1. 企業情報
- 企業名：株式会社プレステージ・インターナショナル
- 設立：1986年10月30日
- 所在地：東京都千代田区麹町2-4-1
- 従業員数：5,222人（平均年齢36.5歳、平均年収390万円）
- 事業内容：
- 主力はBPO（ビジネス・プロセス・アウトソーシング）サービス。
- 自動車事故・故障対応（オートモーティブ）、不動産管理（プロパティ）、グローバルBPO、カスタマーサポート、金融保証、IT、ソーシャルサービス等。
- コールセンター運営に強みを持ち、損害保険会社や自動車メーカー、不動産管理会社向けに各種アシスタンスサービスを提供。
2. 業界のポジションと市場シェア
- 業界内ポジション：
- 国内BPO市場で中堅～大手の位置付け。コールセンターやアシスタンスサービスで高い専門性を持つ。
- オートモーティブ（自動車関連）分野でのシェアが高く、損保会社や自動車メーカーとの強固な取引基盤が特徴。
- 競争優位性・課題：
- コールセンター運営ノウハウ、24時間365日対応体制、事故・故障対応の実績が競争優位性。
- 課題は、労働人口減少に伴う人材確保コストや、IT化・自動化への対応。
3. 経営戦略と重点分野
- 経営ビジョン・戦略：
- 第8次中期経営計画「成長を繋ぐ～Origin/Next 50」。
- 付加価値の高いアシスタンスサービスに注力し、サービス優位性を追求。
- BPO市場の拡大とともに、既存分野の深耕と新規サービスの開発を推進。
- 重点分野・具体施策：
- オートモーティブ事業の収益基盤強化。
- プロパティ・グローバル・金融保証事業の拡大。
- IT・DX推進による業務効率化と新規ビジネス創出。
4. 事業モデルの持続可能性
- 収益モデル：
- 継続的なアウトソーシング契約による安定収益。
- 市場ニーズ（人手不足、効率化志向）の高まりにより、BPOサービス需要は拡大基調。
- 市場変化への適応力：
- IT化・自動化対応、グローバル展開などで事業モデルの持続性を確保。
- 労働環境変化や人件費上昇リスクへの対応が今後の課題。
5. 技術革新と主力製品
- 技術開発動向・独自性：
- コールセンター運営の自動化・AI導入、CRMシステムの高度化など、IT活用を推進。
- 収益を牽引する主力サービス：
- オートモーティブ（自動車事故・故障対応）、プロパティ（不動産管理）、金融保証（家賃保証等）、カスタマーサポート。
6. 株価の評価
- EPS（会社予想）：41.80円
- BPS（実績）：363.03円
- PER（会社予想）：16.53倍（業界平均17.0倍と同水準）
- PBR（実績）：1.91倍（業界平均1.8倍をやや上回る）
- 株価：688円
- 理論株価（参考）：
- EPS×業界平均PER＝41.80×17.0＝710.6円
- BPS×業界平均PBR＝363.03×1.8＝653.5円
- 現状：理論値の範囲内で推移。
7. テクニカル分析
- 年初来高値：744円／年初来安値：592円
- 50日移動平均：671.5円／200日移動平均：688.6円
- 直近株価：688円（2025/5/9終値）
- 直近10日間の推移：650～691円で推移し、直近は高値圏に接近。
- 現状：年初来高値圏に近く、移動平均線付近での推移。
8. 財務諸表分析
- 売上高：63,719百万円（前期比8.5%増）
- 営業利益：7,961百万円（前期比0.5%増）
- 純利益：4,870百万円（前期比15.9%減）
- 営業利益率：12.5%
- ROE（実績）：13.94%
- ROA（実績）：7.14%
- 自己資本比率：64.9%
- キャッシュフロー：現金保有額は潤沢（23,410百万円）、有利子負債は低水準（321百万円）、財務健全性が高い。
- 過去数年の傾向：
- 売上・営業利益は堅調に増加。
- 2025年3月期は特別利益減少等により純利益は減少。
9. 株主還元と配当方針
- 配当実績・予想：
- 2025年3月期：24円（配当利回り3.49%）
- 2026年3月期（予想）：26円
- 配当性向：41.04%
- 自社株買い：2025年6月～9月に最大75万株、総額5億円の自己株式取得を決議。2025年5月には150万株の消却も実施予定。
- 株主還元策：安定配当と自社株買いを組み合わせた方針。
10. 株価モメンタムと投資家関心
- 株価変動傾向：直近は上昇基調で、年初来高値圏に接近。信用買残がやや増加し、信用倍率は高い（38.21倍）。
- 投資家関心：機関投資家・海外投資家の保有比率が高い。インサイダー保有も3割超と安定。
- 影響要因：BPO市場の成長性、業績予想の上方修正、株主還元策などが株価に影響。
11. 総評
- プレステージ・インターナショナルは、BPO分野で専門性の高いサービスを提供し、特に自動車関連や不動産管理、金融保証分野で強みを持つ企業です。業績は堅調に推移し、財務基盤も安定しています。株主還元策として安定配当と自社株買いを実施し、株主重視の姿勢が見られます。株価は業界平均並みの水準で推移し、直近は高値圏にあります。今後もBPO市場の拡大や新規サービス開発、IT化への対応が注目されます。
※本レポートは情報提供を目的とし、投資判断を目的としたものではありません。
企業情報
| 銘柄コード | 4290 |
| 企業名 | プレステージ・インターナショナル |
| URL | http://www.prestigein.com/ |
| 市場区分 | プライム市場 |
| 業種 | 情報通信・サービスその他 – サービス業 |
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