1. 企業情報
イフジ産業は、液卵（卵を割って液体にしたもの）の製造販売を主力とする企業です。製菓・製パンメーカー向けに強みを持ち、茶碗蒸しなどの加工食品にも展開しています。全国4ヶ所の工場体制で安定供給を実現しています。また、太陽光発電事業も行っています。
2. 業界のポジションと市場シェア
液卵製造販売業界において、イフジ産業は上位に位置しています。製菓・製パン業界への安定供給体制が強みです。課題としては、鶏卵相場や鳥インフルエンザなどの影響を受けやすい点が挙げられます。
3. 経営戦略と重点分野
経営陣は、2030年度に液卵販売数量8万トン、業界シェア20%を目指しています。この目標達成のため、製品供給能力を増強するための積極的な設備投資を進めています。
4. 事業モデルの持続可能性
イフジ産業の収益モデルは、製菓・製パン業界などへの安定的な液卵供給に依存しています。鶏卵相場や鳥インフルエンザによる影響を受けやすいものの、全国的な供給体制と、加工食品への展開により、市場ニーズの変化への対応を図っています。
5. 技術革新と主力製品
イフジ産業は、液卵の製造技術を基盤としています。主力製品は、製菓・製パン向け液卵、茶碗蒸しベースなどの卵加工品です。
6. 株価の評価
- 株価: 1,987.0円
- PER（会社予想）: 8.85倍 (業界平均: 16.8)
- PBR（実績）: 1.45倍 (業界平均: 1.2)
- EPS（会社予想）: 224.55円
- BPS（実績）: 1,371.80円
- 配当利回り（会社予想）: 3.37%
PERは業界平均と比較して低く、割安感があります。PBRは業界平均をやや上回っています。
7. テクニカル分析
直近10日間の株価は、2000円前後で推移しており、5月7日には2226円まで上昇した後、調整局面に入っています。年初来高値は2,279円、年初来安値は1,484円です。50日移動平均線は2003.68円、200日移動平均線は1651.07円です。
8. 財務諸表分析
- 売上高: 過去12ヶ月で255億5700万円と、順調に増加しています。
- 営業利益: 過去12ヶ月で29億9800万円と、高い水準を維持しています。
- 当期純利益: 過去12ヶ月で21億200万円と、大幅な増益を達成しています。
- ROE（実績）: 20.16%と高い水準です。
- 自己資本比率（実績）: 66.6%と財務体質は良好です。
売上高、利益ともに過去数年で増加傾向にあり、業績は好調です。
9. 株主還元と配当方針
- 配当利回り（会社予想）: 3.37%
- 1株配当（会社予想）: 67.00円
- 配当性向: 24.72%
- 自社株買い: 情報なし
配当利回りはまずまずの水準です。配当性向は25〜30%を目標としています。
10. 株価モメンタムと投資家関心
直近の株価は、高値圏からの調整局面に入っています。信用買残は増加傾向にあり、個人投資家の関心も高いと考えられます。
11. 総評
イフジ産業は、液卵製造販売で安定した業績を上げており、財務体質も良好です。PERは割安感があり、配当利回りも魅力的です。ただし、鶏卵相場や鳥インフルエンザなどの外部環境の影響を受けやすい点には注意が必要です。今後の業績予想では減益を見込んでいますが、中長期的な成長戦略に注目し、投資判断を行うことが重要です。
企業情報
| 銘柄コード | 2924 |
| 企業名 | イフジ産業 |
| URL | http://www.ifuji.co.jp/ |
| 市場区分 | スタンダード市場 |
| 業種 | 食品 – 食料品 |
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