1. 企業情報
フジオーゼックスは、大同特殊鋼系のエンジンバルブ大手企業です。エンジンバルブを中心に、チタンバルブ、中空バルブ、コッター/リテーナー、バルブシート/ローテータなどのエンジン関連部品を製造・販売しています。また、鋼材加工や工具・治具の販売、工作機械の売買・修理・リース事業も手掛けています。M&Aを通じて新規事業への進出も模索しており、ディーゼル・ガソリン両方のエンジンに対応した製品を提供しています。
2. 業界のポジションと市場シェア
フジオーゼックスは、エンジンバルブ市場において大同特殊鋼系のリーディングカンパニーです。自動車業界におけるエンジン部品の需要に大きく左右されます。競争優位性としては、大同特殊鋼との連携による技術力や、幅広い製品ラインナップが挙げられます。課題としては、自動車業界の変革期における、電動化への対応が挙げられます。
3. 経営戦略と重点分野
経営陣は、エンジン部品事業を中核としながら、M&Aなどを通じて新規事業への参入を目指しています。具体的な中期経営計画については、詳細な情報が不足しています。
4. 事業モデルの持続可能性
フジオーゼックスの収益モデルは、自動車業界の需要に大きく依存しています。ガソリン車・ディーゼル車向けのエンジンバルブが主力製品ですが、自動車の電動化が進む中で、電動車向けの部品開発や新規事業への参入など、市場ニーズの変化への適応が重要となります。
5. 技術革新と主力製品
フジオーゼックスは、エンジンバルブを中心に技術開発を行っています。主力製品は、エンジンバルブであり、自動車メーカーへの供給を通じて収益を上げています。
6. 株価の評価
- 株価: 1,365.0円（2025年5月2日終値）
- EPS（会社予想）: 146.93円
- PER（会社予想）: 9.29倍（業界平均7.3）
- BPS（実績）: 2,950.98円
- PBR（実績）: 0.46倍（業界平均0.5）
PERは業界平均を上回っていますが、PBRは業界平均を下回っています。
7. テクニカル分析
直近10日間の株価推移を見ると、2025年4月18日には1274円だった株価が、2025年5月2日には1365円まで上昇しており、上昇基調にあると考えられます。年初来高値は1,483円、年初来安値は1,100円です。
8. 財務諸表分析
- 売上高: 2024年3月期は233.8億円、2023年3月期は216.1億円と増収傾向です。
- 営業利益: 2024年3月期は16.3億円、2023年3月期は8.7億円と大幅増益です。
- 純利益: 2024年3月期は19.3億円、2023年3月期は5.9億円と大幅増益です。
- ROE（実績）: 6.77%
- ROA（過去12か月）: 3.53%
- 自己資本比率（実績）: 81.1%
過去数年間の財務状況は、増収増益傾向であり、良好です。自己資本比率も高く、財務体質は安定しています。
9. 株主還元と配当方針
- 配当利回り（会社予想）: 3.81%
- 1株配当（会社予想）: 52.00円
- 配当性向: 38.05%
- 自社株買い: なし
配当利回りは比較的高く、株主還元に積極的な姿勢が見られます。
10. 株価モメンタムと投資家関心
直近の株価は上昇傾向にあり、モメンタムは良好です。
株価への影響要因としては、自動車業界の動向、特にエンジン部品の需要、M&Aによる新規事業への期待、世界的な経済状況などが挙げられます。
11. 総評
フジオーゼックスは、エンジンバルブ市場における大同特殊鋼系のリーディングカンパニーであり、安定した財務基盤と高い配当利回りが魅力です。直近の業績も好調であり、株価も上昇傾向にあります。
ただし、自動車業界の変革期における電動化への対応や、M&Aによる新規事業の成否が今後の成長を左右する重要なポイントとなります。
企業情報
| 銘柄コード | 7299 |
| 企業名 | フジオーゼックス |
| URL | http://www.oozx.co.jp/ |
| 市場区分 | スタンダード市場 |
| 業種 | 自動車・輸送機 – 輸送用機器 |
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