1. 企業情報

サインポストは、金融機関や公共機関向けにIT関連サービスを提供する企業です。主な事業内容は、金融コンサルティング、システム開発、AI技術を活用したソリューション提供です。特に、AIを活用した無人決済システムなどの開発に注力しており、JR東日本の子会社との合弁事業も展開しています。

2. 業界のポジションと市場シェア

サインポストは、金融機関向けのシステム開発やコンサルティングに強みを持っています。AI技術を活用したソリューションは、競合との差別化要因となり得ます。
競争優位性: 金融機関向けシステム開発における実績、AI技術への投資
課題: 競争激化、技術革新の速さへの対応

3. 経営戦略と重点分野

経営ビジョン: AI技術を活用したソリューション提供を通じて、顧客のDXを支援し、事業成長を目指しています。

中期経営計画:

  • コンサルティング事業の強化(コンサルタント増員、金融以外の業界への顧客開拓)
  • イノベーション事業の推進(EC販売の業務効率化ソリューションの機能向上、リテールテック企業との協業)
  • DX・地方共創事業の拡大(DX宣言書作成サービスを軸とした新規顧客開拓、営業活動地域の拡大)

4. 事業モデルの持続可能性

収益モデル: システム開発、コンサルティング、AIソリューションの提供による収益。
市場ニーズへの適応力: 金融機関のDX推進、AI技術の進化に対応することで、持続的な成長を目指しています。
リスク: 競合との価格競争、技術革新への遅れ

5. 技術革新と主力製品

技術開発: AI技術(画像認識、追跡技術、マルチペイメントシステムなど)の研究開発に注力。

主力製品/サービス:

  • 金融機関向けシステム開発・コンサルティング
  • AIを活用した無人決済システム
  • EC販売の業務フロー効率化ソリューション
  • DX支援サービス

6. 株価の評価

  • 株価: 337.0円
  • PER(会社予想): 17.31倍 (業界平均: 17.6倍)
  • PBR(実績): 2.39倍 (業界平均: 1.6倍)
  • EPS(会社予想): 19.47円
  • BPS(実績): 140.98円

PERは業界平均と同程度ですが、PBRはやや高い水準です。EPSとBPSを考慮すると、現在の株価は割安とは言えません。

7. テクニカル分析

直近10日間の株価推移を見ると、株価は330円台で推移しており、52週安値(300円)から上昇傾向にあります。年初来高値(476円)からは下落していますが、200日移動平均線(455.75円)を下回っています。

8. 財務諸表分析

指標 過去12ヶ月 (2025/2) 2024/2 2023/2 2022/2 2021/2
売上高 3,029百万円 2,930百万円 2,574百万円 2,119百万円 2,037百万円
営業利益 214百万円 102百万円 -111百万円 -379百万円 -597百万円
当期純利益 249百万円 129百万円 -133百万円 -292百万円 -787百万円
ROE 15.35%
ROA 4.55%
自己資本比率 62.2%
売上高営業利益率 6.6%
  • 売上高: 増加傾向にあり、2025年2月期は3,029百万円と過去最高を更新。
  • 利益: 2025年2月期は営業利益、当期純利益ともに黒字化し、回復基調。
  • ROE: 15.35%と高い水準。
  • 自己資本比率: 62.2%と財務体質は良好。

9. 株主還元と配当方針

  • 配当利回り(会社予想): 0.00%
  • 1株配当(会社予想): 0.00円
  • 配当性向: 0.00%
  • 自社株買い: 実施実績なし。

現状では配当は実施されていません。

10. 株価モメンタムと投資家関心

  • 直近の株価変動: 過去10日間の株価は330円台で推移しており、上昇と下落を繰り返しています。
  • 株価への影響要因: 業績、AI技術への期待、金融業界の動向、競合の動向など。
  • 信用取引: 信用買残は増加傾向、信用倍率は11.17倍と高い。

11. 総評

サインポストは、金融機関向けシステム開発とAI技術を活用したソリューション提供を強みとする企業です。売上高は増加傾向にあり、2025年2月期は黒字化を達成するなど、業績は回復基調にあります。
PERは業界平均と同程度ですが、PBRはやや高い水準です。
AI技術への期待や金融業界のDX推進の流れを追い風に、今後の成長が期待されます。
ただし、競合との競争激化や技術革新への対応、配当がない点には注意が必要です。


企業情報

銘柄コード 3996
企業名 サインポスト
URL https://signpost.co.jp/
市場区分 スタンダード市場
業種 情報通信・サービスその他 – 情報・通信業

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