1. 企業情報
日本トリムは、電解水素水生成器を主力製品とする企業です。家庭用、医療用、農業用など幅広い分野で製品を展開しており、特にイオン整水器分野では国内最大手の地位を確立しています。上場子会社であるステムセル研究所を通じて、臍帯血バンク事業も手掛けています。
2. 業界のポジションと市場シェア
日本トリムは、イオン整水器市場において高いシェアを誇っています。健康志向の高まりや、水質への関心の高まりを背景に、同社の製品は一定の需要を維持しています。競合としては、他社の浄水器メーカーなどが挙げられます。競争優位性としては、長年の実績とブランド力、多様な製品ラインナップ、そして医療分野への展開が挙げられます。課題としては、市場の競争激化、技術革新への対応、そして製品の価格設定などが考えられます。
3. 経営戦略と重点分野
日本トリムは、中期経営計画において、2028年3月期に連結売上高310億円を目標としています。具体的な施策としては、ウォーターヘルスケア事業における営業人員の増強、販売力の強化、新規販売チャネルの開拓、海外展開などが挙げられます。医療関連事業においては、エビデンスの強化、透析装置の改良、新規導入候補先の開拓などが重点分野となっています。
4. 事業モデルの持続可能性
日本トリムの収益モデルは、電解水素水生成器の販売と、カートリッジなどの消耗品の販売によって支えられています。健康志向の高まりや、水質への関心の高まりは、同社の製品に対する継続的な需要を支える要因となります。市場ニーズの変化への対応としては、製品ラインナップの拡充、医療分野への展開、海外展開などが重要となります。
5. 技術革新と主力製品
日本トリムは、電解水素水生成技術をコア技術としています。主力製品は、家庭用電解水素水生成器、医療用電解水透析装置などです。また、農業分野や畜産分野向けの製品も展開しています。技術開発の動向としては、製品の性能向上、医療分野におけるエビデンスの強化などが重要となります。
6. 株価の評価
- 株価: 4,120.0円 (2025年5月14日)
- EPS (直近12ヶ月): 300.46円
- PER (会社予想ベース): 13.71 (4120 / 300.46)
- BPS (直近四半期): 3057.80円
- PBR: 1.35 (4120 / 3057.80)
- 業界平均PER: 24.2
- 業界平均PBR: 1.6
PERは業界平均よりも低く、割安感があります。PBRも業界平均を下回っています。
7. テクニカル分析
直近10日間の株価は、4015円から4350円の間を変動しており、4120円で取引されています。52週高値は4350円、52週安値は2725円であり、50日移動平均線は3939.30円、200日移動平均線は3681.10円です。株価は50日、200日移動平均線を上回っており、上昇トレンドにあると考えられます。
8. 財務諸表分析
- 売上高: 過去12ヶ月で217.6億円と、前年比で増加しています。
- 営業利益: 過去12ヶ月で30.8億円と、増益傾向にあります。営業利益率は14.46%と高い水準です。
- 当期純利益: 過去12ヶ月で23億円と、増益傾向にあります。
- ROE (過去12ヶ月): 10.81%
- ROA (過去12ヶ月): 6.37%
- 自己資本比率: 67.8%と高く、財務体質は良好です。
- キャッシュフロー: 営業CFは安定的にプラスを計上しています。
9. 株主還元と配当方針
- 配当利回り: 6.07% (予想)
- 配当性向: 28.30%
- 年間配当予想: 130円
- 株主還元策: 配当を実施しています。
高い配当利回りは、投資家にとって魅力的な要素となります。
10. 株価モメンタムと投資家関心
直近の株価は、上昇と下降を繰り返しながらも、全体としては上昇基調にあります。出来高は平均的であり、投資家の関心は高いと考えられます。株価に影響を与える要因としては、業績の動向、新製品の発表、市場全体の動向などが挙げられます。
11. 総評
日本トリムは、イオン整水器市場で高いシェアを誇り、業績も好調に推移しています。高い配当利回りや、良好な財務体質も魅力です。株価は割安感があり、テクニカル的にも上昇トレンドにあると考えられます。今後の成長戦略の進捗、特に海外展開や医療分野での展開に注目していく必要があります。
企業情報
| 銘柄コード | 6788 |
| 企業名 | 日本トリム |
| URL | http://www.nihon-trim.co.jp/ |
| 市場区分 | プライム市場 |
| 業種 | 電機・精密 – 電気機器 |
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