1. 企業情報
東亜ディーケーケーは、環境計測器、工業用計測器を主力とするメーカーです。水質分析計、大気汚染測定器、プロセス計測器などを製造・販売しており、環境保全や工業分野で重要な役割を担っています。米国のハック社との業務提携も行っており、グローバルな展開も視野に入れています。
2. 業界のポジションと市場シェア
東亜ディーケーケーは、環境・工業用計測器分野において中堅企業として位置づけられています。競合他社との競争は激しいものの、長年の実績と技術力、ハック社との連携による製品ラインナップの拡充により、一定の市場シェアを維持しています。
競争優位性:
- 長年の技術蓄積と信頼性
- ハック社との連携による製品ラインナップの強化
- 環境規制強化による需要増加の可能性
課題:
- 競合他社との価格競争
- 原材料価格の高騰
- 景気変動による需要の変動
3. 経営戦略と重点分野
東亜ディーケーケーは、中期経営計画に基づき、市場別の重点施策を推進し、経営基盤の強化を目指しています。具体的には、環境分野における需要の取り込み、新製品の開発、海外市場の開拓などが重点分野として挙げられます。
4. 事業モデルの持続可能性
東亜ディーケーケーの収益モデルは、計測機器の販売とメンテナンスサービスが中心です。環境規制の強化や、工業分野での計測ニーズの増加により、安定した需要が見込めます。また、メンテナンスサービスは、安定的な収益源となっています。
市場ニーズの変化への適応力:
- 環境規制への対応
- 新技術への対応
- 顧客ニーズへの対応
5. 技術革新と主力製品
東亜ディーケーケーは、水質分析計、大気汚染測定器、プロセス計測器など、幅広い計測機器を提供しています。
技術開発の動向と独自性:
- 高精度な計測技術の開発
- IoT技術を活用した製品開発
- 環境負荷低減に貢献する製品開発
収益を牽引している製品やサービス:
- 水質分析計
- 大気汚染測定器
- メンテナンスサービス
6. 株価の評価
現在の株価781.0円は、会社予想EPS59.22円に基づくと、PERは13.19倍です。一方、業界平均PERは12.9倍であり、ほぼ同水準です。PBRは0.71倍であり、業界平均PBRの0.8倍を下回っています。
7. テクニカル分析
直近10日間の株価推移を見ると、株価は772円から799円の間を変動しており、50日移動平均線（792.36円）と200日移動平均線（781.67円）付近で推移しています。年初来高値855円、年初来安値710円と比較すると、現在は中間付近に位置しています。
8. 財務諸表分析
| 指標 | 過去12か月 | 3/31/2024 | 3/31/2023 | 3/31/2022 | 3/31/2021 |
|---|---|---|---|---|---|
| 売上高 (百万円) | 17,444 | 17,444 | 16,540 | 16,424 | 15,988 |
| 営業利益 (百万円) | 1,771 | 1,771 | 1,652 | 1,914 | 1,856 |
| 経常利益 (百万円) | 1,839 | 1,839 | 1,712 | 1,898 | 1,914 |
| 当期純利益 (百万円) | 1,292 | 1,292 | 1,218 | 1,347 | 1,374 |
| EPS (円) | 65.53 | 65.53 | 61.49 | 67.92 | 69.29 |
| ROE (%) | 6.09 | ||||
| ROA (%) | 3.15 | ||||
| 自己資本比率 (%) | 77.0 | ||||
| 営業利益率 (%) | 10.15 | ||||
| 売上高成長率 (%) | 5.47 |
- 売上高は過去数年で増加傾向にあります。
- 利益面では、2024年3月期は増収減益となりました。
- 自己資本比率は高く、財務体質は安定しています。
9. 株主還元と配当方針
- 配当利回り（会社予想）: 2.82%
- 1株配当（会社予想）: 22.00円
- 配当性向: 35.64%
東亜ディーケーケーは、安定的な配当を実施しており、配当利回りも一定の水準を維持しています。
10. 株価モメンタムと投資家関心
直近の株価は、772円から799円の間を変動しており、方向感は明確ではありません。信用買い残は多く、信用倍率は100.75倍と高い水準です。
株価への影響を与える要因:
- 世界的な環境規制の強化
- 半導体関連需要の動向
- 原材料価格の変動
- 為替相場の変動
11. 総評
東亜ディーケーケーは、環境・工業用計測器分野の中堅企業であり、安定した収益基盤を持っています。売上高は増加傾向にあり、財務体質も良好です。PERは業界平均並み、PBRは業界平均を下回っています。
* 環境規制の強化や、半導体関連需要の動向に注目
* 今後の業績動向と、中期経営計画の進捗状況を注視
* 株価の変動リスクを考慮し、長期的な視点での投資を検討
リスク:
- 競合他社との競争激化
- 原材料価格の高騰
- 景気変動による需要の変動
- 為替相場の変動
本分析は、特定の金融商品の売買を推奨するものではありません。投資判断はご自身の責任において行ってください。
企業情報
| 銘柄コード | 6848 |
| 企業名 | 東亜ディーケーケー |
| URL | http://www.toadkk.co.jp/ |
| 市場区分 | スタンダード市場 |
| 業種 | 電機・精密 – 電気機器 |
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