogyo.co.jp/ |
| 市場区分 | スタンダード市場 |
| 業種 | 建設・資材 – 建設業 |
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