1. 企業情報
大木ヘルスケアホールディングスは、医薬品卸売を主力とする企業です。一般用医薬品（OTC医薬品）の卸売を中心に、PB商品の展開やメーカーとの協同企画も行っています。1658年創業という長い歴史を持ち、首都圏を地盤としています。事業内容は、医薬品等卸売が中心ですが、医薬品等の製造や小売も行っています。
2. 業界のポジションと市場シェア
大木ヘルスケアホールディングスは、一般用医薬品卸売市場において、大手の一角を占めています。競争優位性としては、長い歴史の中で培われた販売ネットワークと、PB商品やメーカーとの協同企画による差別化が挙げられます。課題としては、医薬品卸売業界全体の競争激化や、薬価改定の影響などが考えられます。
3. 経営戦略と重点分野
決算短信によると、国内経済の緩やかな回復基調やインバウンド需要の増加を背景に、売上高の増加を目指しています。重点分野としては、風邪薬や解熱鎮痛剤等の医薬品、健康食品・化粧品等の需要を取り込むことが挙げられます。
4. 事業モデルの持続可能性
医薬品卸売という事業モデルは、人々の健康に対するニーズがなくなることはないため、一定の持続性があります。しかし、少子高齢化や薬価改定などの外部環境の変化に対応していく必要があります。PB商品の開発や、メーカーとの協同企画による差別化は、競争力を維持するための重要な要素となります。
5. 技術革新と主力製品
大木ヘルスケアホールディングスは、医薬品卸売を主力事業としているため、技術革新というよりは、流通効率の改善や、PB商品の開発などが重要となります。主力製品は、取り扱う医薬品全般となります。
6. 株価の評価
- 株価: 916.0円（2025年5月12日終値）
- EPS (過去12か月): 136.19円
- PER: 6.73倍 (916 / 136.19)
- BPS (直近四半期): 2253.29円
- PBR: 0.41倍 (916 / 2253.29)
PERは業界平均10.1を下回っており、割安感があります。PBRも業界平均0.7を下回っており、割安と判断できます。
7. テクニカル分析
直近10日間の株価推移を見ると、上昇傾向にあります。50日移動平均線（808.08円）と200日移動平均線（844.83円）を上回っており、上昇トレンドを示唆しています。52週高値は1064.00円、52週安値は655.00円です。
8. 財務諸表分析
- 売上高: 過去12か月で345,650百万円と、前年同期比で増加しています。
- 営業利益: 過去12か月で2,047百万円と、増益傾向にあります。
- 純利益: 過去12か月で2,210百万円と、増益傾向にあります。
- ROE (過去12か月): 8.06%
- ROA (過去12か月): 0.93%
- 売上高成長率（四半期）: 3.70%
- 営業利益率（過去12か月）: 0.88%
- 自己資本比率: 19.9% (2025年3月期第3四半期)
売上高、利益ともに増加傾向にあり、業績は好調です。ROEは8%を超えており、まずまずの水準です。
9. 株主還元と配当方針
- 配当利回り: 2.74% (25円/株)
- 配当性向: 17.62%
- Ex-Dividend Date: 2025年3月28日
安定した配当を実施しており、配当性向も低く、今後の増配余地も残されています。
10. 株価モメンタムと投資家関心
直近10日間の株価は上昇傾向にあり、モメンタムは良好です。出来高も増加傾向にあり、投資家の関心も高まっていると考えられます。
11. 総評
大木ヘルスケアホールディングスは、医薬品卸売大手として、安定した業績を上げています。割安な株価水準、良好な財務状況、安定した配当など、魅力的な点が多くあります。直近の株価上昇と出来高の増加は、投資家からの関心の高まりを示唆しています。ただし、医薬品卸売業界の競争激化や、薬価改定などのリスクにも注意が必要です。
企業情報
| 銘柄コード | 3417 |
| 企業名 | 大木ヘルスケアホールディングス |
| URL | http://www.ohki-net.co.jp/ |
| 市場区分 | スタンダード市場 |
| 業種 | 商社・卸売 – 卸売業 |
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