1. 企業情報
大阪ソーダは、基礎化学品、機能化学品、ヘルスケア関連製品などを製造・販売する化学メーカーです。世界的に高いシェアを持つニッチ製品を多数有し、医薬中間体や新素材電極などの分野も拡大しています。1915年創業と歴史があり、安定した事業基盤を築いています。
2. 業界のポジションと市場シェア
大阪ソーダは、カセイソーダなどの基礎化学品で一定のシェアを持ち、エポキシ樹脂原料や医薬品精製材料など、高付加価値製品で強みを発揮しています。特に医薬品精製材料では世界トップクラスのシェアを誇ります。
競争優位性:
- ニッチ市場での高いシェア
- 高付加価値製品への注力
- 安定した事業基盤
課題:
- 原材料価格の変動リスク
- 世界経済の動向による需要変動
3. 経営戦略と重点分野
経営陣は、中期経営計画「Shape the Future-2025」に基づき、「既存事業の継続的基盤強化」、「新製品創出力の強化」、「サステナビリティ経営の推進」を重点分野としています。
4. 事業モデルの持続可能性
大阪ソーダの事業モデルは、多角的な製品ポートフォリオと、高付加価値製品への注力により、市場ニーズの変化に対応できる柔軟性を持っています。医薬品精製材料など、成長が見込まれる分野への投資も行っています。
5. 技術革新と主力製品
大阪ソーダは、医薬品精製材料、新素材電極、エポキシ樹脂原料などの分野で技術開発を進めています。収益を牽引しているのは、基礎化学品、機能化学品、ヘルスケア関連製品です。
6. 株価の評価
- 株価: 1,490.0円
- PER（会社予想）: 16.44倍 (業界平均: 20.4)
- PBR（実績）: 1.64倍 (業界平均: 1.1)
- EPS（会社予想）: 90.65円
- BPS（実績）: 908.05円
- 配当利回り（会社予想）: 1.28%
PERは業界平均よりも低く、割安感があります。PBRは業界平均より高いですが、自己資本比率の高さなどを考慮すると、妥当な範囲内と考えられます。
7. テクニカル分析
直近10日間の株価は、1,467円から1,596円の間を変動しており、4月30日の終値は1,490円です。年初来高値2,006円、年初来安値1,328円と比較すると、現在は年初来安値から上昇し、高値圏からは下落している状況です。50日移動平均線は1,514.48円、200日移動平均線は1,706.52円となっており、両移動平均線を下回っています。
8. 財務諸表分析
| 指標 | 過去12か月 (百万円) | 3/31/2024 (百万円) | 3/31/2023 (百万円) | 3/31/2022 (百万円) |
|---|---|---|---|---|
| 売上高 | 94,557 | 94,557 | 104,208 | 88,084 |
| 営業利益 | 10,492 | 10,492 | 15,557 | 12,402 |
| 経常利益 | 11,391 | 11,391 | 16,018 | 13,412 |
| 当期純利益 | 7,650 | 7,650 | 10,570 | 9,442 |
| ROE | 7.31% | — | — | — |
| ROA | 5.65% | — | — | — |
| 自己資本比率 | 72.9% | — | — | — |
- 2023年3月期は売上高が減少しましたが、2024年3月期は回復基調にあります。
- 営業利益、経常利益、当期純利益は、2023年3月期に減少しましたが、2024年3月期は回復しています。
- ROEは7.31%と、まずまずの水準です。
- 自己資本比率は72.9%と高く、財務体質は良好です。
9. 株主還元と配当方針
- 配当利回り（会社予想）: 1.28%
- 1株配当（会社予想）: 19.00円
- 配当性向: 22.19%
大阪ソーダは、安定した配当を実施しています。配当性向は22.19%と、余裕のある水準です。
10. 株価モメンタムと投資家関心
直近10日間の株価は、変動を繰り返しており、方向感は定まっていません。信用買い残は増加傾向にあり、個人投資家の関心も高まっている可能性があります。
11. 総評
大阪ソーダは、安定した事業基盤と、高シェアのニッチ製品を持つ魅力的な企業です。財務体質も良好で、PERも割安感があります。ただし、直近の株価は調整局面にあるため、今後の株価動向には注意が必要です。中長期的な視点で見れば、安定した成長が期待できる銘柄と言えるでしょう。
企業情報
| 銘柄コード | 4046 |
| 企業名 | 大阪ソーダ |
| URL | http://www.osaka-soda.co.jp/ |
| 市場区分 | プライム市場 |
| 業種 | 素材・化学 – 化学 |
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