1. 企業情報
平和紙業は、特殊紙の専門卸売業者として、高級紙、技術紙などを中心に扱っています。オリジナル商品の開発にも強みを持っています。事業は、ファンシーペーパー、ファインボード、高級印刷紙、ベーシックペーパー、技術紙などの販売が中心です。
2. 業界のポジションと市場シェア
特殊紙卸売業界において、平和紙業はトップクラスの地位を占めています。競争優位性としては、専門性の高い商品ラインナップと、オリジナル商品の開発力、技術紙育成などが挙げられます。課題としては、印刷・情報用紙の需要減少という構造的な問題への対応が求められます。
3. 経営戦略と重点分野
経営陣は、高付加価値特殊紙の販売強化、高級パッケージや各種技術紙、機能紙分野への事業拡大を推進しています。また、不動産賃貸業においては、大阪事務所のリニューアルによる賃貸用事務所としての事業化を進めています。
4. 事業モデルの持続可能性
収益モデルは、特殊紙の販売が中心であり、市場ニーズの変化への対応として、高付加価値製品の開発や、技術紙、機能紙分野への注力が挙げられます。印刷・情報用紙の需要減少という構造的な課題への対応が、持続可能性を左右する重要な要素となります。
5. 技術革新と主力製品
技術革新に関しては、オリジナル商品の開発が強みとなっています。主力製品は、高級紙、技術紙などの特殊紙であり、これらが収益を牽引しています。
6. 株価の評価
- 株価: 423.0円 (2025年5月8日終値)
- PER (会社予想): 27.91倍
- PBR (実績): 0.40倍
- EPS (会社予想): 15.12円
- BPS (実績): 1,055.87円
PERは、業界平均（10.1倍）と比較して割高な水準です。PBRは、業界平均（0.7倍）を下回っており、割安感があります。
7. テクニカル分析
直近10日間の株価は、421円から433円の間を変動しており、420円台で推移しています。年初来高値は488円、年初来安値は410円であり、現在の株価は年初来安値に近い水準です。50日移動平均線は444.10円、200日移動平均線は443.64円となっており、株価はこれらの移動平均線を下回っています。
8. 財務諸表分析
- 売上高: 過去12ヶ月で161億2409万5千円。
- 営業利益: 過去12ヶ月で1億5805万2千円。
- ROE (実績): 1.39%
- ROA (過去12か月): 0.43%
2025年3月期第3四半期決算では、売上高は微増、営業利益、経常利益、親会社株主に帰属する四半期純利益は減少しています。
9. 株主還元と配当方針
- 配当利回り (会社予想): 2.84%
- 1株配当 (会社予想): 12.00円
- 配当性向: 82.30%
配当は実施されており、配当利回りは2%台後半です。
10. 株価モメンタムと投資家関心
直近の株価は、下落傾向にあります。出来高は少なく、投資家の関心は低い可能性があります。株価に影響を与える要因としては、特殊紙市場の動向、原材料価格の変動、業績予想などが挙げられます。
11. 総評
平和紙業は、特殊紙専門卸売業者として、一定の市場シェアを確立しています。しかし、印刷・情報用紙の需要減少という構造的な課題に直面しており、高付加価値製品へのシフトや、技術紙、機能紙分野への事業拡大が重要となります。株価は、PERが割高、PBRが割安という評価です。直近の株価は低迷しており、今後の業績動向や、経営戦略の進捗に注目する必要があります。
企業情報
| 銘柄コード | 9929 |
| 企業名 | 平和紙業 |
| URL | http://www.heiwapaper.co.jp/ |
| 市場区分 | スタンダード市場 |
| 業種 | 商社・卸売 – 卸売業 |
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