1. 企業情報
株式会社ひらまつは、高級レストラン、カフェ、ホテルを日本国内で展開する企業です。ウェディング事業も手掛けています。創業者の平松氏がシェフを兼任するなど、質の高いサービスを提供することに特徴があります。マルハン系のファンドが筆頭株主です。
2. 業界のポジションと市場シェア
ひらまつは、高級レストラン業界に位置しています。競争が激しい業界であり、価格競争や、顧客の嗜好の変化、人件費の高騰などの課題に直面しています。高級路線を維持しつつ、顧客ニーズへの対応、効率的な運営が求められます。
3. 経営戦略と重点分野
2025年3月期第3四半期決算短信によると、中期経営計画2030をスタートさせています。顧客に寄り添った価値提供を深め、新たな機会の創出による集客拡大や単価向上を目指しています。ホテル事業ではインバウンド需要の積極的な取り込みを進めています。
4. 事業モデルの持続可能性
高級レストラン、ホテル事業は、景気変動の影響を受けやすい側面があります。高価格帯であるため、富裕層の消費動向に左右される可能性があります。また、人件費や食材費の高騰も収益性を圧迫する可能性があります。市場ニーズの変化への対応として、多様な顧客層へのアプローチ、新たなサービスの開発などが重要になります。
5. 技術革新と主力製品
ひらまつは、技術革新に関する具体的な情報開示は少ないですが、高品質な料理、サービスを提供することが強みです。主力製品は、高級レストランでの食事、ホテルでの宿泊、ウェディングサービスなどです。
6. 株価の評価
- 株価: 148.0円 (2025年5月9日終値)
- PER (会社予想): (連)6.49倍
- PBR (実績): (連)1.64倍
- EPS (会社予想): (連)22.79
- BPS (実績): (連)90.17
PERは業界平均21.1と比較して低く、割安感があります。PBRは業界平均1.3を上回っています。EPS、BPSを考慮すると、現在の株価は割安と判断できます。
7. テクニカル分析
直近10日間の株価推移を見ると、2025年5月7日に156円の高値をつけた後、148円近辺で推移しています。50日移動平均線は151.64円、200日移動平均線は171.91円であり、株価は短期・中期移動平均線を下回っています。
8. 財務諸表分析
- 売上高: 過去12ヶ月で13,859百万円。2024年3月期は12,376百万円、2023年3月期は9,221百万円と、回復傾向にあります。
- 営業利益: 過去12ヶ月で266百万円。2023年3月期は-617百万円、2022年3月期は-2,108百万円と、赤字から黒字転換しています。
- 当期純利益: 過去12ヶ月で-153百万円。2023年3月期は-904百万円、2022年3月期は-2,469百万円と、赤字が続いています。
- ROE (実績): (連)-3.47%
- 自己資本比率 (実績): (連)19.8%
売上高は回復傾向にあるものの、利益面では赤字が続いており、ROEもマイナスです。自己資本比率は低い水準です。
9. 株主還元と配当方針
- 配当利回り (会社予想): 0.00%
- 1株配当 (会社予想): 0.00円
現時点では配当は実施されていません。
10. 株価モメンタムと投資家関心
直近の株価は、148円近辺で推移しており、方向感に欠ける状況です。信用買残は増加傾向にあり、個人投資家の関心が見られます。
11. 総評
ひらまつは、高級レストラン、ホテル事業を展開しており、売上高は回復傾向にあります。しかし、利益面では赤字が続いており、財務状況は改善の余地があります。株価は割安感がありますが、業績の回復と安定的な収益基盤の確立が今後の課題です。今後の経営戦略の進捗、特に中期経営計画2030の具体的な施策と成果に注目する必要があります。
企業情報
| 銘柄コード | 2764 |
| 企業名 | ひらまつ |
| URL | http://www.hiramatsu.co.jp/ |
| 市場区分 | スタンダード市場 |
| 業種 | 小売 – 小売業 |
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