1. 企業情報
トーインは、包装資材と精密塗工を主力とする企業です。食品、日用品、化粧品、医薬品向けの包装材、ラベル、精密塗工フィルムなどを製造・販売しています。包装資材分野では国内首位級の実績を持ち、電子機器向けの精密塗工フィルムにも注力しています。
2. 業界のポジションと市場シェア
包装資材分野で高いシェアを誇り、競争優位性を持っています。精密塗工フィルムも成長分野であり、今後の収益拡大に貢献する可能性があります。業界全体としては、原材料価格の変動や競合との価格競争などの課題に直面しています。
3. 経営戦略と重点分野
最新の決算短信によると、包装資材事業では企画提案型の営業活動と採算性を重視した受注活動を、精密塗工事業では受注増に伴う生産体制の強化と製造コストの管理を重点的に行っています。
4. 事業モデルの持続可能性
包装資材は幅広い分野で需要があり、安定した収益基盤となっています。精密塗工フィルムは、電子機器市場の成長に伴い、更なる需要が見込めます。市場ニーズの変化への適応力も高く、持続的な成長が期待できます。
5. 技術革新と主力製品
精密塗工技術は、スマートフォンや半導体など、高機能製品に不可欠な技術です。収益を牽引しているのは、包装資材と精密塗工フィルムであり、特に精密塗工フィルムは今後の成長を担う重要な製品です。
6. 株価の評価
- 株価: 670.0円
- PER（会社予想）: 6.49倍 (業界平均: 10.0)
- PBR（実績）: 0.32倍 (業界平均: 0.5)
- EPS（会社予想）: 103.31円
- BPS（実績）: 2,086.45円
PER、PBRともに業界平均を下回っており、割安感があります。
7. テクニカル分析
直近10日間の株価は、670円から691円の間を変動しており、50日移動平均線（681.18円）と200日移動平均線（662.45円）付近で推移しています。5月7日の終値は670円であり、年初来高値738円からは下落していますが、年初来安値615円からは上昇しています。
8. 財務諸表分析
- 売上高: 2024年3月期は135.1億円、2023年3月期は127億円と増収傾向にあります。
- 営業利益: 2024年3月期は4.11億円、2023年3月期は0.17億円と大幅に改善しています。
- 経常利益: 2024年3月期は6.31億円、2023年3月期は0.93億円と大幅に増加しています。
- 当期純利益: 2024年3月期は4.88億円、2023年3月期は0.50億円と大幅に増加しています。
- ROE（実績）: 6.04%
- ROA（過去12か月）: 2.67%
- 自己資本比率（実績）: 51.5%
過去数年で増収増益を達成しており、収益性が向上しています。自己資本比率も高く、財務基盤は安定しています。
9. 株主還元と配当方針
- 配当利回り（会社予想）: 3.36%
- 1株配当（会社予想）: 22.50円
- 配当性向: 15.44%
安定した配当を実施しており、株主還元にも積極的です。
10. 株価モメンタムと投資家関心
直近の株価は、やや下落傾向にあります。信用買残は増加傾向にあり、投資家の関心は高まっていると考えられます。
11. 総評
トーインは、包装資材分野で高い競争力と安定した収益基盤を持つ企業です。精密塗工フィルムの成長も期待でき、今後の業績拡大に繋がる可能性があります。財務状況も良好で、株主還元にも積極的です。株価は割安感があり、今後の成長余地も考慮すると、投資対象として魅力的な銘柄と言えるでしょう。ただし、業界特有のリスク（原材料価格の変動、競合との価格競争など）には注意が必要です。
企業情報
| 銘柄コード | 7923 |
| 企業名 | トーイン |
| URL | http://www.toin.co.jp/ |
| 市場区分 | スタンダード市場 |
| 業種 | 情報通信・サービスその他 – その他製品 |
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