1. 企業情報
概要
紀陽銀行は、和歌山県に本店を置く唯一の地方銀行で、県内シェアは圧倒的首位です。個人・法人向けに預金、融資、証券投資、為替、国債売買などの銀行サービスを提供しています。近年は大阪府にも積極展開し、店舗数拡大を進めています。1895年設立の歴史ある銀行で、地域密着型の営業を強みとしています。
事業内容(2024年3月期)
- 資金構成:普通預金61%、定期預金28%、当座預金6%など
- 資産構成:貸出金66%、現・預け金17%、有価証券15%
- 融資先:中小企業等向け76%、住宅・消費者向け32%
2. 業界のポジションと市場シェア
- 和歌山県内で圧倒的シェアを持つ唯一の地銀。県内では競合が少なく、地域経済と密接な関係を維持。
- 大阪進出を強化中。大都市圏での競争は大手銀行や他地銀との競争が激しいものの、地元ネットワークを活かした営業展開を図る。
- 課題:人口減少や低金利環境、デジタル化対応、収益源の多様化が業界共通の課題。
3. 経営戦略と重点分野
- 経営ビジョン:「地域とともに成長する銀行」を掲げ、地元企業や個人への本業支援を強化。
- 重点施策:
- 大阪エリアでの店舗拡大と営業強化
- 法人・個人向けのコンサルティング営業
- デジタル化推進による業務効率化とサービス向上
- 地域密着型の金融サービス提供
- 中期経営計画:収益力強化、経費削減、資本効率向上、DX推進などが柱。
4. 事業モデルの持続可能性
- 収益モデル:預貸業務を中心としつつ、証券運用や手数料ビジネスも拡大中。
- 市場ニーズへの適応:地域密着型サービスとデジタル化の両立を目指す。人口減少などの構造的課題に対し、大阪進出や非金利収益の強化で対応。
5. 技術革新と主力製品
- 技術開発:デジタルバンキングやキャッシュレス決済、オンラインサービスの拡充に注力。
- 主力サービス:預貸業務が中心だが、住宅ローンや中小企業向け融資、資産運用商品販売なども収益を牽引。
6. 株価の評価
- EPS(会社予想):223.62円
- BPS(実績):3,649.66円
- PER(会社予想):10.80倍(業界平均10.7倍とほぼ同水準)
- PBR(実績):0.66倍(業界平均0.4倍より高めだが、依然として1倍を下回る)
- 株価(2025/4/30終値):2,416円
- 理論株価目安
- EPS×PER(業界平均10.7倍):223.62×10.7=約2,392円
- BPS×PBR(業界平均0.4倍):3,649.66×0.4=約1,460円
- 現状:PERベースでは業界平均並み、PBRベースではやや割高感もあるが、依然として1倍を下回る。
7. テクニカル分析
- 株価推移:年初来高値2,460円、年初来安値1,861円。直近10日間で2,100円台から2,400円台まで上昇し、高値圏で推移。
- 移動平均線:50日移動平均2,240.68円、200日移動平均2,029.57円。現在値は両移動平均を上回り、上昇トレンド継続中。
- モメンタム:短期的に高値圏にあり、やや過熱感も見られる。
8. 財務諸表分析
- 売上高(2024/3期):68,251百万円(前年比減少傾向)
- 純利益(2024/3期):15,020百万円(2023/3期は3,924百万円、2022/3期は15,460百万円)
- EPS:229.70円(2024/3期)
- ROE(実績):6.54%
- ROA(実績):0.28%
- 自己資本比率:4.1%(やや低め、地銀としては一般的な水準)
- キャッシュフロー:詳細記載なし
- 利益率:営業利益率26.44%、純利益率19.20%と高い水準
- 成長性:四半期売上前年比+30.7%、四半期純利益前年比+8.4%と増収増益基調
9. 株主還元と配当方針
- 配当利回り(予想):3.73%
- 1株配当(予想):90円(前期は70円、増配傾向)
- 配当性向:27.81%(安定的な水準)
- 自社株買い:自己株式保有比率4.26%、積極的な株主還元姿勢も見られる
- 5年平均配当利回り:2.82%(現状はこれを上回る水準)
10. 株価モメンタムと投資家関心
- 株価変動:直近1年で約33%上昇(52週変化率)。直近10日間も堅調推移。
- 出来高:直近3ヶ月平均135,750株、10日平均113,080株と流動性は十分。
- 信用取引:信用倍率2.41倍、信用買残・売残ともに減少傾向。
- 投資家構成:機関投資家22.12%、インサイダー13.35%と安定株主が多い。
11. 総評
紀陽銀行は和歌山県内で圧倒的なシェアを持つ地方銀行で、近年は大阪エリアへの進出も強化しています。収益構造は伝統的な預貸業務が中心ですが、デジタル化や非金利収益の拡大にも取り組んでいます。業績は増収増益基調で、配当も増加傾向にあり、株主還元姿勢が強化されています。株価は業界平均並みのPER/PBR水準で推移し、直近は高値圏にあります。自己資本比率はやや低めですが、利益率や成長性は堅調です。地域密着型の強みと大阪進出による成長機会の両面を持つ企業といえます。
企業情報
銘柄コード | 8370 |
企業名 | 紀陽銀行 |
URL | http://www.kiyobank.co.jp/ |
市場区分 | プライム市場 |
業種 | 銀行 – 銀行業 |
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このレポートは、AIアドバイザー「シャーロット (2.0.0)」によって自動生成されました。
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