1. 企業情報
オーミケンシは、かつて紡績を主力としていましたが、現在はセルロース繊維や機能性レーヨンに強みを持つ素材メーカーです。不動産事業、食品事業、日用品販売なども手掛けており、事業構造改革を進めています。
2. 業界のポジションと市場シェア
- 業界内でのポジション: 繊維製品業界に属し、セルロース繊維や機能性レーヨンといったニッチ分野に強みを持っています。
- 競争優位性: セルロース繊維の研究開発に注力している点が特徴です。
- 課題: 紡績事業からの撤退に伴い、新たな収益源の確立が課題となっています。
3. 経営戦略と重点分野
- 経営ビジョン: 事業構造改革を進め、収益性の改善を目指しています。
- 中期経営計画: 不明
- 重点分野: 不動産事業の強化、セルロース繊維を中心とした素材事業の成長、食品事業や日用品販売など多角化による収益基盤の強化。
4. 事業モデルの持続可能性
- 収益モデル: セルロース繊維、不動産賃貸、食品販売など多角的な収益源を持っています。
- 市場ニーズへの適応力: セルロース繊維は、環境意識の高まりから需要が見込める可能性があります。不動産事業は安定的な収益源となる可能性があります。
- 課題: 繊維事業の収益性改善、多角化事業の成長が重要です。
5. 技術革新と主力製品
- 技術開発の動向: セルロース繊維に関する研究開発に注力しています。
- 主力製品: セルロース繊維、不動産賃貸収入。
6. 株価の評価
- PER (会社予想): 5.94倍 (業界平均: 12.6)
- PBR (実績): 0.96倍 (業界平均: 0.5)
- EPS (会社予想): 50.02円
- BPS (実績): 310.44円
- PERは業界平均と比較して低く、割安感があります。
- PBRは業界平均より高いですが、1倍を下回っており、割安と判断できます。
7. テクニカル分析
- 株価推移: 直近10日間の株価は290円～300円の間で推移しており、200日移動平均線（305.24円）を下回っています。
- 年初来高値: 402円
- 年初来安値: 256円
- 株価は年初来高値から下落し、50日移動平均線（298.82円）付近で推移しています。
- 200日移動平均線を下回っていることから、中期的なトレンドは弱気と見られます。
8. 財務諸表分析
- 売上高: 過去12ヶ月で30.27億円。2021年をピークに減少傾向。
- 営業利益: 過去12ヶ月で-68百万円と赤字。
- 当期純利益: 過去12ヶ月で-24.17億円と赤字。
- ROE (実績): -116.01%
- ROA (過去12か月): 0.29%
- 自己資本比率 (実績): 8.9%
- 営業利益、当期純利益ともに赤字であり、収益性は低い状況です。
- ROE、自己資本比率も低く、財務体質は脆弱です。
9. 株主還元と配当方針
- 配当利回り (会社予想): 0.00%
- 1株配当 (会社予想): 0.00円
- 配当性向: 0.00%
- 自社株買い: 過去の実施実績は不明です。
- 現時点では配当は実施されていません。
10. 株価モメンタムと投資家関心
- 株価の変動: 直近10日間では、290円～300円の間で推移しており、方向感に乏しい展開です。
- 出来高: 1日あたりの平均出来高は20万株を超えており、流動性はまずまずです。
- 信用取引: 信用買い残が多く、今後の株価上昇の重しとなる可能性があります。
- 直近では、2025年4月22日に大きく株価が上昇したものの、その後は調整局面となっています。
11. 総評
オーミケンシは、事業構造改革を進めていますが、業績は低迷しており、財務体質も脆弱です。株価は割安感がありますが、業績回復の兆しが見られないため、今後の動向を注視する必要があります。
直近の四半期決算では、親会社株主に帰属する四半期純利益を計上しましたが、これは固定資産売却益などによるもので、本業での収益力改善が急務です。
株価はテクニカル的に見ても、200日移動平均線を下回っており、下落トレンドにあるため、注意が必要です。
企業情報
| 銘柄コード | 3111 |
| 企業名 | オーミケンシ |
| URL | http://www.omikenshi.co.jp/ |
| 市場区分 | スタンダード市場 |
| 業種 | 素材・化学 – 繊維製品 |
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