1. 企業情報
新光電気工業は、富士通系列の半導体パッケージ・リードフレーム大手メーカーです。主にインテルなど海外の半導体メーカーに製品を供給しています。主な事業内容は、半導体パッケージ（プラスチックパッケージ、メタルパッケージなど）の製造・販売です。近年はAI関連需要の拡大に対応し、半導体製造装置向け製品も手掛けています。2025年3月には産業革新投資機構によるTOBが実施され、2025年6月6日に上場廃止が予定されています。
2. 業界のポジションと市場シェア
新光電気工業は、半導体パッケージ分野で一定のシェアを持つ大手企業です。特に、インテルなどの主要顧客との関係が強みです。
競争優位性:
- 主要顧客との強固な関係
- 半導体パッケージに関する高い技術力
- AI関連需要への対応
課題:
- 半導体市況の変動による業績への影響
- 競合他社との競争激化
- 米中対立などの地政学的リスク
3. 経営戦略と重点分野
2025年3月期の決算短信では、中期経営計画に関する具体的な言及はありませんでした。しかし、AI関連需要への対応、半導体製造装置向け製品の強化などが、重要な戦略として考えられます。
4. 事業モデルの持続可能性
新光電気工業の収益モデルは、半導体需要に大きく依存します。AI、IoT、自動車分野での半導体需要の拡大は、同社にとって追い風となります。しかし、半導体市況の変動や、顧客である半導体メーカーの業績に左右されるリスクもあります。
5. 技術革新と主力製品
新光電気工業は、半導体パッケージ技術において高い技術力を有しています。
主力製品:
- プラスチックパッケージ
- メタルパッケージ
- IC組立
- 半導体製造装置向けセラミック静電チャック
技術開発の動向:
- AI向け半導体パッケージの開発
- 半導体製造装置向け製品の技術革新
6. 株価の評価
現在の株価: 5,900円
主な指標:
- PBR（実績）：2.81倍
- BPS（実績）：2,097.30円
PER、配当利回り:
- 会社予想は未定
比較:
PBRは2.81倍であり、業界平均PBRの1.6倍を上回っています。
7. テクニカル分析
直近10日間の株価推移を見ると、5,890円～5,920円のレンジで推移しており、大きな変動は見られません。年初来高値は10,495円、年初来安値は5,685円です。50日移動平均線は6,206.40円、200日移動平均線は5,757.19円です。
8. 財務諸表分析
売上高:
- 2024年3月期：2,150.22億円（前年比+2.4%）
- 2023年3月期：2,863.58億円
- 2022年3月期：2,719.49億円
- 2021年3月期：1,880.59億円
利益:
- 営業利益（過去12か月）：253.54億円（+2.2%）
- 経常利益（2024年3月期）：251.25億円（-7.8%）
- 当期純利益（2024年3月期）：178.75億円（-3.9%）
その他の財務指標:
- ROE（過去12か月）：6.52%
- 自己資本比率（実績）：71.4%
売上高は増加傾向にありますが、利益は減少しています。
9. 株主還元と配当方針
- 配当利回り：未定
- 1株配当：未定
- 2024年3月期の配当：25.00円
- 2025年3月期の配当：0.00円
2025年3月期の配当は未定です。
10. 株価モメンタムと投資家関心
直近の株価は、5,900円付近で安定しています。信用取引の状況は、買残が減少し、信用倍率は0.00倍と、売り残はありません。
株価への影響要因:
- 半導体市況の動向
- 主要顧客である半導体メーカーの業績
- AI関連需要の拡大
- 上場廃止に関する情報
11. 総評
新光電気工業は、半導体パッケージ分野の大手企業であり、AI関連需要の拡大や、半導体製造装置向け製品の強化など、成長の機会を有しています。しかし、半導体市況の変動や、主要顧客の業績に左右されるリスクも存在します。2025年6月6日に上場廃止が予定されており、今後の投資判断には、この点を考慮する必要があります。
企業情報
| 銘柄コード | 6967 |
| 企業名 | 新光電気工業 |
| URL | https://www.shinko.co.jp/ |
| 市場区分 | プライム市場 |
| 業種 | 電機・精密 – 電気機器 |
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