1. 企業情報
企業名: ベステラ株式会社
設立: 1974年2月20日
所在地: 東京都江東区平野3-2-6
代表者: 本田 豊
従業員数: 251人（平均年齢41.4歳、平均年収639万円）
事業内容
ベステラは、製鉄所・発電所・石油化学プラント等の大型プラント解体工事に特化した建設会社です。解体・メンテナンス事業が売上の約97%を占め、その他に3D計測や人材サービス、不動産関連事業も展開しています。複数の特許工法を保有し、解体工事の安全性・効率性で優位性があります。
2. 業界のポジションと市場シェア
- 業界区分: 建設業（プラント解体特化）
- 競争優位性: 特許工法による高い技術力、長年の実績、プラント解体というニッチ分野への特化が強みです。
- 課題: プラント解体需要は老朽化施設の増加で底堅いものの、案件の大型化・一巡による受注競争激化や、原材料・人件費高騰への対応が課題です。
3. 経営戦略と重点分野
- ビジョン: 「解体工事のイノベーター」として、独自技術と安全性で業界をリード。
- 中期経営計画:
- 特許工法の拡販・新技術開発による差別化
- 3D計測などデジタル技術活用
- 新規事業（人材、不動産等）の育成
- ESG・安全性強化
4. 事業モデルの持続可能性
- 収益モデル: プラント解体工事の請負が主。老朽化プラントの解体需要は今後も継続見込み。
- 市場ニーズ変化への適応: デジタル化や環境対応型工法の開発により、変化に対応する姿勢が見られます。
5. 技術革新と主力製品
- 技術開発: 特許工法（安全・効率的な解体方法）、3D計測技術の導入
- 主力サービス: 製鉄所・発電所・石油化学プラント等の大型解体工事マネジメント
6. 株価の評価
- 株価: 1,097円（2025/5/13時点）
- EPS（会社予想）: 101.57円
- PER: 10.73倍（業界平均14.0倍より低め）
- BPS: 546.88円
- PBR: 1.99倍（業界平均1.1倍より高め）
評価:
PERは業界平均より割安だが、PBRはやや割高。収益性・成長期待が株価にある程度織り込まれていると考えられます。
7. テクニカル分析
- 年初来高値: 1,115円
- 年初来安値: 882円
- 直近株価: 1,097円（高値圏付近）
- 50日移動平均: 1,016.74円
- 200日移動平均: 969.86円
分析:
株価は年初来高値圏にあり、短期的には強含みの推移。移動平均線より上に位置しています。
8. 財務諸表分析
- 売上高（過去12か月）: 10,897百万円（前年比+16%）
- 営業利益: 373百万円（前年246百万円）
- 純利益: 409百万円（前年231百万円）
- 営業利益率: 9.06%
- ROE: 9.16%、ROA: 2.13%
- 自己資本比率: 43.9%
- 営業キャッシュフロー: -607百万円（マイナス）
- フリーキャッシュフロー: -499百万円（マイナス）
傾向:
売上・利益は回復傾向だが、キャッシュフローはマイナス。利益成長に対し、資金繰り面の注意が必要です。
9. 株主還元と配当方針
- 配当利回り（予想）: 2.75%
- 1株配当（予想）: 30円
- 配当性向: 43.2%
- 自社株買い: 自己株式保有あり（1.43%）
分析:
配当利回りは業界平均を上回る水準。安定的な配当政策を維持しています。
10. 株価モメンタムと投資家関心
- 直近10日間の株価: 1,050～1,110円台で推移し、出来高も安定。
- 信用買残/売残: 買残増加傾向、信用倍率1.38倍とやや買い優勢。
- モメンタム: 直近は高値圏で推移し、上昇基調が継続。
11. 総評
ベステラはプラント解体というニッチ分野で高い技術力と特許工法を武器に、安定した受注と収益成長を実現しています。業績は回復基調にあり、配当利回りも比較的高水準です。株価は年初来高値圏にあり、短期的なモメンタムも強い状況です。一方、キャッシュフローのマイナスや資金繰りには注意が必要です。今後は新技術開発や新規事業の成長、キャッシュフロー改善が注目点となります。
企業情報
| 銘柄コード | 1433 |
| 企業名 | ベステラ |
| URL | http://www.besterra.co.jp/ |
| 市場区分 | プライム市場 |
| 業種 | 建設・資材 – 建設業 |
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