1. 企業情報
インプレスホールディングスは、IT関連の出版物を中心に、音楽、デザイン、山岳・自然、モバイルサービスなど幅広い分野でコンテンツとプラットフォーム事業を展開しています。デジタルコンテンツの強化に注力しており、電子書籍やネット広告事業も手掛けています。
2. 業界のポジションと市場シェア
インプレスホールディングスは、ネット関連出版の草分け的存在として一定の地位を築いています。しかし、出版業界全体の構造変化やデジタルコンテンツ市場の競争激化により、事業環境は厳しさを増しています。特に、出版事業の収益力低下や、プラットフォーム事業の競争激化が課題となっています。
3. 経営戦略と重点分野
経営陣は、出版事業を中心とした事業構造改革、不採算製品の整理、固定費削減、製品・サービスの付加価値向上を目指しています。デジタルコンテンツの強化、特に電子書籍やネットメディア事業の成長が重要です。
4. 事業モデルの持続可能性
出版業界は、紙媒体の需要減少やデジタルコンテンツへのシフトなど、大きな変化に直面しています。インプレスホールディングスは、デジタルコンテンツへの対応を進めていますが、競争激化や収益性の課題があります。
5. 技術革新と主力製品
インプレスホールディングスは、電子書籍プラットフォームやネットメディアサービスを提供しています。これらのデジタルコンテンツが収益の柱となる可能性がありますが、競争環境は厳しく、継続的な技術革新と差別化が求められます。
6. 株価の評価
- 株価: 203.0円(2025年5月19日終値)
- PBR(実績): 0.78倍
EPS、PERは会社予想が未定のため、現時点での株価の割安・割高の判断はできません。PBRは0.78倍であり、1倍を割れているため、理論上は割安と判断できます。
7. テクニカル分析
直近10日間の株価推移を見ると、2025年5月14日に206円の高値をつけた後、調整局面に入り、203円近辺で推移しています。5月13日に一時160円まで下落しましたが、その後は値を戻しています。
* 年初来高値: 206円
* 年初来安値: 135円
* 50日移動平均: 158.06円
* 200日移動平均: 148.57円
株価は50日、200日移動平均線を上回っており、上昇トレンドにあると判断できます。
8. 財務諸表分析
- 売上高: 2025年3月期は14,387百万円で、前期比0.5%減。
- 営業利益: 2025年3月期は△237百万円の営業損失。
- 当期純利益: 2025年3月期は△105百万円の親会社株主に帰属する当期純損失。
- ROE(実績): -1.31%
- 自己資本比率(実績): 56.5%
売上高は減少傾向にあり、営業損失、当期純損失を計上しており、収益性は悪化しています。ROEはマイナスであり、効率的な経営とは言えません。自己資本比率は56.5%と比較的安定しています。
9. 株主還元と配当方針
配当に関する情報は開示されていません。
10. 株価モメンタムと投資家関心
直近の株価は、203円近辺で推移しており、5月14日に206円の高値をつけた後、調整局面に入っています。出来高は、直近10日間で増加傾向にあります。
* 信用倍率: 0.84倍
* 信用買残: 225,100株
* 信用売残: 267,900株
信用倍率は1倍を下回っており、売り残が買い残を上回る状況です。
11. 総評
インプレスホールディングスは、出版業界の構造変化やデジタルコンテンツ市場の競争激化という厳しい事業環境に直面しています。業績は低迷しており、2025年3月期は営業損失、当期純損失を計上しています。株価は、年初来高値に近く、上昇トレンドにあると判断できます。ただし、2025年7月28日に上場廃止予定であり、今後の投資判断には注意が必要です。
企業情報
銘柄コード | 9479 |
企業名 | インプレスホールディングス |
URL | http://www.impressholdings.com/ |
市場区分 | スタンダード市場 |
業種 | 情報通信・サービスその他 – 情報・通信業 |
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